美しく使いやすいLinuxディストリビューションを探しているなら「Elementary OS Luna」を試してみよう
Linuxユーザーなら「Elementary」という名前を一度は耳にしたことがあるでしょう。彼らはもともと、LinuxベースのOS向けに美しいテーマを作るグループとしてスタートしましたが、やがてシンプルさと美しさを追求した数々のアプリ開発へと進化していきました。メールクライアントの「Geary」などがその代表例です。
あれからElementaryチームは大きく成長しました。そしてついに、完全なOSの第2版となる「Elementary OS Luna」をリリースしたのです。美しく、エレガントで、おそらく現時点で最高のLinux体験を提供してくれる一枚です。
2011年に初代Elementary OS「Jupiter」が登場した頃は、Ubuntu 10.04をベースに内部を調整し、外観を一新しただけのものでした。見た目も良く動作も快適でしたが、Lunaではチームがさらなる飛躍を遂げています。独自のウィンドウマネージャー、デスクトップ環境、ファイルエクスプローラー、そして多数のアプリケーションを自前で開発し、そのすべてが「美しさとシンプルさの融合」というコンセプトに基づいています。
Elementary OS Lunaは、単なる「カスタマイズ済みUbuntu+きれいなテーマ」ではありません。以下でその魅力を詳しくご紹介します。
初心者専用のOSなのか?
Linuxコミュニティでは一般的に、Elementary OS Lunaはパワーユーザーではなく初心者向けに設計されているという見方が広まっています。しかし、なぜでしょうか? 見た目が良くて使いやすいから? その理屈が通るなら、すべてのLinux管理者やパワーユーザーは、見た目が悪くて使いにくいOSを使うべきことになってしまいます。これこそがパワーユーザーの称号を得るための通過儀礼なのでしょうか? 私はそうは思いません。
OSの本来の役割とは、アプリケーションを管理し、あとは邪魔をせずに退いていることです。OSの修正や調整に時間を浪費するべきではありません。Elementary OS Lunaはまさにそれを実現しており、しかも見た目も素晴らしいのです。Linux初心者にとって、膨大な設定項目に圧倒されることもなく、起動直後にターミナルを開く必要もないため、間違いなく魅力的に映るでしょう。
一方で、私のようにシステムのカスタマイズに何時間もかけたくないパワーユーザーにとっても、快適な環境となるはずです。では、いじり好きな人はどうか? 起動するたびにターミナルを触りたい人は? ご安心ください。Elementary OS LunaはUbuntu 12.04 LTSベースのため、aptパッケージマネージャーを採用しています。
つまり、「sudo apt-get」コマンドに慣れ親しんだ人なら、Lunaのターミナルでも違和感なく作業できます。さらに、Ubuntuソフトウェアセンターもデフォルトで搭載されているため、Ubuntuリポジトリの豊富なソフトウェアをワンクリックで簡単にインストール可能です。
パフォーマンス
筆者はElementary OS Lunaを、RAM 3GB、デュアルコア3.0GHzのIntel Core2Duo CPUという控えめなスペックのデスクトップPCで運用しています。決してハイスペックマシンではありませんが、Lunaは見事なまでに快適に動作します。
起動にかかるのは約10秒ほどで、どのアプリケーションにもラグはありません。アプリを起動すれば1〜2秒で立ち上がり、すぐに使える状態になります。これは、筆者にとってトラブル続きだったUbuntu 13.04などの他のディストリビューションとは大違いです。
システムモニターを確認すると、RAMの使用量は1.8GBですが、そのうち約1.3GBはLibreOffice、Google Chrome、Googleドライブ同期ツールのInSyncといったアプリケーションによるものです。
CPU使用率も15〜20%程度で推移しているため、Minecraftで遊びたいときにも十分なリソースが残っています。
外観と操作性
Elementary OS Lunaのデフォルトの外観は、ただただ美しいの一言です。画面下部にはアプリケーションドックが配置され、上部のパネルにはアプリケーションメニュー、時計、システムトレイが並んでいます。
OS全体のテーマは、目に優しい上品なグレーとブルーで統一されています。ただし、Lunaは「普通の」OSとは少し異なる動作をする点に注意が必要です。Windowsのようにパネルで開いているアプリを管理するのではなく、ドックで管理します。起動中のアプリケーションはドックにピン留めされ、対応するアイコンをクリックすることで最小化・最大化できます。
Windowsユーザーには最初は少し馴染みにくいかもしれませんが、すぐに手が覚えるようになります。Macユーザーなら、OS Xと似た操作感なので非常にすんなり受け入れられるでしょう。
デフォルトのウィンドウボタンは少し変わっています。左端に閉じるボタン、右端に最大化ボタンがあるだけで、最小化ボタンは存在しません。筆者にとってここがLunaの中で最も慣れるのに苦労した点だったため、好みのWindows風(右側配置)に変更するちょっとした「ハック」を実行しました。
ワンポイントTips:通常のウィンドウボタンに戻したい場合は、ソフトウェアセンターから「dconf editor」をインストールし、「org > pantheon > desktop > gala > appearance」と順に開いて、button-layoutオプションを「:minimize,maximize,close」に変更しましょう。これで、すべてのウィンドウの右側にお馴染みの最小化・最大化・閉じるボタンが表示されます。左側に配置したい場合は「close,maximize,minimize:」と入力してください。
ウィンドウボタンの変更以外に、デフォルトの外観・操作性に対して筆者が加えた変更は壁紙だけです。普段はOSをインストールしたら徹底的にカスタマイズする筆者にとって、この2つの小さな変更だけで済んだことは、ElementaryチームがLunaに注いだ完成度の高さを物語っています。
標準搭載アプリケーション
Elementaryチームが自社開発したアプリケーションが数多く搭載されており、今後さらに増えていくことが期待されます。これらのアプリはチーム内で開発されたため、Luna全体を貫く「エレガントなシンプルさ」という理念に沿って作られています。以下は、Elementary OS Lunaに含まれる主な標準アプリです。
- Geary(メールクライアント) – 非常にシンプルなメールアプリ。ThunderbirdやEvolutionほど機能は豊富ではありませんが、余計な装飾なしにメールを使いたい人には最適です。
- Maya(カレンダー) – シンプルで使いやすいカレンダーアプリですが、Googleカレンダーとの同期に非対応なのが致命的でした。残念ながら筆者は使用を見送りました。
- Midori(Webブラウザ) – Lunaの標準ブラウザ。Elementaryチームの自社開発ではありませんが、シンプルで高速です。ただし、Google Chromeなどと比べると物足りなさを感じたため、筆者は乗り換えました。
- Totem(動画プレイヤー) – 使いやすく安定して動作する優れたアプリで、豊富なコーデックがデフォルトで同梱されています。
- Noise(ミュージックプレイヤー) – Noiseはいくら褒めても足りません。必要十分な機能を備えながら、インターフェースは本当にシンプル。筆者のお気に入りの一本です。
- その他、テキストエディター、PDFリーダー、ターミナル、スクリーンショットツールなどの標準アプリも一通り揃っています。
まとめ
筆者はここ数年、Elementary OS Lunaの開発を密かに追いかけてきました。機能が豊富で、安定して動作し、動作速度も抜群の素晴らしいOSです。Lunaは筆者のハードドライブに常駐する価値を十分に獲得しており、当面削除する予定はありません。
皆さんはどう感じますか? あなたにとっては「シンプルすぎる」でしょうか? それとも、従来とはあまりに異なる新しい操作方式が受け付けられないでしょうか? Elementary OS Lunaについてのあなたの意見を、ぜひコメントで聞かせてください。
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