WindowsのネットワークフォルダでThumbs.dbファイルを無効化・削除する方法
Thumbs.dbは、画像や動画ファイルが含まれるフォルダにWindowsエクスプローラー(ファイルエクスプローラー)が自動的に作成する隠しシステムファイルです。エクスプローラーはフォルダ内の画像のサムネイルを生成し、その情報をThumbs.dbファイル(COM構造化ストレージ形式)に保存します。このキャッシュファイルのおかげで、ユーザーがフォルダを開くたびにサムネイルを再生成する必要がなくなり、サムネイルの読み込み・表示速度が大幅に向上します。
しかし、このThumbs.dbファイルは、システム管理者やユーザーにとって問題の原因になることがあります。特に、共有ネットワークフォルダ上ではトラブルの元になりやすいのが実情です。本記事では、WindowsにおけるThumbs.dbファイルの削除・作成禁止が可能かどうか、具体的な方法を詳しく解説します。
WindowsのThumbs.dbファイルとは?
Windowsのファイルエクスプローラーは、jpeg、bmp、gif、tif、pdf、htmlなどのファイルや一部の動画ファイルのサムネイル(画像の縮小版)情報をThumbs.dbファイルに保存します。デフォルトではThumbs.dbファイルは隠しファイルとして設定されており、エクスプローラー上には表示されません。ファイルサイズはフォルダ内の画像ファイルの数によって変動します。
注意すべき点として、フォルダから画像ファイルを削除しても、そのサムネイルはThumbs.dbファイル内に残り続けます。
Windows 10では、Thumbs.dbファイルは共有ネットワークフォルダに対してのみ生成されます。ローカルの画像フォルダにはThumbs.dbは作成されず、代わりにサムネイルキャッシュはユーザープロファイル内の%LOCALAPPDATA%\Microsoft\Windows\Explorerにthumbcache_xxxx.dbというファイル名で保存されます。
もしWindows 10でアイコンやサムネイルが正しく表示されない場合は、このキャッシュをリセットすることで改善できる可能性があります。
Thumbs.dbファイルは手動で安全に削除できます。ただし、次にそのフォルダのサムネイルを表示した際に自動的に再作成されます。そこで、Windows 10のエクスプローラーがThumbs.dbファイルを作成しないように設定することが可能です。
最も簡単な方法は、エクスプローラーの設定メニューから変更することです。
- キーボードショートカットの
Win + Eを押してエクスプローラーを開く - 「表示」タブから「オプション」を選択
- 「表示」タブの詳細設定で「常にアイコンを表示し、縮小版は表示しない」にチェックを入れる
ドメイン環境で全コンピューターのサムネイル作成を一括して無効化したい場合は、グループポリシー(GPO)を使用します。詳細は後述します。
Thumbs.dbが使用中のためネットワーク共有フォルダを削除できない場合の対処法
ネットワークフォルダには、エクスプローラーのサムネイルキャッシュ機能に関連するよくある問題があります。ファイルサーバー上のネットワークフォルダで画像ディレクトリをコピーまたは移動した直後、Windowsがそのディレクトリの削除や名前変更を許可しないことがあります。削除や名前変更が可能になるまで、1〜5分ほど待つ必要があるケースです。
ネットワーク共有フォルダを削除しようとすると、次のようなエラーが表示されます。
フォルダーは使用中です この操作は完了できません。フォルダーまたはその中のファイルが別のプログラムで開かれています。 ファイルまたはフォルダーを閉じてから、もう一度実行してください。
この問題は、MicrosoftがKB2025703(Renaming a network folder in Windows Explorer fails with "the action can't be completed")で説明している既知の不具合に関連しています。同記事によると、サムネイルキャッシュを含むThumbs.dbファイルの存在により、ネットワークフォルダの削除や名前変更が妨げられることがあるとのことです。
これは、Windowsがサムネイルキャッシュファイルの作成に時間がかかるために発生します。ファイルの作成・更新中は、thumbcache.dllプロセスがThumbs.dbファイルのハンドルを解放するまで、親ディレクトリに対して何も操作できません。
このような場合は、ネットワークフォルダおよびドライブに対するThumbs.dbファイルの自動生成を無効にしましょう。
GPOを使ってネットワークドライブのThumbs.db生成を無効化する
エクスプローラーがフォルダを参照する際に隠しサムネイルキャッシュ(Thumbs.dbファイル)を作成しないようにするには、グループポリシー(GPO)を利用します。
- ローカルGPOエディター(
gpedit.msc)を実行するか、gpmc.mscコンソールでドメインGPOを作成します - 次のグループポリシーセクションに移動します:ユーザーの構成 → 管理用テンプレート → Windows コンポーネント → エクスプローラー
- このセクションには、エクスプローラーによるThumbs.dbファイルの作成を管理できる3つのポリシーがあります:
- ネットワーク フォルダーで縮小版を表示せず、アイコンのみを表示する(共有ネットワークフォルダへのThumbs.db作成を防止)
- 非表示の thumbs.db ファイルでの縮小版のキャッシュをオフにする
- 縮小版を表示せず、アイコンのみを表示する
- 3つのポリシーすべてを「有効」に変更します
あとは、(ドメインGPOを使用している場合)グループポリシーをユーザーにリンクし、ドメインコンピューターに適用します。ポリシー設定を即座に反映させるには、次のコマンドを実行してください:gpupdate /force
なお、サムネイルキャッシュファイルの作成を無効にすると、Windowsはフォルダを開くたびに画像ファイルを読み込んでサムネイルを生成する必要があり、リソースを多く消費します。その結果、特に多数の画像が含まれるフォルダでは、サムネイルの表示にかなりの時間がかかるようになる点に注意してください。
レジストリでネットワーク共有のThumbs.db作成を無効化する
ローカルGPOエディターが搭載されていないWindows Homeエディションでは、レジストリエディター(regedit.exe)を使って共有ネットワークフォルダへの隠しThumbs.dbファイルの作成を無効化できます。
手順としては、HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Windows の下に新しいキー Explorer を作成し、REG_DWORD型の値 DisableThumbsDBOnNetworkFolders を追加して、値を 1 に設定します。
この操作は、以下の1行のコマンドでも実行できます:
reg add "HKCU\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\Explorer" /v DisableThumbsDBOnNetworkFolders /d 0x1 /t REG_DWORD /f
PowerShellで共有フォルダ内のThumbs.dbを再帰的に削除する
ポリシーを有効にしても、すでに存在するThumbs.dbファイルは共有フォルダから自動的には削除されません。特定のドライブやネットワークフォルダ内のすべてのThumbs.dbファイルを再帰的に削除するには、PowerShellを使用します。
まず、対象のフォルダに移動します(UNCパスもサポートされています):
cd \\mun-fs01\Public\Photo
サブフォルダ内のすべてのThumbs.dbファイルを一覧表示するには、次のコマンドを実行します:
Get-ChildItem -Path . -Include Thumbs.db -Recurse -Name -Force | Remove-Item –Force –WhatIF
見つかったサムネイルファイルを再帰的に削除するには:
Get-ChildItem -Path . -Include Thumbs.db -Recurse -Name -Force | Remove-Item –Force
まず-WhatIfパラメーター付きで実行して削除対象を確認してから、実際の削除コマンドを実行すると安全です。
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