ビッグデータ分析に最適なプログラミング言語7選【前編】
前回のビッグデータに関する記事では、ファンクショナルアーキテクチャの第8層にあたる「データ統合ツール」について解説しました。今回は、第9層を構成する「データ言語(Data Languages)」について詳しくご紹介します。
現在、ビッグデータプロジェクトは企業の規模を問わずあらゆる業界で一般的になっており、ビッグデータがもたらす洞察(インサイト)を最大限に活用しようとする動きが加速しています。どれほど高度でGUIベースのソフトウェアが開発されても、その根幹を支えているのはコンピュータプログラミングです。これまでのツール解説が、貴社のビッグデータ体制の計画立案に役立ったのであれば幸いです。しかし、まだ埋まっていない層がひとつ残っています。旅の序盤は何とか進めたとしても、データ量が驚異的なスピードで増大し始めると状況は一気に複雑化します。そんなとき、あなたを救う唯一の存在こそが「データ言語」なのです。
ビッグデータに活躍するデータ言語リスト
1. Java

Javaの揺るぎない人気は、データサイエンスに最適なプログラミング言語のひとつであることの証左といえます。MapReduce、HDFS、Storm、Kafka、Spark、Apache BeamといったJVMエコシステムに属する主要プラットフォームは、すべてJavaと互換性があります。さらにJavaには、豊富なデバッグツール、監視ツール、ライブラリ、プロファイラへのアクセス手段が備わっており、データサイエンス分野で最もテストされ、改良され、実績を積み重ねてきた言語です。
Java最大のメリットはプラットフォーム非依存である点です。一度コンパイルすれば、どのプラットフォーム上でも実行できるため、環境ごとに専用コンパイラを用意する必要がありません。
一方で最大の弱点は、コードが非常に冗長になりやすい点と、反復的な開発に向いたREPL(対話型実行環境)が存在しない点です。
2. R

Rは、データサイエンティストやアナリストに最も人気のある上位2言語のひとつです。他の言語とは大きく異なり、統計計算とグラフィックス描画に特化した専用言語という位置づけのため、特定の言語の代替品ではありません。Rにはシンプルで明快な魅力があり、行・列のデータが絶えず変化・拡大している状況でも、膨大な計算処理を自動化できます。
RはGoogle、Facebook、Twitterなど、世界的に知られるサービスを支えるアルゴリズムの開発にも採用された実績があります。Linux、Windows、macOSのいずれでも動作する点も魅力です。
3. SQL

SQLは「Structured Query Language(構造化照会言語)」の略で、数十年にわたりデータの保存と取得の中核を担ってきた言語です。今なおデータアナリストの間で非常に人気の高いツールであり、SQLで実現できる主なタスクは以下の通りです。
- データベースとの対話を可能にする
- 膨大なデータの中から関連性の高い情報だけを抽出・絞り込む
- データベース全体ではなく必要な部分のみを抽出して処理することで、オンラインリクエストやクエリの応答時間を短縮する
- リレーショナルデータベースの管理や、データに対する各種操作に用いられる標準化された言語として機能する
4. Hadoop

Hadoopは、データサイエンス向けの代表的なオープンソースフレームワークのひとつです。Javaベースのプログラミングフレームワークであり、分散コンピューティング環境における極めて大規模なデータセットの処理と保存をサポートします。Hadoopについて調べれば、必ずと言っていいほど小さな象のロゴを目にすることになるでしょう。その象を見かけたら、それはHadoopの解説記事を読んでいる証拠です。
Hadoopはビッグデータアプリケーション環境での堅牢性を追求して設計されており、個々のサーバーやクラスタに障害が発生しても機能を継続できます。単一サーバーから数千台規模のマシンへとスケールアップできる構造を採用しており、各マシンがローカルでの計算処理とストレージを担います。
他の処理ツールと比べると処理速度は劣るものの、結果の正確性の高さが実証されており、バックエンド分析において最良の選択肢となっています。
5. JavaScript

JavaScriptは、WebサイトやWebゲームの制作に広く使われている、人気が高く強力かつ動的なスクリプト言語・プログラミング言語です。構文の多くはC言語に由来しています。最大の利点はすべてのブラウザと互換性があることで、全Webページの90%以上で使用されているほど普及しています。
名前は似ていますがJava言語とはまったく無関係です。それでも開発者は、クライアント側スクリプトの実行、ユーザーとのリアルタイムな対話、ブラウザの制御、サーバーとの非同期通信などを実現できます。
6. SAS

SAS(Statistical Analysis System)は、データサイエンス向けプログラミング言語のリーダー的存在です。商用分析分野でもトップクラスの地位を確立しており、民間企業での導入シェアは最高水準を誇ります。1960年代から統計モデリングに使用されてきた歴史を持ち、長年の更新と改良を経てもなお第一線の座を保ち続けています。人気の理由は、幅広い統計関数を、短期間で習得できるユーザーフレンドリーなGUIと組み合わせている点にあります。また、データベースやフラットファイル(書式なしファイル)へのアクセス、データ操作、Webページなどへのグラフィカル出力を行うための多彩なコンポーネントを備えています。
7. SPSS

SPSS Statisticsは、バッチ処理・非バッチ処理の両方に対応した統計分析用ソフトウェアパッケージです。Windowsベースのプログラムとして提供されており、データ入力・分析、表やグラフの作成に利用できます。大量のデータを問題なく扱え、教科書で扱われるすべての分析はもちろん、それ以上の高度な分析も実行可能です。
IBM SPSSは数十年にわたって使用され続けており、統計学者やデータサイエンティストに強力なツールを提供してきました。長年の進化により、SPSSプラットフォームはデータマイニングプロセスの全フェーズをサポートするまでに至っています。具体的には以下のフェーズが含まれます。
- モデル開発
- モデル展開(デプロイ)
- モデル更新(リフレッシュ)
データサイエンスに最適なプログラミング言語のリストは、まだ完結していません。残りの言語については次回の記事で引き続きご紹介します。それまでの間、ぜひコメント欄であなたのお気に入りのデータサイエンス向けプログラミング言語を教えてください。
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