独自のWikiを作る前に必ず検討したい重要ポイント
Wikiの成功例といえば、やはりWikipediaが群を抜いています。世界最大かつ最も人気のあるWikiとして、そのコンテンツは世界中のボランティアによって執筆、編集、管理されています。
毎月5億3000万人以上の読者を抱えるWikipediaは、世界で最もアクセス数の多いウェブサイトのトップ10に常にランクインしています。では、そもそもWikiとは何なのでしょうか?そして、どうすれば成功するWikiを作れるのでしょうか?
Wikiとは、中央集権的なコンテンツ管理システム上で他者とコミュニケーションやコラボレーションを行うためのコンピュータベースのツールです。名前の由来はハワイ語の「ウィキ・ウィキ(速い)」という言葉。チームや組織は、さまざまな情報源から収集した膨大なナレッジを一箇所に集約し、全員が閲覧できるサイトとして公開できます。
読者は特定のトピックに関するすべてのコンテンツを読むことができ、権限があれば自らの知識を追記・編集して協力することも可能です。誤りが見つかった場合もすぐに修正でき、情報は常に最新の状態に保たれます。
独自のWikiを作成する前に考慮すべきこと
Wikiの作成は思っているほど難しくありません。アイデアとインターネット接続環境、サイトのホスティング先さえあれば十分です。しかし、成功するWikiを目指すなら、始める前にいくつか押さえておくべきポイントがあります。
Wikiは本当に適切なツールなのか?
Wikiを使えば、チームメンバー同士がプロジェクトで協力し合い、メモやアイデア、リソースを共有するのが容易になります。継続的に変化していく情報を蓄積するのに理想的なツールであり、複数の視点からの意見を比較するためにも活用できます。
Wikiが自分のニーズに最適なツールかどうかを見極めるには、以下の質問に対する明確な答えを持っておく必要があります。
- このプロジェクトは個人で完結するのか、それともチームで進めるのか?
- Wikiの情報をより多くの人へ公開することで、チームにメリットがあるか?
- 今後もこのプロジェクトで共同作業が必要になるか?
- プロジェクトは静的なものか、新しい情報とともに発展し続けるものか?
これらの質問に答えられない、あるいは確信が持てない場合、Wikiは最適な選択肢ではないかもしれません。Wikiは常に進化してこそ価値があり、静的なドキュメントには向いていません。更新の必要がない情報なら、ブログの方が適しています。
また、成功するWikiにはチームの存在が不可欠です。一般公開すれば、いつでもどこからでも最新情報が集まり、長期的にプロジェクトにとってプラスになります。逆に、機密性の高い社内情報を共有したいだけであれば、Wikiは不向きです。
まずWikiの目的を明確にし、上記の質問への答えを固めてから、自分やチーム・組織にとって本当に正しい選択なのかを判断しましょう。
ソフトウェアとホスティングの選択肢
Wikiの目的が明確になったら、次はソフトウェアとホスティングサービスを選びます。選択肢は豊富にあり、Wikiの用途によって最適解が変わってきます。
予算の少ないチームには、Wikia(Fandom)、WikiDot、MediaWikiといった無料サービスがおすすめです。これらのホスティングサイトではゼロからWikiを構築できます。一方、Central DesktopやSame Pageなどの有料サービスを利用すれば、必要なツールやテンプレートが揃っており、すぐに運用を開始できます。
「WikiMatrix」というサイトを使えば、各種Wikiサービスを比較してニーズに合ったものを見つけられます。また、自前のサーバーでホストする場合は、無料のTikiWikiや買い切り制のTwikiなどのソフトウェアを導入する方法もあります。
既存のWikiをリサーチする
模倣は最大の賛辞とも言われますが、ドキュメント制作の世界では盗用とみなされることもあります。Wikiの目的を定めるときは、すでに公開されている他のWikiをよく調べましょう。目指すべきは、自分のトピックにおける唯一の情報源になることです。
チェックすべきは重複コンテンツの有無です。すべてのWikiホスティングサイトを確認し、すでに網羅されているテーマで「新規」Wikiを作っても意味がありません。Wikiは本来コラボレーションのための道具なので、既存サイトよりも多くの情報を提供できるのであれば、プロジェクトへの参加を申し出る方が建設的です。
他のWikiのデザインやレイアウトが気に入ったら、スタイルやテンプレートを参考にするのは自由です。コンテンツのコピーは盗用ですが、外観の再現は問題ありません。ただし、読者が混乱しないよう、コンテンツとデザインの一貫性は保ちましょう。
チームのスキルを整える
Wikiに精通しているメンバーは、プロジェクトの成長のために喜んで知識を共有してくれるでしょう。しかし、未経験のメンバーは消極的になりがちです。他人が書いた文書を編集することに抵抗感を覚えたり、整形用のマークアップ言語に戸惑ってしまったりする人も少なくありません。
そうしたメンバーの不安を取り除くために、Wikiツールの使い方を教えるトレーニングを実施しましょう。マークアップ記号をまとめた早見表(チートシート)を作成しておくのも効果的です。自信がつくまで、練習用のWikiで自由に執筆や編集を試せる環境を用意するのも良い方法です。
チームメンバーが基本的なWiki構文を事前に習得していれば、記事作成の効率は格段に向上します。ガイド付きエディターに頼らず、誰でも手軽にページを編集できるようになります。
強いチームこそが強いWikiを生みます。それが成功への近道です。
Wiki作成後に行うべき施策
- 事前テストを行う:Wikiを公開する前に、少数のユーザーに招待してサイトの操作性や読みやすさをテストしてもらい、フィードバックを集めましょう。
- ポリシーガイドを策定する:投稿ルールを明文化することで、貢献者たちは「このWikiが読者にどう伝わるべきか」を理解できます。
- キュレーターを任命する:チームや投稿者の規模によっては、誤情報や無関係な情報でWikiが混乱することがあります。管理者を一人決めて不要な情報を整理し、正しい情報を適切な場所に配置し、メンバー間の編集合戦を防ぎましょう。
- 貢献者を評価する:熱心に活動し続けてくれるメンバーには、より大きな権限を与えて感謝を示しましょう。モチベーションの維持につながります。
維持と進化を続ける
Wikiは生きたドキュメントです。進化させ続けるためには日々のメンテナンスが不可欠であり、チームメンバーやコミュニティの貢献者への報酬や評価は、彼らに当事者意識を持たせ、情報を最新に保つ原動力となります。
Wikiを立ち上げたら、成長を持続させるために積極的に宣伝しましょう。フォーラム、SNS、YouTubeなどで告知すれば、訪問者が増え、Wikiの発展に協力してくれる新しい仲間との出会いにもつながります。
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