Windows Audio Device Graph IsolationのCPU使用率が高い原因と解決策
PC上のあらゆるアプリケーションやプロセスは、まるで空腹な動物のように、できるだけ多くのリソースを奪い合おうとします。Windows PCでは、ユーザーが気づかないうちにバックグラウンドで常に動作しているさまざまなアプリケーション、プロセス、サービスがリソースを消費しており、その標的となるのがCPUとメモリ(RAM)です。
CPU使用率の異常な上昇はWindowsでよく発生する問題で、本来必要以上にプロセッサのパワーを消費するアプリケーションやプロセスが原因となって起こります。特に、PCの購入から年数が経っている場合や、動画編集(Premiere Pro)、Photoshopでの多レイヤー作業、ゲームなど、高い処理能力が必要な作業中に発生すると非常にストレスです。さらに、CPU使用率が高い状態が続くと、最終的にはプロセッサ自体に恒久的なダメージを与える可能性もあります。
Windows Audio Device Graph Isolationは、CPU使用率を異常に高くすることで悪名高いプロセスの一つです。これはWindowsのバックグラウンドプロセスの一つであり、オーディオの処理と出力には不可欠なプロセスです。

Windows Audio Device Graph IsolationのCPU使用率が高い問題を解決する方法
この記事では、Audio Device Graph IsolationプロセスがCPU使用率を高くしてしまう理由と、CPU負荷を軽減して貴重な処理能力を取り戻す方法について詳しく解説します。
Windows Audio Device Graph Isolationとは?なぜCPU使用率が高くなるのか?
まず知っておいてほしいのは、Audio Device Graph Isolationプロセスは正規のWindowsプロセスであり、ウイルスやマルウェアではないという点です。このプロセスはWindowsの主要なオーディオエンジンとして機能し、デジタル信号処理を担当しています。簡単に言えば、サードパーティ製アプリケーションがPC上で音声を再生できるようにする仕組みです。また、Windowsが提供するサウンド拡張機能(音響効果)も制御しています。
ただし、このプロセスは「Windows Audio」サービスとは分離されています。これにより、サードパーティ製のサウンドカード・オーディオハードウェアメーカーは、Windows Audioサービスに干渉することなく、独自の拡張機能サービスを組み込むことができます。
正規のサービスなのに、なぜCPU使用率が高くなるのか?
通常、Audio Device Graph IsolationプロセスのCPU使用率はごくわずかで、音響効果が適用される際に一時的に少し上がるだけで、すぐにゼロに戻ります。CPU使用率が高くなる主な原因としては、破損している、または不適切にインストールされたオーディオ拡張ドライバー、そして有効になっているサウンド効果が考えられます。
もう一つの可能性として、マルウェアやウイルスがこのプロセスに偽装してPCに侵入しているケースもあります。お使いのPCで動作しているAudio Device Graph Isolationプロセスがウイルスかどうかを確認するには、以下の手順に従ってください。
1. まずタスクマネージャーを起動します。以下のいずれかの方法で開いてください。
a. Windowsの検索バー(Windowsキー + S)に「タスクマネージャー」と入力し、検索結果の「開く」をクリックします。
b. タスクバーを右クリックして「タスクマネージャー」を選択します。
c. スタートボタンを右クリックするか(またはWindowsキー + Xを押し)、表示されたメニューから「タスクマネージャー」を選択します。
d. キーボードショートカットのCtrl + Shift + Escキーで直接起動します。

2. 「プロセス」タブでWindows Audio Device Graph Isolationプロセスを見つけ、右クリックします。
3. 表示されたコンテキストメニューから「ファイルの場所を開く」を選択します。

4. デフォルトでは、このプロセスはC:\Windows\System32フォルダに存在し、ファイル名は「Windows Audio Device Graph Isolation」です。システムによっては「audiodg」という名前の場合もあります。

もしファイルの場所がC:\Windows\System32以外の場合、そのプロセスはウイルスやマルウェアである可能性が高いです。この場合は、ウイルス対策ソフトでスキャンを行い、駆除してください。専用のサードパーティ製ウイルス対策ソフトを使っても、Windowsに内蔵されているWindows Defenderを使っても構いません。
しかし、プロセスファイルがデフォルトの場所に存在していても、CPU使用率が高くなることはあります。残念ながら、このプロセスはオーディオ出力に不可欠なため、単純に無効化したり終了したりすることはできません。無効にするとPCから完全に音が出なくなってしまいます。そこで、根本的な原因から解決していく必要があります。
Audio Device Graph IsolationのCPU使用率が高い場合の解決策
Audio Device Graph IsolationのCPU使用率の問題を解決するのは難しくありません。以下のいずれかの方法を試してください。まず、動作しているプロセスがウイルスであればウイルススキャンを実行して駆除します。ウイルスでない場合は、すべてのサウンド効果を無効にしたり、問題のあるオーディオドライバーをアンインストールしたりしてみてください。また、Skypeを再インストールすることで解決したケースや、「Hey Cortana」機能を無効にすることで改善したケースも報告されています。
Windows Defenderでウイルススキャンを実行する
プロセスがウイルスである場合は、以下の手順でWindows Defenderを使用してウイルススキャンを実行してください(PCにインストール済みのサードパーティ製セキュリティソフトでスキャンしても構いません)。ウイルスでない場合は、次の方法に進んでください。
1. Windowsの設定を開き、「更新とセキュリティ」をクリックします。

2. 左側のパネルから「Windowsセキュリティ」(またはWindows Defender)の設定ページに切り替えます。
3. 「Windowsセキュリティを開く」ボタンをクリックします。

4. 「ウイルスと脅威の防止」(盾のアイコン)をクリックし、「クイックスキャン」を実行します。

方法1: すべてのサウンド効果を無効にする
Audio Device Graph Isolationは主にオーディオ効果を担当しているため、すべてのサウンド効果を無効にすることで、CPU使用率の問題が解決する可能性があります。無効にする手順は以下の通りです。
1. キーボードのWindowsキー + Rを押して「ファイル名を指定して実行」を開きます。テキストボックスに「control」または「control panel」と入力してOKをクリックします。
(または、スタートボタンをクリックして「コントロールパネル」と入力し、「開く」をクリックしても構いません)

2. コントロールパネルの項目一覧から「サウンド」をクリックします。
項目を見つけやすくするには、「表示方法」の横にあるドロップダウンメニューでアイコンのサイズを「大きいアイコン」または「小さいアイコン」に変更すると便利です。

(タスクバーのスピーカーアイコンを右クリックして「サウンド設定を開く」を選択し、次の画面で「サウンド コントロール パネル」をクリックしてもアクセスできます。Windowsのバージョンによっては、スピーカーアイコンを右クリックした際に直接「再生デバイス」を開くオプションが表示されることもあります)

3. プライマリ(既定)の再生デバイスを選択し、ウィンドウ右下の「プロパティ」ボタンをクリックします。

4. スピーカーのプロパティウィンドウの「拡張」タブに切り替えます。
5. ここには、再生デバイスから出力される音声に適用されているサウンド効果の一覧が表示されます。利用可能なWindowsのサウンド効果には、環境音、音声キャンセル、ピッチシフト、イコライザー、仮想サラウンド、ラウドネスイコライゼーションなどがあります。
6. 「すべての音響効果を無効にする」の横にあるチェックボックスをクリックしてオンにします。
7. 「すべての音響効果を無効にする」というオプションが見つからない場合(下図のような場合)は、個々のサウンド効果のチェックボックスを一つずつ外して、すべて無効にしてください。

8. すべてのサウンド効果を無効にしたら、「適用」ボタンをクリックして変更を保存します。
9. 他の再生デバイスがある場合は、手順3〜8をそれぞれに対して繰り返し、完了したらPCを再起動します。
方法2: 破損したオーディオドライバーをアンインストールして更新する
ドライバーとは、アプリケーションがハードウェアコンポーネントと適切に通信できるようにするソフトウェアファイルです。快適なPC環境を維持するためには定期的なドライバーの更新が重要で、破損していたり古くなったりしたドライバーはさまざまな問題を引き起こします。
前の方法でもCPU使用率が下がらない場合は、現在のオーディオドライバーをアンインストールし、最新バージョンに更新してみてください。手動で更新するか、サードパーティ製ツールを使って自動更新することもできます。手動で更新する手順は以下の通りです。
1. 以下のいずれかの方法でデバイスマネージャーを開きます。
a. 「ファイル名を指定して実行」(Windowsキー + R)を開き、「devmgmt.msc」と入力してOKをクリックします。
b. Windowsキー + Xを押すか(スタートボタンを右クリック)、表示されたメニューから「デバイスマネージャー」を選択します。

2. 左側の矢印をクリックするか、ラベルをダブルクリックして、「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー」を展開します。
3. プライマリのオーディオデバイスを右クリックし、表示されたコンテキストメニューから「デバイスのアンインストール」を選択します。

4. 操作確認のポップアップが表示されます。「このデバイスのドライバーソフトウェアを削除する」にチェックを入れ、「アンインストール」ボタンをクリックします。

これにより、オーディオデバイスが現在使用している破損または古いドライバーが削除され、CPU使用率が高くなる原因を取り除けます。
5. ドライバーのアンインストールが完了したら、もう一度オーディオデバイスを右クリックし、今度は「ドライバーの更新」を選択します。

6. 次の画面で「ドライバーソフトウェアの最新版を自動検索」をクリックします。
PCがインターネット上でオーディオハードウェアに対応した最新のドライバーを探し、自動的にインストールします。事前にインターネット接続が正常に機能していることを確認してください。

方法3: 「Hey Cortana」を無効にする
「Hey Cortana」は、ユーザーがCortanaを呼び出そうとしていないかを常時監視する常時オン機能です。アプリの起動や各種操作が便利になる一方で、Audio Device Graph IsolationプロセスのCPU使用率が高くなる原因になっている可能性もあります。「Hey Cortana」を無効にして、CPU使用率が通常に戻るか確認してみましょう。
1. Windowsキー + Iを押すか、スタートボタンをクリックして歯車アイコンを選択し、Windowsの設定を開きます。
2. 「Cortana」をクリックします。

3. 通常は「Cortanaとの会話」設定ページが表示されますが、表示されていない場合はクリックして切り替えてください。
4. 右側のパネルにある「Hey Cortana」セクションの「『Hey Cortana』に応答させる」というオプションを見つけます。トグルスイッチをクリックして、この機能をオフにします。

方法4: Skypeを再インストールする
一部のユーザーからは、Skypeで通話をする際にAudio Device Graph IsolationプロセスのCPU使用率が急激に上昇するという報告があります。Skype使用時に同様の問題が発生している場合は、アプリケーションの再インストールを検討するか、別のビデオ通話ソフトの利用を試してみてください。
1. 前述の方法でWindowsの設定を開き、「アプリ」をクリックします。

2. 「アプリと機能」の設定ページで、右側のパネルをスクロールしてSkypeを見つけ、クリックして展開します。
3. Skypeの下にある「アンインストール」ボタンをクリックし、表示されるポップアップで確認します。
(コントロールパネル > プログラムと機能から、Skypeやその他のアプリケーションをアンインストールすることもできます)
4. Skypeを再インストールするには、公式サイト(Skypeのダウンロードページ)にアクセスし、最新バージョンのインストールファイルをダウンロードします。
5. ダウンロードしたインストールファイルを開き、画面の指示に従ってSkypeをPCに再インストールします。
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