Galaxy S8・S8+・Note 8でROMをデュアルブートする方法|カスタムROMと純正ROMを共存させる手順
はじめに:Galaxy S8 / Note 8でROMのデュアルブートを実現
多くのAndroid愛好家にとって、LineageOSやParanoid AndroidといったカスタムROMの導入は大きな魅力ですが、通常は純正ROMを諦めることになります。しかし、Samsung Galaxy S8、S8+、Note 8なら、カスタムROMと純正ROMを切り替えて使ったり、複数のカスタムROMを共存させたりすることが可能です。本記事では、そのようなデュアルブート環境の構築方法を詳しく解説します。
ここで使用するのは「Dual Boot Patcher」というアプリです。このアプリは、Galaxyデバイスに対して以下の操作を行います。
- デュアルブートに対応したカスタムカーネルの利用を可能にする
- ROMをセカンダリとしてインストールできるようにする
- AOSPベースのROMへのGoogle Appsパッケージの注入
- セカンダリROMのroot化のためのSuperSU導入
Samsung GalaxyデバイスにTWRPなどのカスタムリカバリーがまだインストールされていない場合は、まず対象デバイスに合った以下のガイドをご覧になることをおすすめします。
- Galaxy S8 / S8 Plus(Snapdragon版)のroot化方法
- Galaxy S8 / S8 Plus(Exynos版)のroot化方法
- Galaxy Note 8(Exynos版)のroot化方法
必要なもの
- TWRP
- お好みの互換性のあるカスタムROM
- Dual Boot Patcher APK
- Dual Boot Utilities
デュアルブートのセットアップ手順
- まず、インストールしたいカスタムROMをダウンロードし、外部SDカードに転送します。
- GalaxyデバイスにDual Boot Patcherアプリをインストールして起動し、画面を右にスワイプしてメニューを開きます。

- 「ROMs」を選択します。初めてアプリを使う場合、カーネルを設定するよう求められます。どのカーネルを選ぶかは自由です。
- 処理が完了したら、ROM設定で「Update Ramdisk」を選択します。完了すると再起動を求められるので、再起動しましょう。
- Androidシステムに戻ったら、再度Dual Boot Patcherを起動し、メニューから「Patch Zip File」を選択します。デバイスが「GreatLte」に設定されていることを確認し、パーティション構成で「Secondary」を選びます。これにより、選択したROMが/systemまたはdataパーティションにインストールされます。
- 「Continue」を押してパッチ済みファイルの保存先を指定すると、ファイルがキューに追加されます。右上の確認ボタンをタップします。
- ROMの.zipファイルへのパッチ処理が実行されます。完了したらROMsメニューに戻ります。
- (代替方法)次の2ステップは、Dual Boot Patcherアプリの代わりにTWRPなどのカスタムリカバリーからパッチ済み.zipを直接書き込むことでも代用できます。
- 「Flash Zip Files」ボタンを押し、パッチしたばかりの.zipファイルを追加します。特別な名前を付けていなければ、「RR-N-v5.8.3-20171004-greatlte-Unofficial_dual.zip」のような「ROM名_パーティション構成_ID.zip」という形式のファイル名になっているはずです。
- ファイルを選択したら「Keep Location」を選び、書き込みを確定します。

- ターミナルが起動し、.zipの書き込みが始まります。緑色で「Success!」と表示されるまでしばらくお待ちください。
- 戻ると、プライマリROMの横に新しいセカンダリROMが表示されているはずです。
- 起動するROMを簡単に切り替えるには、主に2つの方法があります。
- ひとつは、スマホをセカンダリROMで起動し、そのROM内にもDualBootPatcher.apkをインストールしておく方法です。
- もうひとつは、TWRP経由でDualBootUtilities.zipを書き込み、手動でROMを切り替える方法です。
重要な注意点
BootUIを利用するには、Dual Bootアプリの「Settings」から「Install (Update) BootUI」を押します。

次に、右へスワイプしてメニューを開き、「ROMs」→セカンダリROMの設定→「Update Ramdisk」の順に選択します。これにより、LinuxのGRUBブートローダーのような感覚で、BootUI上からROMを切り替えられるようになります。
ROMのインストール先を選ぶ際には、以下のオプションから選択できます。
- Primary:プライマリROMにROMの.zipをインストールします。他のROMへの影響を防げるため、こちらが推奨されます。
- Dual/Secondary:マルチブート用の最初のインストール先で、/systemパーティションにインストールされます。セカンダリROMに最適な場所です。
- Multi-Slot:最大3つまでのマルチスロットを作成でき、/cacheパーティションにROMをインストールします。特に/cacheパーティションが大きい一部のデバイス向けです。
- Data-Slots:データスロットは無制限に作成可能で、ROMは/dataパーティションにインストールされます。内部ストレージを消費するのが難点ですが、/systemがほぼ満杯で/cacheにも余裕がないデバイスでは便利です。
- EXTSD-Slots:外部SDカードにROMをインストールします。大容量のSDカードをお持ちなら理想的な選択肢です。
ROM間で起動を切り替えるには?
PCのように起動時にOSやパーティションを選択するメニューが表示されるわけではありません。基本的には、Dual Boot Patcherアプリを起動して以下の操作を行います。
- ROMsメニューを開きます。
- 起動したいROMを選択します。「Switching ROM」というメッセージの後、「ROM successfully switched」と表示されれば成功です。
- あとは通常どおりデバイスを再起動すれば、選択したROMが起動します。
ROM間でアプリとデータを共有するには?
Dual Boot Patcherには、一元管理された場所(通常は/data/multiboot/_appsharing)からアプリとデータを読み込む「App Sharing」機能があります。どのROMを起動していても、このフォルダから共通のアプリとデータが読み込まれます。
この機能を利用するには、アプリとデータの共有を行いたい各ROMそれぞれで、以下の手順を実行してください。
- ROM間で共有したいアプリをインストールします。
- Dual Boot Patcherアプリを開き、ナビゲーションドロワーから「App Sharing」メニューに移動します。
- 共有したい各アプリを有効にします。
- 「Manage Shared Applications」とAPK/Data共有を、各アプリごとに有効にします。
- デバイスを再起動します。
なお、あるROMからアプリをアンインストールしても、削除されるのはそのROM内だけです。他のROMでは、共有設定を解除するか、共有フォルダからアプリを削除するまで引き続き利用できます。
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