macOSで「選択したアップデートのインストール中にエラーが発生しました」を解決する10の方法
Appleが17番目のmacOSバージョン「Big Sur」を発表した際、多くのユーザーが歓喜しました。Catalinaの後継OSとして長らく待ち望まれていたバージョンで、当初は2020年6月の公開が予定されていましたが、正式リリースされたのは2020年11月12日のことです。
Big Surは、ユーザーインターフェースの大幅な刷新、セキュリティの向上、ARM64ベースプロセッサへの対応など、OSに数多くの変更をもたらすように設計されました。Catalinaが多くのユーザーにトラブルをもたらしていたことを考えれば、世界中のユーザーがBig Surに大きな期待を寄せていたのも自然なことです。
しかし、いざアップデートを行おうとすると、「選択したアップデートのインストール中にエラーが発生しました(An error occurred while installing the selected updates)」というメッセージが表示され、先へ進めなくなるケースがあります。まずは、このエラーの主な原因から見ていきましょう。
エラーが発生する主な原因
- Appleサーバーの問題 – Appleのサーバーがダウンしている場合や、ソフトウェア・アップデートの配信インフラに不具合が生じている場合に発生します。この場合は、サーバー障害が発生していないか確認し、Apple側での復旧を待つのが最善です。
- ネットワークの不具合 – IPやTCPデータの不整合など、ネットワーク上の問題でも最新のmacOSのインストールに失敗することがあります。その場合は、ルーターの再起動やリセットで解決できることがあります。
- サードパーティ製拡張ソフトとの競合 – 特にカーネルと連携するタイプのサードパーティ製ツールが、このエラーメッセージの原因となることがあります。CPU GadgetやLittle Snitchといったカーネル拡張ソフトウェアは、エラーを引き起こすことで知られています。
- ソフトウェア・アップデートカタログの破損 – macOS Catalinaなど古いバージョンでは、Software Updateカタログに影響する不具合により、システムが「保留中のアップデートは不要」と誤認識することがあります。この場合、アップデートカタログをクリアしてから再インストールする必要があります。
- PRAM/NVRAMキャッシュの問題 – PRAMやNVRAMに不具合があると、エラーが表示されてアップデートできなくなることがあります。両方のキャッシュをリセットすることで解決したユーザーもいます。
- OS関連の一時ファイルの破損 – 過去のインストールで残った破損ファイルが、Big Surのインストールを妨げることがあります。キャッシュフォルダを削除して対処しましょう。
- Hostsファイル内のiTunesエントリの破損 – まれなケースですが、Hostsファイル内のiTunes関連エントリが破損していると、Big Surのインストールが完了しないことがあります。該当する場合は、Hostsファイルから問題のあるエントリを手動で削除してください。
「選択したアップデートのインストール中にエラーが発生しました」を解決する10の方法
以下では、このエラーに対する具体的な対処法を紹介します。すべてを試す必要はありません。まず全体に目を通し、自分の状況に最も当てはまるものから順に試してみてください。
対処法1:少し待ってみる
Appleのサーバーにアクセスが集中しているとき、このエラーが発生することがあります。特に、大型のシステムアップデートが公開された直後は、焦らず待つことが有効です。
プロのヒント:Macの動作不良やパフォーマンス低下の原因となる、ジャンクファイル、有害なアプリ、セキュリティ上の脅威をスキャンしてチェックしましょう。
幸い、AppleのサーバーやmacOSソフトウェア・アップデートに現在問題が発生しているかどうかは簡単に確認できます。Appleの「システム状況」ページにアクセスし、macOSソフトウェア・アップデートの項目に障害が表示されていないかチェックしてみてください。
問題が確認できたら、Appleのエンジニアによる復旧を待ちましょう。問題がなければ、エラーの原因はサーバー側ではないと判断できます。
対処法2:Macを再起動する
シンプルですが、Macの再起動だけでエラーが解消することもあります。再起動によってMacがリフレッシュされ、バックグラウンドで不要なプロセスがリソースを消費しなくなります。
対処法3:インターネット接続を確認する
インターネット接続の失敗やDNSの問題が原因で、このエラーが発生するケースもあります。
まず、Safariを起動してお好みのWebサイトを開き、ページが正しく読み込まれるか確認しましょう。
DNSに問題がある場合は、カスタムDNS設定が有効になっていないか、ISP(インターネットプロバイダ)のDNSサーバーがオンラインかどうかを確認してください。DNSサーバーがオフラインだと、パッチやソフトウェア・アップデートのダウンロードに失敗することがあります。
DNSサーバーが原因だと疑われる場合は、Googleの「8.8.8.8」やCloudflareの「1.1.1.1」など、一般的なパブリックDNSへの変更を検討してみてください。
対処法4:ルーターを再起動またはリセットする
アップデートをダウンロードしようとするたびにエラーが表示される場合は、ネットワークの不具合が原因である可能性が高いです。
ルーターの再起動
再起動すると、キャッシュされたIPやTCPデータがクリアされます。電源ボタン(通常はルーターの背面にあります)を一度押して電源を切り、電源ケーブルを抜いて少なくとも1分間待ってから、再度差し込みましょう。これによりコンデンサー内の電気が十分に放電されます。その後、ルーターを起動し、失敗したアップデートのインストールをもう一度試してみてください。
ルーターのリセット
再起動で改善しない場合は、次にルーターの設定を初期化(リセット)します。ネットワーク関連の設定やキャッシュデータが更新を妨げている可能性を排除できます。ルーター本体にある小さなリセットボタンを探し、針などの先の細いもので15秒以上長押しします。すべてのLEDが同時に点滅すれば、リセットは成功です。
対処法5:ベータ版プログラムに登録されていないか確認する
正式版のmacOSをダウンロードしても失敗する場合、ベータプログラムに登録していることが原因かもしれません。ベータ版アップデートに登録しているユーザーから、このエラーが発生したという報告が多数あります。
この場合は、ベータ版の登録を解除すればエラーが解消することがあります。「システム環境設定」の「ソフトウェア・アップデート」を開き、「詳細」を選択して「デフォルトに戻す」をクリックしてください。これでMacがベータ版アップデートを受け取らなくなります。
対処法6:macOSインストーラを直接ダウンロードする
これはMacのソフトウェア・アップデート機能を経由しない代替手段です。App Storeまたは直接ダウンロードリンクからmacOSインストーラをダウンロードします。コマンドラインやサードパーティ製アプリを使って完全なインストーラを入手することも可能です。
インストーラを手に入れれば、「インストールに失敗しました」というエラーに悩まされることなく、簡単に起動して実行できます。
対処法7:カーネル拡張ソフトウェアを削除する
前述のとおり、CPU Gadget、Little Snitch、Parallelsなどのカーネル拡張ソフトウェアは、インストール失敗エラーの一般的な原因です。これらがインストールされている場合は、一時的にアンインストールしてからmacOSのアップデートを行いましょう。
手順は以下のとおりです。
- LaunchpadからFinderを起動します。
- 「アプリケーション」タブを開き、原因となっているカーネル拡張ソフトウェアを探します。
- 右クリックして「ゴミ箱に入れる」を選択します。
- 求められた場合は、ユーザー名とパスワードを入力してアンインストールの権限を与えます。
- 完了したらMacを再起動し、起動が完了するのを待ちます。
- 改めてアップデートをインストールします。
対処法8:PRAM/NVRAMをリセットする
ここまでの対処法で解決しない場合は、PRAMまたはNVRAMの問題が考えられます。これらに不具合があると、一時ファイルの処理が妨げられることがあります。そんなときは、PRAM/NVRAMのリセットが有効です。
リセットの手順は以下のとおりです。
- Macをシャットダウンします。
- 完全に電源が切れたら、電源を入れ、すぐに「Option + Command + P + R」キーを押し続けます。
- 約20秒以上キーを押し続けます。
- Macが再起動を促しても、キーは離さないでください。
- 起動音が2回鳴るのを待ってからキーを離します。
- 次の起動が完了したら、保留中のアップデートをインストールし、エラーが消えたかどうかを確認します。
※Apple Silicon(M1以降)搭載のMacでは、このキー操作によるリセットは行えません。代わりに、Macをシャットダウンしてから30秒ほど待って再度起動すると、NVRAMが自動的にリセットされます。
対処法9:HostsファイルからiTunesのエントリを削除する
Hostsファイルの不具合がアップデート全体のプロセスを妨げ、このエラーが表示されることもあります。実際にHostsファイルから問題のあるエントリを削除して解決したユーザーもいます。
手順は以下のとおりです。
- LaunchpadでFinderを探して起動します。
- Finderが開いたら、「アプリケーション」タブから「ターミナル」を探してクリックします。
- ターミナルに次のコマンドを入力してEnterキーを押します:sudo nano /etc/hosts
- 求められた場合はパスワードを入力します。
- /etc/hostsファイルが開いたら、リストをスクロールして「127.0.0.1 osxapps.itunes.apple.com」という行を探します。
- その行を削除して、エントリを完全に取り除きます。
- 「Ctrl + O」キーを押して変更を保存します。
- Nanoエディタを終了し、Macを再起動します。
対処法10:Outbyte MacAriesを使う
場合によっては、Macを最適化するだけでアップデートが正常に完了することもあります。そのためには、Outbyte MacAriesのような信頼性の高いソフトウェアが役立ちます。
まずソフトウェアをダウンロードし、インストーラ(.pkgファイル)をダブルクリックしてインストールを開始します。インストールが完了したら、Macの最適化を実行し、システムのパフォーマンスに影響を与えるジャンクファイルを削除しましょう。
まとめ
以上が、macOSのアップデートを妨げる「選択したアップデートのインストール中にエラーが発生しました」というエラーの解決方法です。この記事がお役に立てば幸いです。
上記の対処法をすべて試してもエラーが続く場合は、Appleのサポートチームに問い合わせることをおすすめします。お近くのApple Storeや正規サービスプロバイダに持ち込み、認定技術者による点検を受けるのもよいでしょう。
他にも有効な対処法をご存じの方は、ぜひコメント欄でシェアしてください!
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