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コマンドラインからUbuntuをアップグレードする方法|do-release-upgrade徹底解説

Ubuntuの「アップデートマネージャー」を使えば、新しいメジャーリリースへのアップグレードは比較的簡単に行えます。GUIのウィザードが手順を順番に案内してくれるため、初心者でも迷わず操作できるでしょう。

しかし、GUIユーティリティを使えない場面もあります。たとえばサーバー環境ではグラフィカルインターフェースにアクセスできないため、コマンドラインでアップグレード作業を行うしかありません。

とはいえ、これだけがコマンドラインを使う理由ではありません。CLIでは処理の進行状況がより詳細に表示されるのが特徴です。多くのコマンドラインツールは実行中に大量のテキストを出力するため、アップグレードの詳細をリアルタイムで確認したい場合にはこちらの方法が向いています。エラーが発生した場合にも、早期に気づきやすくなります。

コマンドラインからUbuntuをアップグレードする方法|do-release-upgrade徹底解説

do-release-upgradeコマンドの「-d」オプションとは

Ubuntuを旧バージョンから新バージョンへアップグレードするためのユーティリティがdo-release-upgradeです。実際にはPythonで書かれたスクリプトとして提供されています。

コマンドラインからUbuntuをアップグレードする方法|do-release-upgrade徹底解説

通常、このスクリプトは安定版リリース(またはLTS:Long-Term Support)から次のバージョンへとアップグレードします。たとえば、Ubuntu 16.04から18.04への更新などです。ただし、新しいLTSバージョンが登場しても、最初のポイントリリースが公開されるまではアップグレードできません。つまり、現在使用中のバージョンが16.04.5の場合、18.04へは直接アップグレードできず、18.04.1の公開を待つ必要があります。

実際には、最初のポイントリリースまで待つことが推奨されます。LTSの初回リリースには重大なバグが残っている可能性があるためです。それでもどうしても新LTSをすぐに導入したい場合は、リリース直後にコマンドラインオプションを使って強制的にアップグレードできます。18.04がリリースされたばかりの時期なら、次のコマンドを実行します。

sudo do-release-upgrade -d

18.04.1がすでに利用可能になっている場合は、オプションなしで実行してください。

sudo do-release-upgrade

do-release-upgradeコマンドでUbuntuをアップグレードする手順

1. サードパーティリポジトリを一時的に無効化する

アップグレード前に、PPAや「/etc/apt/sources.list」「/etc/apt/sources.list.d/」に追加したサードパーティのリポジトリを一時的に無効化しておくことをおすすめします。Ubuntu公式以外のリポジトリを追加した覚えがない場合は、この手順は省略しても構いません。

コマンドラインからUbuntuをアップグレードする方法|do-release-upgrade徹底解説

これらのリポジトリ由来のパッケージが、次期Ubuntuリリースの新しいパッケージと予期しない競合を起こす可能性があります。無効化後はsudo apt updateを実行してパッケージ情報を最新化し、sudo apt autoremove nginxのようなコマンドでサードパーティ製のソフトウェアを削除しておきましょう。

2. update-manager-coreをインストールする

システムにdo-release-upgradeコマンドが存在しない場合は、次のコマンドでインストールします。

sudo apt install update-manager-core

通常はデフォルトでインストールされています。

3. システム全体を最新の状態にする

新しいUbuntuリリースへアップグレードする前に、既存のソフトウェアパッケージをすべて最新の状態にしておく必要があります。次のコマンドでシステム全体を更新しましょう。

sudo apt update && sudo apt upgrade

(任意)LTS版から短期サポート版へアップグレードする場合

バージョン番号が偶数(例:18.04)のものは長期サポート版(LTS)、奇数(例:19.04)のものは開発版・短期サポート版を表します。現在LTS版を使用していて、次のLTSへ移行したい場合は、このセクションの手順は不要です。

一方、18.04などのLTS版から18.10や19.04といった短期サポート版へアップグレードしたい場合は、次のファイルを編集します。

sudo nano /etc/update-manager/release-upgrades

Prompt=ltsPrompt=normalに変更します。Ctrl+Xを押し、続けてyEnterの順に入力してファイルを保存してください。

コマンドラインからUbuntuをアップグレードする方法|do-release-upgrade徹底解説

ローカルPCをアップグレードする場合の注意点

GUIデスクトップ上でターミナルエミュレータを開いて作業することも可能ですが、注意が必要です。アップグレード中にグラフィカルサーバーが再起動されると、ターミナルセッションが失われる恐れがあります。そのため、GUIセッションからログアウトし、Alt+Ctrl+F2またはAlt+Ctrl+F3を押してTTYコンソールからログインしてから、アップグレードスクリプトを実行するのが安全です。

Ubuntuのアップグレードを開始する

準備が整ったら、アップグレードスクリプトを実行します。

sudo do-release-upgrade

あとはウィザードの指示に慎重に従ってください。手順はアップグレードの状況によって多少異なります。たとえばSSH接続経由で作業している場合は、下の画像のような追加ステップが表示されます。

コマンドラインからUbuntuをアップグレードする方法|do-release-upgrade徹底解説

その後のステップでは、新しいパッケージバージョンで変更された設定ファイルの扱いについて尋ねられることがほぼ確実にあります。

コマンドラインからUbuntuをアップグレードする方法|do-release-upgrade徹底解説

該当する設定ファイルに自分で変更を加えている場合は、「N」と入力して既存の設定を保持するのがよいでしょう。サーバープロバイダーが設定を変更している場合も同様です。どちらに該当するかは自分で確認する必要があります。自分にもプロバイダーにも特別な変更がないのであれば、「Y」と入力して更新された設定ファイルを取り込みましょう。

まとめ

アップグレード作業自体は複雑ではありませんが、トラブルが発生する可能性はあります。結果はシステムの「クリーンさ」(サードパーティリポジトリがない状態)に大きく左右されます。アップグレードユーティリティの処理が完了したら、あとはマシンを再起動するだけです。通常、スクリプトが再起動の選択肢を提示してくれますが、表示されない場合は次のコマンドを実行してください。

sudo systemctl reboot

または、単純に次のコマンドでも構いません。

sudo reboot

アップグレード時のバグや新規インストールしたソフトウェアの不具合に遭遇しなければ、再起動後はすべて正常に動作するはずです。

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