クイックフォーマット後のデータ復元方法:初心者向けステップバイステップガイド
うっかりハードドライブをクイックフォーマットしてしまった方は、ここがまさにそのための記事です。このガイドでは、クイックフォーマット後のデータ復元をステップごとに解説するとともに、やってはいけないことや、状況を悪化させずにファイルを取り戻す確率を最大化するためのコツをご紹介します。
クイックフォーマットは取り消せるのか?
結論から言えば、クイックフォーマット後のデータ復元は多くの場合可能です。クイックフォーマットでは、OSがファイルの場所を認識するためのファイルシステム情報が削除されるだけで、ドライブ上に保存されていた実際のデータがすぐに上書きされるわけではありません。だからこそ、復元ソフトウェアがファイルを検出・復旧できるケースが多いのです。
重要なのは、「クイックフォーマット」だったことを確認することです。フルフォーマットであれば話は別になります。

Windowsの場合、判断基準はフォーマット画面の「クイックフォーマット」チェックボックスです。チェックが入っていればクイックフォーマット、入っていなければフルフォーマットが実行されています。クイックフォーマット後のドライブは空に見えますが、新しいファイルが上書きされるまで、古いデータはディスク上に残ったままです。
一方、フルフォーマットは復元の観点ではるかに深刻です。単にファイルシステムの記録を消すだけでなく、パーティション全体に書き込みを行い、その過程で古いデータを破壊します。実質的には、ファイルは永久に失われたと考えるべきでしょう。
さらに「ローレベルフォーマット」というものもありますが、これは日常的な使用ではほぼ登場しません。WindowsやmacOSから実行できる操作は、たとえそう呼んでいても、本来の意味でのローレベルフォーマットではないことがほとんどです。現実には選択肢はクイックフォーマットかフルフォーマットのどちらかであり、この違いこそが本ガイドで最も重要なポイントとなります。
クイックフォーマットだったのであれば、フォーマット済みハードドライブからファイルを復元できる可能性は十分にあります。
クイックフォーマット後にデータを復元する方法
以下では、パーティションやドライブをクイックフォーマットした後にデータをすばやく復元するための、複数の解決策を紹介します。
方法1:Disk Drillでクイックフォーマット済みドライブを復元する
バックアップがない場合、自分でデータを復元する最も効果的な方法はデータ復元ソフトウェアの利用です。この場合必要なのは、ファイルシステムが失われた(フォーマットされた)状態からでもファイルを復元でき、しかも一般ユーザーでも扱いやすいツールです。そこでおすすめしたいのが、Disk Drill ハードドライブ復元ツールです。
Disk Drillは多くのユーザーに信頼されている定番ソフトで、複数のスキャン方式を備えており、そのうちの一つはファイルシステムが再フォーマット・削除・破損などで失われた場合でもファイルを見つけられるよう設計されています。ただし、復元対象のドライブと同じドライブにはインストールしないよう注意してください。
Disk Drillを使ってクイックフォーマット済みドライブからデータを復元する手順は以下の通りです。
- Disk Drillをダウンロードし、コンピューターにインストールします。
- クイックフォーマットしたドライブを接続し、デバイス一覧から選択します。

- 「Search for lost data(失われたデータを検索)」をクリックし、「Universal Scan(ユニバーサルスキャン)」を選択します。このようなケースでは、通常このスキャンモードが最も良い結果をもたらします。

- 「Review found items(見つかった項目を確認)」をクリックするか、「Recover all(すべて復元)」をクリックして一括復元します。特定の種類のファイルだけを復元したい場合は、色分けされたファイルタイプのアイコンをクリックすれば、復元結果を自動的に絞り込めます。

- クイックフォーマットで失われたデータを選択します。「復元可能性」の列やプレビュー機能を使えば、どのデータの復元見込みが高いかを確認できます。目安として、プレビューでファイルが開けるなら中身が無事である証拠であり、復元前に得られる最高のサインの一つです。
- 準備が整ったら「Recover(復元)」をクリックします。

- 適切な復元先を選択します。必ず復元対象ドライブ以外の場所を指定してください。同じドライブ内に保存すると、他の失われたデータを上書きし、追加の復元チャンスを減らしてしまいます。最後に「Next(次へ)」をクリックすれば、クイックフォーマット済みハードドライブからのデータ復元は完了です。

復元ソフトウェアの処理が完了したら、最後の手順で指定したフォルダーに復元されたファイルが保存されているはずです。内容を確認し、重要なデータがすべて揃っているかチェックしましょう。問題がなければ、ファイルを元のドライブへコピーし直しても構いません(必要なものをすべて復元できたと確信できてからにしてください)。
方法2:Windows File Recoveryでクイックフォーマット後のファイルを取り戻す
Disk Drillのフリーウェア代替となるのが「Windows File Recovery」です。Microsoft公式のデータ復元ツールで、クイックフォーマット済みドライブのデータが永久に失われる前に復旧できます。Microsoft Storeからダウンロードでき、Windows 10および11で利用可能です。ただしコマンドラインアプリケーションである点や、Disk Drillにあるような便利な機能が含まれていない点には注意が必要ですが、特に費用をかけたくない場合には、クイックフォーマット復元の用途としては十分かもしれません。
Windows File Recoveryを使ってクイックフォーマット済みHDDからデータを復元する手順:
- Windows File Recoveryをダウンロードして起動します。
- 「winfr D: C:\FileRecovery /extensive」と入力します。D:はクイックフォーマットしたドライブのドライブ文字に、C:\FileRecoveryは復元ファイルの保存先に置き換えてください。Enterキーを押します。

- Yキーを押して続行します。
Windows File Recoveryには、復元前にファイルを目視で選び取れる一覧画面がありませんが、「/n」フィルターを使えば結果を絞り込むことができます。特定のファイル名、パス、拡張子、ワイルドカードパターンを指定可能です。例えば、特定のフォルダーを対象にしたり、.docxや.jpgファイルだけを復元したり、キーワードを含むファイル名を検索したりできます(ただしフォーマット後は元のファイル名やフォルダー構造が失われていることが多いため、単純な削除時ほど機能しない場合があります)。対応する構文や使用例は、Microsoft公式のWindows File Recoveryページで確認できます。
方法3:バックアップから誤ってクイックフォーマットしたハードドライブを復元する
定期的なバックアップを習慣づけているなら、バックアップから復元することでクイックフォーマット後のファイルを取り戻せます。以下では、Windowsの主要なバックアップユーティリティごとの手順を説明します。
ファイル履歴を使う場合
ファイル履歴は、Windows 8、8.1、10、11における標準のバックアップ機能です。定期的にファイルのバージョン付きバックアップを作成するため、最新版だけでなく過去の特定の時点のデータを復元できます。
ただし、ファイル履歴には一つ注意点があります。有効になっていても、通常バックアップされるのは既定のライブラリの場所(ドキュメント、ピクチャ、ビデオ、ミュージック、デスクトップ)だけです。失われたファイルがそれ以外の場所(または外部ストレージ)にあった場合、自分でそのフォルダーをライブラリに追加していない限り、ファイル履歴はバックアップしていない可能性があります。
その場所がファイル履歴の対象だったと確信できる場合(あるいは単に確認したい場合)は、以下の手順に従ってください。
- スタートメニューを開き、「ファイル履歴」を検索して起動します。

- 「個人用ファイルの復元」をクリックします。

- 復元したい削除済みデータを選択します。

- 緑色の「復元」ボタンをクリックすると、元の場所にデータが戻ります。別の場所に保存したい場合は、ボタンを右クリックして「復元先」を選択してください。

バックアップと復元を使う場合
「バックアップと復元(Backup and Restore)」は、Windows 7以前の標準バックアップツールでした。その後ファイル履歴に引き継がれましたが、下位互換性のためだけでなく、今なお多くのユーザーに信頼されるバックアップ手段として、新しいバージョンのWindowsにも搭載されています。
こちらにも注意点があります。ドライブをフォーマットする前から既に有効化されていて、かつバックアップ対象にファイルの保存場所が含まれている場合にのみ役立ちます。
バックアップと復元からデータを復元する手順は以下の通りです。
- スタートメニューを開き、「コントロールパネル」を検索して起動します。

- 「システムとセキュリティ」をクリックします。

- 「バックアップと復元(Windows 7)」をクリックします。

- 「自分のファイルを復元」をクリックします。

- 「ファイルを参照」をクリックします。フォルダー全体を復元したい場合は「フォルダーを参照」を選択します。対象データを選択してください。

- 「次へ」をクリックします。

- 元の場所に復元するか新しい場所に復元するかを選択し、「復元」をクリックします。

クラウドバックアップを使う場合
MicrosoftはOneDriveの普及に力を入れています。何度も表示される通知にはうんざりしている方もいるかもしれませんが、実際にはデータを安全に保管・アクセスする非常に便利な手段です。インターネットに接続できる環境ならどこからでもクラウド上のデータにアクセスできるだけでなく、ローカルのハードドライブからファイルが消えた場合の復元手段としても機能します。もちろん、これはあらかじめOneDriveが設定されていて、データのコピーがクラウド上に存在している場合に限られます。
OneDriveストレージからデータのコピーをダウンロードする手順は以下の通りです。
- ブラウザーでOneDriveにログインします。
- 目的のデータを見つけ、三点リーダー(その他のオプション)ボタンをクリックし、「ダウンロード」を選択します。

ファイルがローカルのストレージデバイスにダウンロードされるので、その後データを元の場所に戻しましょう。
よくある質問(FAQ)
Windows 11でクイックフォーマットを取り消す機能はありますか?
Windows 11には、プレビュー表示やファイルブラウジング、クリック操作での復元に対応した、クイックフォーマット専用の取り消しツールは組み込まれていません。「Windows File Recovery」というツールがありますが、これはMicrosoft Storeから別途インストールが必要な、コマンドラインで動作するアプリケーションです。
また、ファイル履歴、Windowsバックアップ、システムイメージの回復といったWindows標準の復元機能は、フォーマット前にバックアップが設定されていた場合にのみ役立ちます。
無料の復元ソフトでクイックフォーマット済みハードドライブからデータを取り戻せますか?
はい、無料のデータ復元ソフトウェアで復元できる場合があります。代表的な選択肢としては、Microsoft純正の「Windows File Recovery」や、PhotoRecのようなオープンソースプロジェクトなどがあります。ただし、トレードオフとして利便性が犠牲になります。
無料ツールは多くの場合、まともなUIがなく、復元前のファイルプレビューに対応していなかったり、元のファイル名やフォルダー構造が失われた状態でファイルが返ってきたりすることがあります。使えないわけではありませんが、作業の流れは整理されておらず、やや不便です。
クイックフォーマット後に削除されたファイルを復元するには?
Disk Drillなどのデータ復元ソフトウェアを使えば、クイックフォーマット後に削除されたファイルを復元できます。
- Disk Drillをダウンロードしてインストールします。
- 一覧からクイックフォーマット済みハードドライブを選択します。
- 「Search for lost data」をクリックし、「Universal Scan」を選択します。
- Disk Drillが検出した削除済みデータを確認します。
- クイックフォーマットで削除されたファイルにマークを付け、「Recover」をクリックします。
- 適切な復元先を指定します。
ローレベルフォーマット後のデータは復元できますか?
本来のローレベルフォーマットの後では、データを復元することはできません。この処理はクイックフォーマットよりもはるかに深いレベルでストレージを書き換えるため、元のデータはその過程で破壊されます。ただし稀なケースとして、処理が完了前に中断・失敗していた場合は部分的な復元が可能なこともあります。
また、ほとんどの人はドライブをフォーマットする際に本当のローレベルフォーマットを実行していません。実際にはクイックフォーマットだったというのが普通です。だからこそ、「ローレベルフォーマットした」と思っても、諦める前に一度復元ツールでスキャンしてみる価値はあります。
クイックフォーマット後に新しいファイルを保存してしまった場合でも復元できますか?
はい、まだ復元できる可能性がありますが、それは古いデータが上書きされていない場合に限ります。つまり、新しいファイルをドライブにコピーした後でも、古いデータの一部は復元可能で、一部はすでに永久に失われている、という状態になり得ます。すべては、古いファイルが保存されていた物理的な領域が再利用されたかどうかにかかっています。
例えば、50MBの新しいファイルを保存したとき、それが古いデータの一部を上書きするかもしれないし、まったく別の場所に記録されて古いデータをそのまま残すかもしれません。どのファイルが生き残ったかは、復元ツールでドライブをスキャンするまで分かりません。
まとめ
クイックフォーマット後にファイルを復元する最も簡単な方法は、やはりバックアップの存在です。これが常にベストシナリオとなります。しかし、バックアップがない場合(大多数の方がそうでしょう)、次善の策はデータ復元ソフトウェアです。Disk Drillのようなツールは、クイックフォーマットを取り消すための最も手軽かつ効果的な手段です。クイックフォーマット済みドライブをスキャンして復元可能なデータを見つけ出し、必要なものだけを選んで復元できます。Windows版が提供され、無料で100MBまでのデータ復元をお試しできます。購入すればWindowsとmacOS両方のライセンスが付与されるため、Macでのフォーマット済みハードドライブからのデータ復元にも利用可能です。
コストを抑えたい場合は、無料のデータ復元ソフト「Windows File Recovery」も試せます。無料であり、ケースによっては機能しますが、本格的なGUIを備えた復元ツールほど快適な操作性は期待できません。

Jordan Jamieson-Mane
Jordan Jamieson-Maneは、テクノロジーへの強い情熱を持つテクニカルコンテンツライターです。幼少期からの興味は徐々にキャリアへと発展し、IT分野を学んだ後、執筆活動に携わるようになりました...
プロフィール全文を読む

監修者
Brett Johnson
本記事は、ACE Data Recoveryのデータ復元エンジニアBrett Johnsonにより監修されました。Brettはコンピュータシステム&ネットワークの学士号を持ち、12年の経験を有しています。
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