Windows 10で専用VRAMを増やす3つの方法【BIOS・レジストリ・システム設定】
専用VRAM(Video RAM)とは何か?Windows 10ではどれくらいのVRAMが必要なのか?そもそもWindows 10で専用VRAMを増やすことはできるのか?こうした疑問をお持ちの方に向けて、本記事では完全ガイドとして詳しく解説します。
ゲームがカクつく、動画再生がコマ落ちする、動画編集ソフトが重いなど、高解像度グラフィックスを扱う作業でストレスを感じていませんか?原因の多くはスペック不足のハードウェアですが、RAMやCPU、GPU以外にも、グラフィックス処理の快適さを左右する重要な要素があります。それが「VRAM」です。
Windows 10で専用VRAMを増やす方法
本記事では、PCの専用VRAM容量を増やすための複数の方法を順番に紹介していきます。
専用VRAMとは?必要な容量はどのくらい?
VRAM(Video RAM)は、グラフィックカード専用に搭載された特殊なメモリです。グラフィックス処理が発生するたびに、GPUはVRAMに対して次に表示すべきフレームやピクセル情報の読み込みを要求します。つまりVRAMには、ゲームのテクスチャ、ライティング効果、4K動画の次フレーム、アンチエイリアス処理など、GPUが必要とするあらゆる情報が保存されます。
「なぜGPUはメインメモリではなく、専用のVRAMを使うのか?」と疑問に思うかもしれません。VRAMはグラフィックカード上に直接実装されたチップであるため、GPUはメインRAMよりもはるかに高速にアクセスでき、ラグなくグラフィックスを描画できます。特にゲームでは、次の情報へのアクセス速度が極めて重要で、わずか1秒の遅延が勝敗を分けることもあります。
GPUとVRAMの関係は、CPUとメインメモリ(RAM)の関係に非常によく似ています。
では、必要なVRAM容量はどのくらいなのでしょうか?答えは「用途によります」。
ソリティアやカジュアルなパズルゲーム、軽い動画視聴程度であれば、256MBのVRAMで十分足りるでしょう。しかし、PUBGやFortniteのような高負荷なゲームを高画質設定でプレイしたいなら、それよりはるかに大きなVRAM容量が必要になります。
もう一つの重要な要素がモニターの解像度です。VRAMには表示中および表示予定の画像・ピクセルデータが格納されるため、解像度が高いほどピクセル数が増え、それを保持できるだけの十分なVRAM容量が必要になります。
目安として、以下の表を参考に、搭載RAMに応じた推奨VRAM容量を確認してください。
| RAM容量 | 推奨VRAM |
|---|---|
| 2GB | 256MB |
| 4GB | 512MB |
| 8GB以上 | 1024MB以上 |
現在の専用VRAM容量を確認する方法
VRAMを増やす前に、まず自分のPCに実際どれくらいのVRAMが搭載されているか確認しましょう。以下の手順に従ってください。
- Windowsの設定を開きます。以下のいずれかの方法で開けます。
- Windowsキー + X を押し、メニューから「設定」を選択
- 検索バーに「設定」と入力して開く
- Windowsキー + I で直接開く
- 「システム」(一覧の最初の項目)をクリックします。
- 左側のサイドバーから「ディスプレイ」を選択します(通常はデフォルトで開いています)。
- 画面右側の設定項目を下にスクロールし、「詳細ディスプレイ設定」をクリックします。
- 次の画面で「ディスプレイ1のディスプレイアダプターのプロパティ」をクリックします。
- チップの種類、DACの種類、アダプター文字列などのグラフィックカード情報を含むポップアップが表示されます。
このウィンドウ内に「専用ビデオメモリ」の容量も表示されます。
注意点として、この画面に表示されるのは現在有効になっているGPUのVRAMです。多くのPCには専用グラフィックカードが搭載されており、必要時にのみ起動します。そのため、ゲームや4K動画再生などグラフィックス負荷の高い作業を実行した状態で、再度上記の手順を試すと、専用GPUのVRAMを確認できます。
Windows 10で専用VRAMを増やす3つの方法
頻繁にパフォーマンス低下や低フレームレート、テクスチャの乱れに悩まされていて、内蔵グラフィックスを使用している場合は、十分なVRAMを備えた専用グラフィックカードへの換装を検討する価値があります。ただしこの方法はデスクトップPC限定で、ノートPCでは使えません。ノートPCユーザーは、以下の方法でVRAMを少し底上げしてみましょう。
方法1:BIOSからVRAMを増やす
BIOSメニューからVRAM容量を変更するのが、成功率の高い第一の推奨方法です。ただし、マザーボードのメーカーによっては手動でのVRAM調整が許可されておらず、この方法が使えない場合もあります。
- PCを再起動し、起動時にBIOS設定画面に入ります。
BIOSへの入り方はマザーボードメーカーごとに異なります。「(お使いのPCブランド名+型番) BIOS 入り方」などで検索して確認してください。一般的には、起動中にF2、F5、F8、またはDeleteキーを連打することでアクセスできることが多いです。 - BIOSメニュー内で、「Graphics Settings」「Video Settings」「VGA Share Memory Size」などといった項目を探します。見当たらない場合は「Advanced Settings(詳細設定)」の中を確認してください。
- 事前割り当てVRAM(Pre-allocated VRAM)の項目を見つけ、希望の値に変更します。選択肢は通常32M、64M、128M、256M、512Mです。初期値は64Mまたは128Mに設定されていることが多いため、256Mまたは512Mに引き上げましょう。
- 変更を保存してシステムを再起動します。
再起動後、前述の確認手順でVRAM容量が増えているかチェックしてください。
方法2:レジストリエディターで専用VRAMを増やす
実は、アダプターのプロパティに表示される内蔵グラフィックのVRAM値は、参考程度のものです。内蔵GPUは需要に応じて自動的にシステムRAMを使用するため、表示値はゲームなどがVRAM容量をチェックする際の「見せかけ」に過ぎません。
レジストリエディターを使えば、実際より多くのVRAMがあるとゲームに認識させることができます。以下の手順で設定しましょう。
- レジストリエディターを開きます。Windowsキー + R で「ファイル名を指定して実行」を開き、「regedit」と入力してEnterキーを押すか、スタートメニューの検索から「レジストリエディター」を開きます。
- 左側パネルのHKEY_LOCAL_MACHINEを展開します。
- HKEY_LOCAL_MACHINE内の「Software」を探して展開します。
- 「Intel」フォルダを右クリックし、「新規」→「キー」を選択します。
- 新しく作成されたフォルダに「GMM」という名前を付けます。
- GMMフォルダを選択した状態で、右側の空き領域を右クリックし、「新規」→「DWORD (32ビット) 値」を作成します。
- 作成したDWORDの名前を「DedicatedSegmentSize」に変更します。
- DedicatedSegmentSizeを右クリックして「修正」を選択(またはダブルクリック)します。
- まず「表記単位」を「10進数」に変更し、「値のデータ」に0〜512の範囲で数値を入力します。
注意:512を超える値は入力しないでください。入力後「OK」をクリックします。 - PCを再起動し、アダプターのプロパティでVRAMが増加しているか確認します。
方法3:システム設定(仮想メモリ)から増やす
- Windowsキー + E でエクスプローラーを開きます。
- 「PC」を右クリックし、「プロパティ」を選択します。
- ウィンドウ左側の「システムの詳細設定」をクリックします。
- 「パフォーマンス」欄の「設定」ボタンをクリックします。
- 「詳細設定」タブに切り替え、「仮想メモリ」欄の「変更」をクリックします。
- 「すべてのドライブのページングファイルのサイズを自動的に管理する」のチェックを外し、Cドライブを選択して「カスタムサイズ」のラジオボタンをオンにします。
- 最後に、初期サイズ(MB)を「10000」、最大サイズ(MB)を「20000」に設定し、「設定」ボタンをクリックして変更を確定します。
まとめ:VRAM増強はあくまで一時的な対策
レジストリエディターやBIOSによるWindows 10の専用VRAM増加は、できることには限りがあります。大幅な性能向上が必要な場合は、適切なVRAMを搭載した専用グラフィックカードの購入・取り付け、あるいはPCのメインメモリ増設を検討するのがおすすめです。
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