ロックアウトされたPCのパスワードをリセットする方法【Windows・Mac対応】
コンピューターやネットワークの管理者を務めていると、パスワードを忘れてロックアウトしたユーザーの対応や、アカウントへの新規ソフトウェア追加など、日々さまざまなサポート業務をこなすことになります。
しかし、その管理者である自分自身がログインできなくなってしまったら――? 少々恥ずかしい話ですが、これは誰にでも起こり得ることです。鍵をどこかに置き忘れてしまい、自宅や車に入れず困った経験は、多くの方が一度は持っているはずです。
こうした場合、通常は専門業者に依頼して解決してもらうのが一般的です。サービス料さえ支払えば、ロックアウトされたものに再びアクセスできるよう手伝ってもらえます。
実は、管理者アカウントから締め出された場合も同じ解決策が可能です。しかも、誰かに頼んで費用を払う必要はありません。自分でパスワードをリセットすればいいのです。この記事ではその具体的な方法を詳しく解説します。
コンピューターのパスワードをリセットする方法
管理者アカウントへの「ハッキング」による復旧で最も重要なのは、コンピューター上のファイルやデータにほとんど、あるいはまったく被害を与えない方法で行うことです。作業もなるべく手間のかからない、ストレスの少ないものであるべきです。
残念ながら、この世界に絶対的な保証は存在しません。特にコンピューターのデータに関してはその傾向が強く、強制的な復元操作を試みる際には常にデータ損失のリスクが伴います。その点を踏まえたうえで、ここではできる限りトラブルを回避しながらロックアウトされた管理者パスワードをリセットする手順をご紹介します。
なお、ここで紹介するのはパスワードを忘れた場合や誤入力によるロックアウトからの復旧方法です。ウイルス感染や第三者によるハッキングが疑われる場合には使用しないでください。そのようなケースでは別途、専門的なセキュリティ対策が必要になります。
本記事で扱うのは、Windows XP以降、Mac OS X Tiger/Leopard/Snow Leopard、そしてMac OS X Lion以降の再ログイン方法です。
Windows(10、8.1、7、Vista、XP)の場合
過去にもWindows 7および8.1向けに同様のテーマを取り上げたことがありますが、今回はTrinity Rescue Kit(TRK)やMediaCat USBといった無料ユーティリティを活用する方法を紹介します。
本チュートリアルでは、管理者パスワードのリセットに最も優れたツールの一つであるTRKに焦点を当てます。なお、対象がLinuxの場合はMediaCat USBが役立ちます。
TRKは管理者パスワードの回復以外にも多彩な機能を備えています。ファイル復旧、故障寸前のディスクからのデータ退避、ルートキット型マルウェアのスキャンなど、さまざまな災害復旧タスクに対応可能です。
- TRKはWindowsの起動前に動作させる必要があるため、CD/DVDまたはUSBドライブに書き込んでおく必要があります。まず公式サイトにアクセスしてプログラムをダウンロードしましょう。
- ダウンロードが完了したら、CD/DVDに書き込むか、USBドライブへコピーします。CDドライブに空のディスクが入っている状態であれば、TRKが自動検出し、書き込みを実行するか尋ねてきます。
- TRKを起動する前に、必ずコンピューターのBIOS(またはUEFI)設定でUSB/CD/DVDからの起動を有効化しておいてください。これを怠ると、PCは通常どおりWindowsを起動してしまい、TRKユーティリティをスキップしてしまいます。
- BIOSに入るには、一般的に再起動中にF12キーなどを押し続ける必要があります。機種によって操作が異なるため、マザーボードやパソコンの取扱説明書で確認してください。
- Windows 10をお使いの場合はUEFIを採用している可能性が非常に高いです。一部のWindows 8搭載機もUEFIですが、事前に自分のPCが該当するか確認しておきましょう。
- UEFIに入る場合も、BIOSと同様に再起動中に正しいホットキーを押し続けます。他の方法もありますが、それらはWindowsにログインしていることが前提です。今回の目的はそもそもWindowsにアクセスできないことなので、現時点では役に立ちません。
- プログラムが起動すると、TRK 3.4のスプラッシュ画面が表示されます。Run Trinity Rescue Kit 3.4 (default mode, with text menu) を選択してEnterキーを押してください。
- シンプルなメニュー画面が表示されたら、矢印キーでWindows password resettingまで移動し、Enterキーを押します。
- 続いて矢印キーでReset password on built-in Administratorをハイライトし、再度Enterキーを押します。
- Windows NT/2K/XPというセクションを探し、その下にあるWindowsフォルダの横に表示されている番号をメモします。プロンプトにその番号を入力してEnterキーを押してください。
- User Edit Menuで1を入力してEnterキーを押します。これによりAdministratorのパスワードが削除されます。任意のキーを押して次へ進みましょう。
- 再び矢印キーでMain Menuをハイライトし、Enterキーを押します。
- 最後に、矢印キーでPoweroff computerをハイライトしてEnterキーを押します。ここでCD/DVDまたはUSBメモリーを取り出せば、次回から通常どおりの起動に戻ります。
- Windowsが起動したら、Password欄を空欄のままAdministratorアカウントへログインしてください。
Mac OS X 10.4~10.6(Tiger、Leopard、Snow Leopard)の場合
旧バージョンのMac OS Xにおけるパスワードリセットは、Windowsよりもややシンプルです。ただし、パソコンに付属していたOS XインストールDVD、またはOS Xアップグレード用のディスクが必要になります。
- ディスクをドライブに挿入し、コンピューターを再起動します。
- 再起動中にOption(⌥)キーを押し続け、画面にStartup Manager(スタートアップマネージャ)が表示されるまで待ちます。
- Install Mac OS Xアイコンをダブルクリックしてインストーラーを起動します。
- 読み込みが完了したら、メニューからUtilities(ユーティリティ)を選択し、Restart(再起動)をクリックします。インストーラーが再読み込みされます。
- インストーラーが起動したら、もう一度Utilitiesを選択し、今度はReset Password(パスワードをリセット)をクリックします。
- 画面の指示に従って管理者パスワードをリセットします。
Mac OS X 10.7以降(Lion以上)の場合
新しいMac OS X(現在のmacOS)では、さらに簡単になりました。ディスクは一切不要で、オペレーティングシステム内の機能だけでパスワードをリセットできます。
- コンピューターを再起動し、再起動が始まったら⌘(Command)+ R キーを押し続けます。画面にAppleロゴが表示されるまで押し続けてください。
- 起動シーケンスが完了すると、Recovery HD(macOS復旧ユーティリティ)のウィンドウが表示されます。
- ユーティリティ画面内でターミナルを開き、resetpasswordと入力してEnterキーを押します。
- あとは画面の指示に従って進めるだけで、管理者パスワードのリセットが完了します。
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