自分だけのLinuxデスクトップ環境を自作する方法|ステップバイステップガイド
さまざまなデスクトップ環境を試してみても、どれもしっくりこない——そんな経験はありませんか?あるいは、ある環境の一部の機能は気に入っていても、ほかはイマイチだと感じることもあるかもしれません。そんなときこそ、自分だけのオリジナルデスクトップ環境を「自作」してみる絶好のチャンスです。
デスクトップ環境はどうやって構築する?
実は、既存のデスクトップ環境のコンポーネントや独立したプログラムを組み合わせれば、誰でも簡単に独自のデスクトップ環境を作れます。事前にデスクトップ環境の一般的な構成要素を知っておくとスムーズですが、必須ではありません。この記事では、手順を追って自作デスクトップ環境の作り方を解説します。
ステップ1: セッション用Bashスクリプトを作成する
最小限のデスクトップ環境を作るには、少なくともウィンドウマネージャーが必要です。このガイドではkwinを使用しますが、好みに応じて任意のウィンドウマネージャーを選べます。
UbuntuおよびUbuntuベースのシステムにkwinをインストールするには、ターミナルで次のコマンドを実行します:
sudo apt install kwin --no-install-recommends
--no-install-recommends オプションを付けないと、aptがKDEデスクトップ環境一式をインストールしてしまうので注意してください。
ウィンドウマネージャーに加えて、ドックとしてplankも追加しましょう。インストールは以下のコマンドで行います:
sudo apt install plank
次にセッション用のbashスクリプトを作成します。bashスクリプトとは、コマンドの列を記述した普通のテキストファイルのことです。ファイルを実行すると、中のコマンドが上から順に1行ずつ実行されるため、毎回ターミナルにコマンドを打ち込む手間が省けます。
このスクリプトには、自作デスクトップ環境で動かしたいプログラムを記述します。スクリプトは/binディレクトリに置きましょう。ターミナルを開いて、以下のコマンドで/binへ移動します:
cd /bin
続いて、次のコマンドでスクリプトを作成します(ここではcustom_de.shという名前にします):
sudo touch custom_de.sh
テキストエディター(例: nano)でroot権限でファイルを開きます:
sudo nano custom_de.sh
nanoの代わりにgeditやxedなど、お好みのテキストエディターを使っても構いません。
まず、スクリプトの先頭に次の行を追加します:
#!/bin/bash
この行により、ターミナルはこのスクリプトをbashで実行するようになります。
次に、カスタムデスクトップに組み込みたいプログラムのコマンドを、ウィンドウマネージャー(ここではkwin)から順に記述していきます:
kwin &
plank
コマンド末尾のアンパサンド(&)は、そのコマンドをバックグラウンドで実行することを意味し、前のコマンドの終了を待たずに次のコマンドが実行されます。デスクトップ環境を構成するプログラムは同時に動作する必要があるため、この指定が重要になります。
このスクリプトこそがデスクトップセッションそのものです。スクリプトが動いている限りセッションは継続し、スクリプトが終了するとセッションも終了して、ログアウトしたときと同じようにログイン画面へ戻ります。
だからこそ、最後のコマンドの後ろにアンパサンド(&)を付けてはいけません。最後のコマンドまでバックグラウンドに回ると、スクリプトは即座に終了し、セッションも開始された直後に終わってしまうからです。
スクリプトを保存したら、次のコマンドで実行権限を付与します:
sudo chmod +x custom_de.sh
ステップ2: .desktopファイルを作成する
ログイン時にカスタムデスクトップを選択肢として表示させるには、/usr/share/xsessionsにスクリプトを指す.desktopファイルを作成する必要があります。ターミナルで次のように入力してディレクトリへ移動します:
cd /usr/share/xsessions
続いて、ファイルを作成して開きます:
sudo touch custom_de.desktop
sudo nano custom_de.desktop
ファイル内に次の行を記述します:
[Desktop Entry]
Name=Custom DE
Comment=My awesome desktop environment
Exec=/bin/custom_de.sh
Type=Application
Exec=には、先ほど作成したセッションスクリプトのパスを指定してください。
ステップ3: カスタムデスクトップ環境を起動する
自作デスクトップ環境を起動する手順は以下の通りです:
- ログアウトする
- インストール済みデスクトップ環境の一覧を表示する
- 新しく作成したデスクトップ環境を選択する
- 再度ログインする
セッションを終了したいときは、pkillコマンドでセッションスクリプト内の最後のプログラムを終了させます:
pkill plank
デスクトップ環境をより充実させる
おめでとうございます!これであなた専用のデスクトップ環境が完成しました。
ただし、まだいくつかの要素が足りません。次は壁紙とパネルを追加しましょう。
壁紙設定ツールは数多くありますが、おすすめはKomorebiです。動画を壁紙に設定できるうえ、デスクトップアイコンも表示できます。
Komorebiをインストールするには、GitHubリポジトリからdebパッケージをダウンロードしてインストールし、起動します。
パネルにはlxqt-panelを使用します。Ubuntuへのインストールは次のコマンドで行います:
sudo apt install lxqt-panel
忘れずに、lxqt-panelとkomorebiのコマンドもアンパサンド(&)付きでセッションスクリプトに追加してください。komorebiはフルパス(/System/Applications/komorebi)で指定します。
さらに、便利なアプリランチャー「Ulauncher」を追加すれば、デスクトップ体験がより完成度の高いものになります:
sudo add-apt-repository ppa:agornostal/ulauncher && sudo apt update && sudo apt install ulauncher
プログラムは好きなだけ追加でき、自分のニーズに合わせてデスクトップを自由にカスタマイズできます。通知マネージャーの追加も検討してみてください。
GTKテーマとアイコンテーマを設定する方法
通常のデスクトップ環境では、gnome-tweaksなどのGUIユーティリティを使ってGTKテーマやアイコンテーマを変更できます。しかし今回の環境にはそうしたツールがありません。心配無用——gsettingsコマンドを使えば、コマンドラインからでもテーマを変更できます。
gsettingsを有効にするには、dbusが動作している必要があります。
dbusはdbus-launchで起動できます。スクリプトの先頭にdbus-launch bashを追加しましょう。
続いて、セッションから一度ログアウトし、再びログインします。現在適用されているGTKテーマを確認するには:
gsettings get org.gnome.desktop.interface gtk-theme
例えばGTKテーマをCantaに設定するには、次のように入力します:
gsettings set org.gnome.desktop.interface gtk-theme Canta
設定するテーマは/usr/share/themesディレクトリ内に配置されている必要があります。テーマ名はフォルダ名と一致します。
究極のカスタマイズ体験を
自分だけのデスクトップ環境を構築するのは爽快な体験ですが、初回から完全なデスクトップ体験が得られるとは限りません。それでも、プログラムを少しずつ追加していくことで、より優れた環境へと育てていけます。何かを「作る」のが好きな人なら、Arch Linuxにも挑戦してみてはいかがでしょうか。自分だけのLinuxディストリビューションを組み立てられる楽しさがあります。
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