Windows Updateのインストール時間を短縮する5つのベストプラクティス|Microsoft公式の対策を解説
Windowsの累積更新プログラム(Cumulative Update)には、特定のバージョンのWindows 10に必要なすべてのコンポーネントが含まれています。しかし、時間が経つにつれて新しいコンポーネントが追加され、最新の累積更新プログラム(LCU)のファイルサイズは徐々に大きくなり、更新にかかる時間も長くなります。
これは、品質更新プログラムで追加される新しいコンポーネントが、CBS(Component-Based Servicing/コンポーネント ベース サービシング)と呼ばれる仕組みでインストールされるためです。この方式では、コンポーネントや機能が完全な機能セットを備えた小さなモジュールとしてパッケージ化されます。
Windows Updateのインストール時間を改善するベストプラクティス
ご存じの方も多いかもしれませんが、Windowsの品質更新プログラムのインストールプロセスには、主に次の3つのフェーズがあります。
- オンラインフェーズ:更新プログラムが解凍され、変更内容がステージングされます。
- シャットダウンフェーズ:更新計画が作成・検証された後、システムがシャットダウンされます。
- 再起動フェーズ:システムが再起動し、コンポーネントがインストールされて変更が確定されます。
このうち、シャットダウンフェーズと再起動フェーズではユーザーがシステムにアクセスできなくなるため、業務への影響が特に大きくなります。以下の方法で、この影響を軽減できます。
- Windows 10を最新ビルドへアップグレードする
- ハードウェアを最適化する
- CPUのクロック速度を向上させる
- アンチウイルスソフトやファイルシステムフィルタドライバーを1つだけ実行する
- アクセスが少ない時間帯に更新をスケジュールする
それでは、それぞれの方法を詳しく見ていきましょう。
1. Windows 10を最新ビルドへアップグレードする
Windows 10 バージョン1809以降では、更新プログラムのサイズ削減とインストール効率の向上に関する技術的な改善が施されています。統計データによると、リリースから1年後の時点で、バージョン1607のLCUは1.2GBだったのに対し、バージョン1809のLCUはわずか310MB(0.3GB)でした。古いバージョンを使い続けている場合は、まず最新ビルドへのアップグレードを検討しましょう。
2. ハードウェアを最適化する
Microsoftの研究者たちは社内テストにおいて、HDDではなく高速なSSD上でWindowsと更新プロセスを実行すると、インストール時間が最大6分の1に短縮されることを確認しています。OSをSSDにインストールし、高速なSSDドライブ上で更新処理を行うことを強くおすすめします。
3. CPUのクロック速度を向上させる
CPUのクロック速度は更新処理のボトルネックになりやすく、CPUのアップグレードは効果的な改善策です。お使いのPCが「K」または「X」で終わるSKU(型番)のIntel CPU(i7-7700K、i5-6600Kなど)を搭載し、ZシリーズまたはXシリーズのチップセットを搭載したマザーボード(Z170、X99など)に対応している場合は、BIOS画面からコアクロック速度とコア電圧を設定し、Windows上で安定性をテスト(オーバークロック)できます。希望の速度や許容温度に達するまで、この手順を繰り返してください。
※オーバークロックは動作保証の対象外となる場合があるため、自己責任で慎重に行ってください。
4. アンチウイルスソフトやファイルシステムフィルタドライバーを1つだけ実行する
アンチウイルスソフトやファイルシステムフィルタドライバーは、必ず1つだけ実行するようにしましょう。サードパーティ製アンチウイルスとMicrosoft Defenderを同時に実行すると、更新プロセスが遅くなる可能性があります。なお、Windows Defenderはデフォルトで有効になっており、別のアンチウイルスプログラムをインストールすると自動的に無効化される仕組みです。
5. アクセスが少ない時間帯に更新をスケジュールする
ピークタイムに更新プログラムをインストールすると、完了までに長い時間がかかることがあります。アクティビティが少ない営業時間外などに更新をスケジュールすることで、業務への影響を最小限に抑えられます。[設定]から、更新を実行したい日時を指定できます。
Windows Updateのオフラインスキャン性能を改善するMicrosoftの提案
さらにMicrosoftは、Windows Updateのオフラインスキャンのパフォーマンス改善についても提案を公開しています。
Windows Update Agent(WUA)を使ったオフラインスキャンは、Windows UpdateやWSUS(Windows Server Update Services)サーバーに接続することなく、デバイスのセキュリティ状態を確認できる便利な手法です。ただし、WUAスキャン中にメモリ不足の問題が発生する場合は、以下の対策を検討してください。
- 自環境でオンラインスキャンやWSUSスキャンが利用可能かどうかを確認する
- 内部でWUAを呼び出すサードパーティ製オフラインスキャンツールを使用している場合は、WSUSまたはWindows Updateを直接スキャンするよう再設定する
- 他のアプリケーションがメモリを使用していないメンテナンス時間帯に、オフラインスキャンを実行する
- システムメモリを8GB以上に増設する。これにより、メタデータをメモリ不足の問題なく解析できるようになる
本記事が、Windows Updateのインストール時間の短縮と運用改善のお役に立てば幸いです。
-
Windows で Microsoft マウス ドライバをインストール・更新する方法【初心者向けガイド】
パソコンでマウスを快適に使うためには、マウスドライバを常に最新の状態に保つことが重要です。本記事では、トラブルを未然に防ぐために、Windows 10でマウスドライバをインストールおよび更新する方法を詳しく解説します。 マウスが突然動かなくなったとき、多くの人はまずケーブルの接続確認やポートの変更、ワイヤレスマウスなら電池の交換などを試すでしょう。しかし、こうした対処と同時に「ドライバの更新」も検討したことはありますか? 実は、マウスをはじめとする周辺機器の不具合の最も一般的な原因は、古くなったドライバです。ディスプレイやグラフィック、プリンターなどに問題が発生した際も、まずドライバの更新を試
-
Windows 11 PCのアップデート方法を徹底解説!知っておきたい5つの手順
MicrosoftはWindows 11 OSに新機能を継続的に追加しており、ユーザーにはできるだけ早くPCをアップデートすることを推奨しています。最新リリースには、エクスプローラーのタブ機能やクイック設定のBluetoothメニューなど、数多くの新機能が含まれています。Microsoftの最新デスクトップOSを使うのは、今まさにエキサイティングなタイミングだと言えるでしょう。そこで本記事では、「Windows 11を最新ビルドにアップデートすべきか迷っている」という方に向けて、制限なく実行できる複数の簡単な方法をご紹介します。ぜひこのガイドを参考に、Windows 11のアップデート方法をチ