Linuxカーネルをこまめに更新すべき5つの理由
UbuntuやFedoraといったLinuxディストリビューションを使っているなら、同時にLinuxカーネルも使っていることになります。カーネルとは、ディストリビューションを「Linuxディストリビューション」たらしめている中核部分です。WindowsにもOS用の独自カーネルが存在しますが、Linuxは高いモジュール性を持つため、カーネルについては頻繁に議論されます。実際、カーネルに多数の修正パッチを当て、設定を調整し、不要な部分を削ぎ落として、完成品を元のカーネルと入れ替えても、正しく作業されていれば問題なく動作します。部品を別のものに簡単に交換できることこそ、Linuxの大きな魅力です。
ところが、ディストリビューションは常にカーネルの更新を促してきます。今のところ何の問題もなく動いているのに、なぜ更新する必要があるのでしょうか?
1. セキュリティ修正
ほぼすべてのカーネル更新には何らかのセキュリティ修正が含まれており、発見された脆弱性(セキュリティホール)を塞ぐことができます。これはカーネルを更新する最も重要な理由の一つです。パッチが適用されたカーネルの方が、常に安全だからです。もしハッカーがカーネルへの侵入に成功すれば、深刻な被害が発生したり、システムがクラッシュしたりする可能性があります。こうしたトラブルは、最新のカーネルを使っていれば簡単に回避できます。
2. 安定性の向上
カーネル更新はセキュリティ修正だけでなく、通常の使用中にシステムをクラッシュさせるような不具合も修正してくれます。「カーネルを頻繁に更新すると、かえってシステム全体の安定性が下がる」と主張する人もいます。使ったことのないカーネルで動くことになるため、以前のカーネルと同じように動作するとは限らない、というわけです。これも一理ありますが、その差はごくわずかで、本当に慎重になるべきなのはサーバーなどの重要なシステムを運用している人だけです。一般のコンシューマーユーザーにとっては、更新によるメリットがこうした懸念をはるかに上回ります。
3. ドライバーの更新
ここまではマイナーアップデート(例:3.2.0 → 3.2.1)で得られるメリットでした。続いて、メジャーアップデート(例:3.2 → 3.3)でよく見られる改善点を見てみましょう。まず、メジャーアップデートには必ず、各デバイス向けの最新オープンソースドライバーが含まれます。更新されるドライバーの中で、特に変化を実感しやすいのはグラフィックドライバーでしょう。リリースを重ねるごとに性能が少しずつ向上していくからです。プロプライエタリ(専有)ドライバーを選ぶという道も常にありますが、オープンソースドライバーが着実に進化し続けていると知るのは心強いものです。
4. 新しいカーネル機能
ときには、Linuxカーネルのメジャーアップデートで新しい機能が追加されることもあります。これらの機能は、プログラムが何らかのタスクや操作を実行するために利用できる、カーネルの構成要素です。また、既存の機能が変更・改善される場合もあります。この理由だけなら、カーネルを更新しなくてもシステムが壊れることはまずありません。しかし遅かれ早かれ、特定のバージョンのカーネルを必要とするプログラムやパッケージに行き当たることになるでしょう。常に最新のカーネルを使っておけば、そうした問題に遭遇する心配はありません。
5. 動作速度の向上
最後に挙げたいのが、システム全体の速度向上です。多くのメジャーアップデートにはパフォーマンス改善が含まれています。変更の中には非常にささやかなものもありますが、大きな違いを生むものもあります。例えば、Linuxマシンの全体的な処理効率を大幅に高めたことで有名な「200行パッチ」などがその好例です。さらに突飛な例として、CPUコアがゼロの状態でもLinuxを動作させられるようにした変更事例などもあります。少しでも速い環境を求める方(Google Chromeユーザーには多いはずです!)にとって、カーネル更新はハードウェアのポテンシャルを余すところなく引き出す良い手段となるでしょう。
まとめ
結論として、可能な限りLinuxカーネルを更新する価値は十分にあります。一般ユーザーにとって、更新がもたらすメリットはリスクをはるかに上回ります。さらに、リリースされるカーネルは、開発者やテストユーザーによって少なくとも数日間テストされており、問題なく動作することが確認されています。
万が一、更新後にシステムに問題が発生しても、ブートメニューから以前のカーネルを選択すれば、システムに復帰できます。その後、問題のあるカーネルを削除し、現行のカーネルを使い続けるか、正常に動作する新版が登場するまで待つかを判断すればよいのです。
あなた自身のカーネル更新ポリシーはありますか? ディストリビューションは常に最新版を採用すべきでしょうか、それとも安定性のために少し遅らせるべきでしょうか? リリースサイクル中にメジャーアップデートを提供すべきでしょうか(Fedoraのように)、それともマイナーアップデートにとどめるべきでしょうか(Ubuntuのように)。ぜひコメントで教えてください!
さらに詳しく知りたい方は、Linuxカーネル入門の記事もあわせてご覧ください。
画像クレジット:maistora、Human hand put last stone at the pyramid via Shutterstock、Forrestal_PL、Express Monorail
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