UbuntuでDockerを使ってNextcloudとOnlyOfficeを統合インストールする方法
現在、クラウドストレージの選択肢は数多くありますが、そのほとんどはデータを第三者の手に委ねることになります。Dropbox、Google Drive、OneDriveはいずれも、サービスを運営する企業を信頼することが前提となります。しかし幸いなことに、Nextcloudのようなソフトウェアを使えば、必ずしもそうする必要はありません。
NextcloudはOwnCloudプロジェクトをルーツに持つオープンソースソフトウェアで、もともとのDropboxに着想を得たファイル共有機能をはるかに超えて進化しています。データの保存はもちろん、OnlyOfficeを組み合わせれば、Google Docsのようなオフィススイートとしても活用できます。この2つを組み合わせれば、G Suiteの多くの機能を、自分自身のサーバー上で実現できるのです。
Nextcloudのインストール方法は複数あります。手動インストール、UbuntuのSnapパッケージ、Dockerなどが代表的です。本記事では、OnlyOfficeが公式に提供しているDocker構成を使用します。この方法なら、NextcloudとOnlyOfficeをわずか数ステップでまとめて導入できるのが大きなメリットです。
始める前に
Nextcloudの実行にはUnix系OSが必要ですが、公式サイトによるとWindows Subsystem for Linux(WSL)上でも動作させることが可能です。ここではUbuntuを前提に解説しますが、その他のLinuxディストリビューションでも手順はほぼ同様です。
Dockerとdocker-composeのインストール

まず、以下のコマンドでDockerをインストールします。
sudo apt install docker
続いて、Docker Composeをインストールします。
sudo apt install docker-compose
Nextcloudのインストールと初期設定
DockerとDocker Composeの準備が整ったら、いよいよNextcloud本体のセットアップに進みます。最初に、OnlyOfficeが提供する統合用リポジトリをクローンしましょう。
git clone https://github.com/ONLYOFFICE/docker-onlyoffice-nextcloud
次に、クローンしたディレクトリへ移動し、以下のコマンドでコンテナを起動します。
cd docker-onlyoffice-nextcloud/ docker-compose up -d
2番目のコマンドでは、Nextcloudの稼働に必要な多数のイメージ取得やコンテナ構築が行われるため、完了まで多少時間がかかります。気長にお待ちください。

処理が完了したら、ブラウザを開いてサーバーのIPアドレスまたはホスト名にアクセスし、Nextcloudの初期設定を完了させます。IPアドレスが不明な場合は、ifconfigコマンドで確認できます。
管理者アカウントに使用したいユーザー名とパスワードを入力してください。入力後、Nextcloudサーバーがすべての環境を整えるまでしばらく待機します。

OnlyOfficeのインストールと有効化
ここまでで作業の大半は完了です。Nextcloudのインストールと設定が済み、管理画面も確認できました。残すはOnlyOfficeの有効化だけです。
ターミナルに戻り、先ほどと同じディレクトリにいることを確認したうえで、以下の設定スクリプトを実行します。
bash set_configuration.sh
このスクリプトはOnlyOfficeのインストールと連携設定を行うため、完了まで時間がかかります。コマンドが終了したら、一度Nextcloudからログアウトし、再度ログインしてください。これでOnlyOfficeが完全に使える状態になります。

新しいファイルを作成して、インストールが正しくできたかテストしてみましょう。以前はシンプルなテキストファイルしか作成できませんでしたが、現在新しい選択肢が追加されているはずです。「ドキュメント」「スプレッドシート」「プレゼンテーション」のいずれかを新規作成すると、OnlyOfficeエディタで開かれることを確認できます。

次のステップ:HTTPSへの対応
この方法でNextcloudを構築する場合の最大の注意点は、SSL暗号化によるHTTPS接続ができないことです。Nextcloudの設定画面からエンドツーエンド暗号化を有効にすることは可能ですが、それでも中間者攻撃(Man-in-the-Middle攻撃)のリスクは残ります。
そこで次のステップとしては、Nginxなどを利用したリバースプロキシの設定をおすすめします。理想的な構成では、Nextcloudだけでなく、同じサーバー上で稼働している他のDockerアプリケーション全体に対してプロキシを提供できます。詳細は本記事の範囲を超えますが、Nextcloudサーバーの構築後にぜひ取り組みたい課題としてリストアップしておきましょう。
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