ブロートウェアとは?知っておくべき基礎知識と対策を徹底解説
新しいスマートフォンやタブレット、パソコンを購入すると、最初からさまざまなアプリがインストールされていることに気づきます。これらは「ブロートウェア」と呼ばれるもので、残念ながらメリットよりもデメリットの方が大きい存在です。デバイスのストレージを圧迫するだけでなく、バッテリー消費を増やし、全体的なパフォーマンスにも悪影響を及ぼします。
では、ブロートウェアとは具体的に何なのでしょうか? デバイスにとって危険なのでしょうか? 本記事では、ブロートウェアに関する知っておくべき情報をすべて解説します。
ブロートウェアとは何か?
ブロートウェアは「PUP(Potentially Unwanted Programs:望ましくない可能性のあるプログラム)」とも呼ばれ、デバイスの動作を遅くする不要なプログラムの総称です。パソコン、スマートフォン、タブレットにインストールされているソフトウェアのうち、ストレージ・メモリ・バッテリーといったリソースを大量に消費するものが該当します。多くの場合、これらのアプリはバックグラウンドで密かに動作しているため、発見するのが容易ではありません。
そもそもメーカーがブロートウェアを搭載したのは、収益を増やし、ユーザーが使いたくなるかもしれない追加アプリを提供するためでした。しかし結果として、ユーザーの助けになるどころか、むしろ問題の種になってしまったのです。
ブロートウェアが引き起こす問題
ブロートウェアはデバイスのハードウェアリソースを占有するため、動作速度を低下させます。メンテナンスツールのようにシステムの効率化を目的としたアプリであっても、動作には計算能力が必要なため、結局はパフォーマンスに影響を与えてしまいます。
要するに、ブロートウェアはマシンの効率を妨げ、使い勝手を損なう存在です。悪質なケースでは、セキュリティ上の脅威につながることもあります。
ブロートウェアはどうやって入ってくるのか?
ブロートウェアがデバイスに入り込む経路は主に2つあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
工場出荷時のプリインストールソフトとして
前述のとおり、メーカーは新品のデバイスにあらかじめアプリを搭載しています。これはソフトウェア開発者がメーカーに費用を支払い、自社アプリをインストールしてもらっているからです。そのため、ファイル管理アプリや音楽アプリなど、サードパーティ製のソフトウェアが最初から入っていることがあります。
新しいデバイスにブロートウェアを見つけても、慌てる必要はありません。多くは無害で、広告を表示する程度です。しかし中には、ユーザーに気づかれないままデータを収集するものもあります。また外部からの攻撃を受けやすい側面もあるため、できるだけ早く削除するのがおすすめです。
インターネットからダウンロードしたプログラムとして
もう一つの経路はウェブ経由です。悪意のあるサイトやサードパーティのプラットフォームからダウンロードした際に、ブロートウェアが紛れ込んでくることがあります。アプリのバンドル(セット販売)に隠れている場合もあれば、ダウンロードしたブロートウェアにアドウェアやマルウェアが含まれているケースもあります。ただし、ネットから入手したブロートウェアすべてが危険というわけではなく、プリインストール版よりセキュリティリスクが高いというだけです。
インターネットから入手したブロートウェアは、画面上に広告を表示することでパソコンの動作を遅くするのが一般的です。しかし、ダウンロードの際に注意を怠ると、スパイ行為や遠隔操作、さらには中間者攻撃(MITM攻撃)につながる可能性もあります。
システムに突然ポップアップが表示されるようになったり、見覚えのないサイトへ勝手にリダイレクトされたりする場合は、有害なブロートウェアをダウンロードした兆候です。また、自分がインストールした記憶のないアプリが見つかった場合も同様です。このような場合は、システム内を確認し、使用していないプログラムをすべて削除しましょう。
ブロートウェアは危険なのか?
すべてのブロートウェアが危険というわけではありません。中には、正当で無害な開発元によるものもあります。ブロートウェアが存在する最大の理由は、広告やおとり营销、フリーミアム体験を通じて収益を生み出すことであり、システムを危険にさらすことが目的ではないのが普通です。
とはいえ、ブロートウェアは営業・マーケティング手法によってユーザー体験やデバイスの性能に悪影響を与えます。だからこそ「迷惑な存在」と呼ばれ、多くのユーザーがすぐに削除したがるのです。
一方で、危険なブロートウェアも確実に存在します。一部のプリインストールされたツールバーやトライアル版ソフトは、不審なサイトへ誘導し、マルウェアやスパイウェアへの感染リスクを高めることがあります。また、ダウンロードしたブロートウェアにマルウェアが付属している場合もあります。だからこそ、デバイスにインストールするすべてのアプリに対して注意を払う必要があるのです。
ブロートウェアの主な種類
ブロートウェアの概要、影響、リスクを理解したところで、デバイスでよく見られる種類を紹介します。他にも種類はありますが、以下が最も一般的なものです。
ユーティリティ系
このタイプは、デバイスに最初から搭載されていることが多いブロートウェアです。メーカーやサードパーティの開発元から提供され、ファイル管理アプリ、バックアップツール、動画プレイヤー、画像ビューアーなどの追加機能を提供します。しかし、これらのアプリを使わないのであれば、実質的にはブロートウェアにすぎません。
サードパーティ製のユーティリティはすぐに削除できますが、メーカー製のものは簡単にアンインストールできない場合が多いのが実情です。システムの一部として組み込まれており、削除には高度な設定変更が必要で、手間に見合わないこともあります。
トライアルウェア
このタイプはWindowsパソコンでよく見られます。新しいデバイスには、ライセンスが必要なソフトウェアがプリインストールされており、無料体験モードで利用できるようになっています。しかし試用期間が終わっても、プログラムはマシンのリソースを消費し続けます。
トライアルウェア自体にセキュリティリスクはほとんどありませんが、バックグラウンドで動作してデバイスの性能に影響を与えることがあり、煩わしさがあります。幸い、この種類は比較的簡単に削除できます。
アドウェア
他の種類と異なり、アドウェアは通常、インターネットからダウンロードしたソフトウェアを通じて侵入します。このブロートウェアはウェブブラウザ上に絶えず広告を表示します。セキュリティリスクこそ低いものの、しつこいポップアップ広告にはうんざりさせられ、すぐにでも削除したくなるでしょう。場合によっては、メーカーがアドウェアをプリインストールした状態でデバイスを販売していることもあります。
デバイス内のブロートウェアを見分ける方法
ブロートウェアの特定にまだ自信がない方は、以下の警告サインをチェックしてみてください。これらが当てはまる場合、システムにブロートウェアが潜んでいる可能性があります。
- 身に覚えのないアプリが存在する: インストールした記憶のないプログラムがあれば、それはブロートウェアかもしれません。使用予定がないなら削除してしまいましょう。
- システムやアプリを使うたびにアップセルの勧誘が出る: 多くのブロートウェアは押しつけがましい販売・マーケティング手法を用いており、収益化のためにユーザーに次々とオファーを提示してきます。
- ブラウザに突然ポップアップ広告が表示されるようになった: 迷惑なポップアップ広告はアドウェアの典型的なサインです。状況によっては、不審なサイトへのリダイレクト、タブやホームページ設定の変更、ブラウザ設定の書き換えなども起こります。広告に邪魔されたいと思う人はいないはずです。
- アプリが削除しにくい: 残念ながらブロートウェアは除去が困難です。削除しても復活したり、別のサイトへ誘導して代わりのアプリのインストールを勧めてきたりと、削除プロセスが複雑になります。
警戒心を持ってブロートウェアを最小限に抑えよう
残念ながら、ブロートウェアはどこにでも存在します。特にメーカー製のものについては、侵入を完全に防ぐ決定的な方法はありません。しかし、公式サイトなど信頼できる提供元からのみアプリをダウンロードし、定期的にシステムをチェックして不要なプログラムを確認すれば、さらなる被害を防ぐことは可能です。注意深く行動すれば、ブロートウェアに伴うあらゆるリスクからデバイスを守ることができるでしょう。
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