ドライブ・ディスクのフォーマット方法|互換性を最大化するファイルシステムの選び方
ハードドライブはさまざまな規格でフォーマットでき、それぞれに長所と短所があります。多くのOSが読み書きできる形式もあれば、特定のOSでしか利用できない形式もあります。選択肢が多くて迷ってしまうかもしれませんが、ご安心ください。この記事では、互換性を最大化するためのハードドライブのフォーマット方法をわかりやすく解説します。
各フォーマットの詳細に入る前に、まずディスクをフォーマットする一般的な手順から見ていきましょう。
ディスクをフォーマットする方法
ハードドライブのフォーマットには、フォーマットユーティリティまたはディスク管理ユーティリティを使用します。これらのツールはすべてのOSに標準搭載されています。また、新しいOSをインストールする際は、インストーラーの画面からシステムディスクをフォーマットすることもできます。
システムディスク以外のドライブをフォーマットする場合は、各OSに用意されたフォーマットユーティリティを使用します。
- Windows: ディスクのフォーマットユーティリティ、または「ディスクの管理」
- macOS: 「ディスクユーティリティ」
- Linux: デスクトップ環境によって複数の選択肢があります。コマンドラインユーティリティの「fdisk」は、ほぼすべてのLinuxディストリビューションに含まれる定番ツールです。
ディスクを完全にフォーマットしたい場合は、「クイックフォーマット」は選択しないでください。フルフォーマットは時間がかかりますが、ディスク上のデータをより確実に消去できます。また、フォーマットを実行する前に、対象のディスクとボリュームが正しいか必ず再確認してください。誤ってフォーマットした場合、データの復元はほとんど不可能です。
フォーマット方式の選択以外は、クラスタサイズなどのオプションはデフォルト値のままにしておくのが一般的です。ボリューム名(ドライブ名)は、自分が分かりやすい名前に自由に変更してかまいません。それでは次に、主要なディスクフォーマットと、それぞれを読み取れるOSについて詳しく見ていきましょう。
NTFS
- Windowsのシステムディスクに最適
- 大容量ドライブで高いパフォーマンスを発揮(小容量ボリュームでは効果が限定的)
- ミッションクリティカルな用途のWindows専用外付けドライブにのみ使用を推奨
- USBメモリやSDカードには一般的に不向き
- 追加ソフトなしのmacOSでは読み取り専用(書き込み不可)
- Linuxはオープンソースドライバ「NTFS-3G」で読み書き可能
- 1ファイルあたりの最大サイズは16TB
- フォーマット可能な最大ドライブ容量は256TB
NTFS(New Technology File System)はMicrosoftが開発した独自のファイルシステムで、Windows NT 3.1の時代から存在します。Windows NT系統を受け継ぐ現代のWindows PCにおける標準的なファイルシステムであり、セキュリティが高く、堅牢かつ高速で、非常に大きなファイルやドライブ容量にも対応できます。
NTFSの最大の弱点は、他のOSとの互換性が限定的な点です。そのため、外付けドライブや複数OS間で共有するドライブにはあまり向いていません。
FAT32
- 最も幅広い互換性が必要な場合に最適
- 事実上すべてのOSで動作
- 1ファイルあたりの最大サイズは4GB
- フォーマット可能な最大ドライブ容量は、OSによって32GBまたは2TB
FAT32は、FAT(File Allocation Table)ファイルシステムの最新バージョンです。MS-DOS 7.0以降のMicrosoft系OSで動作します。ただし、OSを動作させるためのファイルシステムとして使用するのはもはや推奨されません。
一方で、スマートTV、IPカメラ、その他さまざまな組み込み機器との相性は今なお抜群です。FAT32でフォーマットされたディスクは、ほぼ確実にどの機器でも読み取れます。最大の欠点は、4GBを超えるファイルを保存できないことです。そのため、ビデオカメラなどでは、FAT32でフォーマットしたSDカードに録画する際、映像を4GBごとに分割して記録する仕様になっています。
exFAT
- 幅広い互換性を持ち、外付けドライブにとって最高のオールラウンダー
- Windows、macOS、Linuxのすべてで読み書き可能
- 全体的に優れたパフォーマンス
- セキュリティ機能は限定的
- NTFSほどの耐障害性はない
- 1ファイルあたりの最大サイズは16EB(エクサバイト)
- フォーマット可能な最大ドライブ容量は128PB(ペタバイト)
exFATもNTFSと同様にMicrosoftが策定したフォーマットです。2019年にはオープンソース化され、Linux Kernel 5.7以降に標準搭載されています。exFATは幅広くサポートされており、ボリュームサイズを問わず優れたパフォーマンスを発揮し、FAT32のようなファイルサイズ制限もありません。
現在、exFATは32GBを超えるSDカードやUSBメモリの標準フォーマットとなっています(FAT32のボリューム上限が32GBであるため)。LinuxやMacでも読み書きが可能で、対応しないのは一部の組み込み機器(カメラ、スマートTVなど)くらいです。
HFS+
- macOS High Sierraより前の世代のMacデバイスに最適
- 最大ファイルサイズおよびボリュームサイズはmacOSのバージョンによって異なる(2TB〜8EB)
- LinuxはHFS+ドライブをマウントして使用可能
- Windowsは追加ソフトなしではHFS+ドライブを扱えない
HFS+はApple独自のファイルシステムで、旧来のHFSを置き換える形で登場し、より高いパフォーマンス、豊富な機能、大きなファイルサイズへの対応を実現しました。ただし、現在ではAPFSに取って代わられており、macOS High Sierraを実行できない古いMacとの後方互換性のために使う程度にとどめるべきです。
APFS
- 最新のMacシステムドライブ、およびMac専用の外付けドライブに最適
- 最新のSSDにおいて卓越したセキュリティ、耐障害性、パフォーマンスを発揮
- WindowsおよびLinuxは追加ソフトなしではAPFSドライブを読み取れない
APFS(Apple File System)はAppleの最新ファイルシステムで、macOS High Sierra以降を実行できるMacデバイスで利用できます。SSD向けに最適化されているため、SSD上ではHFS+に対して大幅なパフォーマンス上の優位性があります。一方、従来型のHDDでは性能差はほとんど感じられません。
APFSは、最新のmacOSシステムドライブにとって正しい選択肢です。互換性のあるmacOS環境でのみ使用する外付けドライブにも適しています。しかし、同じドライブをWindowsやLinuxでも使う必要があるなら、別のフォーマットを選ぶ方が賢明です。
互換性を最大化するならexFATを選ぼう
ここまでの情報から、ひとつのディスクをできるだけ多くのコンピュータで読み取れるようにしたいのであれば、exFATが最良のオールラウンドな選択肢であることは明らかです。exFATには、NTFSやAPFSが持つ効率性・セキュリティ・パフォーマンス面でのメリットの多くが欠けています。
しかしその一方で、FAT32のような厳しいサイズ制限はありません。FAT32をお勧めするのは、exFATに対応していない特定の機器(一部のカメラなど)を使う場合だけにとどめておきましょう。
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