【保存版】LinuxでXAMPPを使ったWordPressローカル開発環境の構築方法
WordPressは、インターネット上の大多数のサイトで採用される定番CMSへと発展しました。レンタルサーバー会社に料金を払って本番サイトを運営するのも一つの選択肢ですが、それは本番稼働向けのサイトにこそ適した方法です。単純にWordPressを試してみたい、CMSに慣れ親しみたい、あるいはプラグインやテーマの開発を始めたいというだけであれば、XAMPPとWordPress本体をLinuxマシンにセットアップすれば、費用を一切かけずに学習・開発用の環境が手に入ります。
XAMPPをインストールする
ここでは、ApacheFriendsが配布するXAMPPインストーラーを使う手軽な方法をご紹介します。このインストーラーを使えば、Apache・MariaDB・PHPの導入が「次へ」ボタンを押すだけで完結します。
ダウンロードと準備
1. ApacheFriendsの公式サイトにアクセスし、最新版の「XAMPP for Linux」インストーラーをダウンロードします。

2. ダウンロードのついでに、Bitnamiのサイトにもアクセスし、Linux向けの最新WordPressインストーラーも入手しておきましょう。
3. ターミナルを開き、ダウンロードした2つのファイルがあるディレクトリへ移動します。
cd Downloads
続いて、両方のファイルに実行権限を付与します。
chmod +x xampp-*-installer.run chmod +x bitnami-wordpress*-installer.run

インストールの実行
4. 以下のコマンドでXAMPPインストーラーを起動します。
sudo ./xampp-*-installer.run
5. 基本的にデフォルト設定のまま、各画面で「Next >」をクリックして進めます。インストールが完了したら「Launch XAMPP」にチェックが入った状態で「Finish」をクリックしてください。

6. 起動したウィンドウの「Welcome」タブで「Open Application Folder」をクリックし、開かれたファイルマネージャーのウィンドウは最小化しておきます。後ほど使うので、閉じないようにしてください。
7. 「Manage Servers」タブに切り替え、MySQLとApache Web Serverがどちらも実行中(Running)になっていることを確認します。停止している場合は対象を選択し、右上の「Start」をクリックしましょう。なお、全ファイルにローカルアクセスできるためProFTPDサーバーは不要です。「Stopped」のままにしておいて問題ありません。

8. お好みのブラウザーで「localhost」にアクセスし、正常に動作しているか確認します。XAMPPのウェルカムページが表示されれば成功です。

補足:今後スタックを起動するときは、以下のコマンドを使用します。
sudo /opt/lampp/lampp start
GUIから各サーバーを個別に起動・停止したい場合は、こちらのコマンドを実行してください。
cd /opt/lampp sudo ./manager-linux.run
64bit環境をお使いの場合、2行目のコマンドは次のようになります。
sudo ./manager-linux-x64.run
WordPressをインストールする
1. XAMPPスタックの起動が確認できたら、BitnamiのWordPressインストーラーを実行します。
sudo ./bitnami-wordpress*-installer.run
2. 「Next」をクリックしてデフォルトのインストールフォルダーのまま進み、「Create Admin account」画面で一旦停止します。ここで、ローカルWordPressの管理画面にログインするためのアカウント情報を入力してください。ここまでの手順通りに進めているなら、MySQLパスワード欄は空のままにしてください(XAMPPのデフォルトパスワードは空白です)。

3. インストーラーでは、初期設定のブログ名(やや汎用的な名前になっています)を変更することもできます。将来的にこのサイトを実際のサーバーへ移行して公開する予定があるなら、仮の名前ではなく本番で使う予定の名称を入力しておくことをおすすめします。こうしておくと、サイト移行時のMySQLデータベース内での検索・置換作業を最小限に抑えられます。

4. 今回はすべてローカル環境で完結するため、「サイトのステータスに関する通知を受け取る」機能は不要です。「Configure SMTP Settings」タブとメールサポートの設定はスキップして問題ありません。

5. 「Installation type」タブでは、開発環境を構築するのが目的なので、「Production Settings」ではなく「Development Settings」を選択しましょう。

6. 同様の理由から、「Launch wordpress in the cloud with Bitnami」のチェックも外しておきます。

7. 「Next」をクリックしてインストールを完了させます。終了後、前述と同じ要領でブラウザーから「localhost/wordpress」にアクセスして動作を確認しましょう。
WordPressのデフォルトテーマが適用されたブログのトップページが表示されるはずです。

これでローカル環境でのWordPress構築は完了です。管理ダッシュボードへログインするには、以下のURLにアクセスしてください。
localhost/wordpress/wp-login.php

XAMPP以外の選択肢
最後に、環境構築の代替手段についても触れておきましょう。
手動での構築
インストール内容を細部まで完全にコントロールしたい場合は、Apache・PHP・MySQL(または同等のソフトウェア)を個別にインストールして設定し、WordPress本体を自分でダウンロードして設置する、完全手動の方法もあります。このアプローチなら、WordPressを支えている基盤技術そのものへの理解も深まります。
しかし本記事でXAMPPという手軽な方法を選んだのは、WordPressを使いたいだけの多くの方にとって、細かな設定作業は必ずしも必要ではないからです。本当に必要になったときに初めて向き合えばよいでしょう。
Dockerによる仮想化環境
XAMPP+Bitnami方式の手軽さと、PCをフルLAMPサーバー化する重厚さの中間を取りたいなら、Docker経由でWordPressを構築するのも一案です。本記事の方法よりやや複雑ですが、すべてのサービスを仮想化でき、実際のOSに余計なソフトウェアをインストールせずに済むというメリットがあります。
両者の違いを整理すると、XAMPPはWordPressに必要な基盤(Apache・PHP・MySQL)をOS上の「スタンドアロンアプリケーション」としてインストールするのに対し、Dockerは依存関係すべてを含む仮想化された「作業環境」の中にまとめて保持する点にあります。
Vagrant & VirtualBox
なお、DockerもOSのローカル要素にある程度依存し、足りない依存関係を上乗せする形になります。共通のプロジェクトに取り組む規模の大きいチームで、各メンバーが同一構成のサーバー環境をローカルに持つことが望ましいケースでは、Vagrant&VirtualBoxによる構築がベストな選択となることが多いです。
ただし注意点として、フル仮想環境はゲストOSのファイル一式を含むため、容量が大きくなり、ホストOSとゲストOSの両方を常に最新に保つ必要があるなど、メンテナンスの手間も増えます。そのため、個人ブログ程度の用途の一般ユーザーには過剰であり、より大規模なプロジェクトで協業するプロの開発者やチーム向けの選択肢と言えるでしょう。
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