Windows 10で活用したい7つの便利なCHKDSK機能まとめ
Windowsでドライブのトラブルに遭遇したら、まず試すべきなのがCHKDSK(チェックディスク)コマンドです。CHKDSKはWindowsに標準搭載されている診断ツールで、追加インストールは一切不要。手軽に使えるのに効果が高く、ドライブトラブル対策の第一歩として最適です。
CHKDSKは、ドライブのボリュームをスキャンしてファイルシステムの整合性を検証し、論理エラーを発見した場合は自動的に修復してくれます。ただし、物理的な故障でハードディスク自体が寿命を迎えている場合までは対応できません。それでも、問題解決の出発点としては非常に頼りになるツールです。
基本的な使い方についてはすでに多くの情報がありますので、ここではWindows 8以降(Windows 10含む)で大幅に強化されたCHKDSKの便利な機能・オプションを7つ紹介します。旧来のWindows 7時代のCHKDSKとは比べ物にならないほど進化しているのです。
1. オンスキャン(/scan)
/scan
このオプションはNTFSドライブでのみ動作します。
通常、ドライブをスキャンして修復が必要と判断された場合、修復作業の前にドライブをマウント解除(ディスマウント)する必要があります。システムドライブはOS稼働中にはマウント解除できないため、起動前の段階でしか修復できませんでした。
そこでWindows 8から導入されたのが「セルフヒーリング(self-healing)」という新機能です。これにより、一部の種類のエラーであればドライブをマウント解除せずにそのまま修復できるようになりました。「オンラインスキャン」と呼ばれるのはこのためで、インターネット接続とは無関係に、「ドライブをオンライン(稼働)状態のまま修復できる」という意味です。
ただし、すべてのドライブ関連の問題をこの方法で解決できるわけではありません。オンラインスキャンで改善が見られない場合は、迷わずフルのオフラインスキャンを実行して、CHKDSKが対応できる範囲をすべてカバーしましょう。
/forceofflinefix
/forceofflinefix
このオプションは必ず/scanと組み合わせて使用します。指定すると、オンラインでの修復をすべてスキップし、検出したエラーをすべてオフライン修復のキューに入れます。後からまとめて一括修復したい場合に便利です。
/perf
/perf
こちらも/scanと併用するオプションです。オンラインスキャンはシステム稼働中に実行されるため、PCの動作が極端に遅くならないよう、通常は性能を抑えてスキャンします。このオプションを付けるとスキャン速度が向上しますが、その分システム全体のパフォーマンスに影響が出る可能性がある点には注意してください。
2. スポット修正(/spotfix)
/spotfix
このオプションはNTFSドライブでのみ動作します。
Windows 8およびWindows 10では、日中のさまざまなタイミングでバックグラウンドのシステムメンテナンスタスクが自動的に実行されます。これらのタスクがエラーや破損を検出すると、内容がシステムに記録され、後で修復できるようになっています。
/spotfixオプションを使うと、CHKDSKはドライブ全体をスキャンする代わりに、記録済みのエラーだけを対象に処理を行い、修正可能なものは即座に直します。ドライブ全体を走査する必要がないため、通常のスキャンより格段に速いのが大きな魅力です。
3. 孤立クラスターチェーンの解放(/freeorphanedchains)
/freeorphanedchains
このオプションはFAT/FAT32/exFATドライブでのみ動作します。
FAT系のファイルシステムでは、ストレージ領域は「クラスタ(cluster)」と呼ばれる連続した単位に分割され、ここにファイルが保存されます。すべてのクラスタはインデックステーブルで管理されており、これこそがFAT(File Allocation Table:ファイルアロケーションテーブル)という名前の由来です。
1つのファイルに複数のクラスタが必要な場合、テーブルの各エントリにはチェーン(chain)内の次のクラスタを指すポインタが格納されます。
しかし、何らかのエラーによってこのチェーンが途切れることがあります。たとえば、あるクラスタが削除されて「未使用」扱いになったものの、その後続のクラスタの処理が漏れてしまうと、「使用中」と表示されているのにアクセスできないクラスタが発生します。これが孤立クラスタ(orphaned cluster)です。
/freeorphanedchainsオプションは、こうした孤立クラスタをすべて検出し、その領域を解放して再利用可能な状態に戻してくれる機能です。
4. ドライブをクリーンとしてマーク(/markclean)
/markclean
このオプションはFAT/FAT32/exFATドライブでのみ動作します。
破損や問題が一切見つかっていないにもかかわらず、ドライブのダーティビット(dirty bit)がクリアされないことがあります。この状態だと、システムを再起動するたびにCHKDSKが自動実行されてしまい、かなり煩わしいものです。そんなとき、このオプションを使えばドライブを手動で「クリーン」状態としてマークできます。
5. Cortanaからの直接実行
「統合(integration)」という言葉を使うには少し大げさな機能ですが、確かに便利なのでご紹介します。Windows 10でCortanaを有効にしている場合、コマンドプロンプトを開かなくても、Cortanaの検索ボックスにCHKDSKのコマンドを直接入力して実行できます。
6〜7. CHKDSKだけでは不十分な場合も
非常に有用なCHKDSKですが、万能ではなく、これ一本に頼るべきツールでもありません。Windows 10における適切なメンテナンス手法を幅広く把握しておけば、システムに異常が起きたときにも落ち着いて対処できるでしょう。
また、ドライブが修復不可能なほど破損していた場合でも、データ自体は復元できる可能性があります。そんな状況に陥ったときは、無料のデータ復元ツールを試してみてください。そして何より、バックアップの重要性を決して軽視しないでください。
ドライブが完全に故障してしまった場合は、交換するしかありません。長期保存用のドライブにはHDD(ハードディスクドライブ)、OSを動かすためのドライブにはSSD(ソリッドステートドライブ)の購入をおすすめします。
さらにWindowsの知識を深めたい方は、CHKDSK・SFC・DISMの違いについても確認しておくとよいでしょう。それぞれ役割が異なるため、状況に応じて使い分けることで、より堅牢なシステム管理が可能になります。
画像クレジット:Imagine Photographer/Shutterstock
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