Windows 11/10でプリントスプーラーを修復する6つの対処法
この記事では、Windows 11/10でプリントスプーラー(Print Spooler)サービスを修復する方法をご紹介します。プリントスプーラーは印刷ジョブを処理するWindows標準機能で、通常は問題なく動作します。しかし、時には「プリントスプーラーサービスが実行されていない」「エラー1068が発生する」「エラー0x800706B9が表示される」といったトラブルに見舞われることがあります。こうした問題でお困りの方は、ぜひ本記事で紹介する対処法を試してみてください。
Windows 11/10でプリントスプーラーを修復する方法
かつてはMicrosoftのFix Itツールでプリントスプーラーを簡単に修復できましたが、現在は提供が終了しています。そのため、本記事で解説する以下の6つの手動対処法を順番に試してみましょう。
- プリントスプーラーを有効化・起動する
- タスクマネージャーからプリントスプーラーサービスを再起動する
- コマンドプロンプトでプリントスプーラーをリセット・クリアする
- プリントスプーラーに必要なバイナリファイルを揃える
- 依存サービスが実行されているか確認する
- レジストリエディターを使用する
1. プリントスプーラーを有効化・起動する
プリントスプーラーサービスがまったく動作していない場合、サービスが無効化または停止している可能性があります。まずは「サービス」管理ツール(services.msc)などを開き、プリントスプーラーサービスを有効化して起動しましょう。サービスが正常に開始されれば、問題なく印刷できるようになるはずです。
2. タスクマネージャーからプリントスプーラーサービスを再起動する

サービスがすでに実行中なのに不具合が発生している場合は、単純に再起動するだけで解決することも少なくありません。タスクマネージャーを使った再起動の手順は以下の通りです。
- 検索ボックスなどお好みの方法でタスクマネージャーを開く
- 「詳細」をクリックしてすべてのタブを表示する
- 「サービス」タブに切り替える
- 一覧を下にスクロールして「Spooler」サービスを選択する
- Spoolerを右クリックする
- 「再起動」をクリックする
3. コマンドプロンプトでプリントスプーラーをリセット・クリアする

印刷キューにジョブが滞留していると、プリントスプーラーが正常に動作しなくなることがあります。その場合は、コマンドプロンプトを使ってリセット・クリアするのが効果的です。手順は以下の通りです。
まず、管理者としてコマンドプロンプトを開き、次のコマンドを実行します。
net stop spooler
これでプリントスプーラーサービスが停止し、リセット作業を安全に行えるようになります。
続いて、以下のコマンドを実行します。
DEL /F /S /Q %systemroot%\System32\spool\PRINTERS\*
これによりリセット処理が実行され、滞留していた印刷ジョブ(*.shdファイルと*.splファイル)が削除されます。
最後に、次のコマンドを実行してプリントスプーラーを再度開始します。
net start spooler
これで問題が解決するはずです。
なお、SHDファイルとSPLファイルは手動で削除することも可能です。エクスプローラーで以下のPRINTERSフォルダーにアクセスし、該当ファイルを見つけて削除してください。
C:\Windows\System32\spool\PRINTERS
4. プリントスプーラーに必要なバイナリファイルを揃える
プリントスプーラーを正しく動作させるには、必要なDLL・EXEファイルが揃っていることが前提となります。対象となるのはspoolss.dll、win32spl.dll、spoolss.exe、localspl.dllの4つのファイルで、いずれもSystem32フォルダー(C > Windows > System32)内に保存されています。これらのファイルが存在するか確認し、欠けている場合はシステムファイルチェッカー(sfc /scannow)の実行などで不足ファイルを復元してください。
必要なファイルが揃えば、プリントスプーラーは正常に動作するようになります。
5. プリントスプーラーの依存サービスが実行されていることを確認する
多くのWindowsサービスは、他のサービスやシステムコンポーネントに依存して動作しており、プリントスプーラーも例外ではありません。依存関係にあるサービスが停止していると、スプーラー自体も正常に機能しません。
「サービス」管理ツールを開き、プリントスプーラーのプロパティ画面から「依存関係」タブを確認しましょう。その後、同じツールから依存サービスをすべて起動してください。
6. レジストリエディターを使用する
この方法はやや難易度が高めです。レジストリエディターには、システムファイルやアプリケーションの重要なエントリ(キーと値)が格納されており、プリントスプーラーにも正常動作に不可欠なレジストリエントリが存在します。これらが欠落していると、スプーラーが正しく応答しなくなる原因になります。
注意:以下の操作を行う前に、必ずレジストリのバックアップを作成しておきましょう。万が一問題が発生した場合でも復元できます。
- 標準プリントモニターのキーとその値を追加する
- 「winprint」レジストリキーと文字列値を追加する
- プリンターのSpoolDirectory文字列値から不正なパスを削除する
(1) 標準プリントモニターのキーと値を追加する

以下の手順を慎重に実行してください。
- レジストリエディターを起動する
- Monitorsキーにアクセスする。パスは以下の通りです。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Print\Monitors
- Monitorsキーの下に「Local Port」「Standard TCP/IP Port」「USB Monitor」の3つのキーを作成する
- 上記の各キーの中に「Driver」という名前の文字列値を作成する
- Local PortキーのDriver値をダブルクリックし、値のデータに「localspl.dll」を入力してOKを押す
- Standard TCP/IP PortキーのDriver値をダブルクリックし、値のデータに「tcpmon.dll」を入力してOKを押す
- USB MonitorキーのDriver値をダブルクリックし、値のデータに「usbmon.dll」を入力してOKを押す
(2) winprintレジストリキーと文字列値を追加する

- レジストリエディターを開く
- Print Processorsキーにアクセスする。パスは以下の通りです。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Print\Environments\Windows x64\Print Processors
- Print Processorsキーの下に「winprint」という名前のキーを作成する
- 右側ペインに「Driver」という名前の文字列値を作成する
- Driver値をダブルクリックし、値のデータ欄に「winprint.dll」を入力する
- OKボタンを押して完了
(3) プリンターのSpoolDirectory文字列値から不正なパスを削除する

この方法は、複数のプリンターをPCに接続している場合に特に有効です。ウイルスなどの悪意あるファイルによって、レジストリ内のプリンターのSpoolDirectory文字列値に不正なパスが書き込まれることがあり、これがプリントスプーラーの動作障害の原因になるケースがあります。手順は以下の通りです。
- レジストリエディターを開く
- Printersキーにアクセスする。パスは以下の通りです。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Print\Printers
- Printersキーの下から、問題が発生しているプリンター名をクリックして選択する
- 右側ペインをスクロールし、「SpoolDirectory」文字列値をダブルクリックする
- 値のデータ欄に入力されている内容をすべて消去する
- OKボタンを押して完了
プリントスプーラー修復ツールについて
かつてMicrosoftはFix-Itツールや「Print Spooler Cleanup Diagnostic Tool」を提供していましたが、現在はどちらも入手できません。現時点で最も近い公式ツールは、設定から実行できる「プリンターのトラブルシューティングツール」です。
また、sordum.orgが公開している無料のサードパーティーツールFix Print Spoolerを試してみるのも一案です。
これらの対処法のいずれかが問題解決に役立てば幸いです。それでも解決しない場合は、「このPCを初期状態に戻す」機能の利用を検討してください。

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