Windows
 Computer >> コンピューター >  >> システム >> Windows

Windows 11でDNS over HTTPS(DoH)のプライバシー機能を使う方法

DNS over HTTPS(DoH)は、DNSクエリを暗号化して通信の盗み見や改ざんを防ぐプライバシー保護機能です。Windows 10の時代には複数の方法で利用できましたが、一般ユーザーが標準機能として使えるものではありませんでした。しかしWindows 11では状況が変わり、ネットワーク設定から誰でも簡単に暗号化されたDNSへ切り替えられるようになりました。

この記事では、Windows 11でDNS over HTTPSを有効にする具体的な手順や、関連する知識をわかりやすく解説します。

Windows 11でDNS over HTTPS(DoH)のプライバシー機能を使う方法

DNS over HTTPSとは?

HTTPSという言葉は、Webサイトを閲覧する際によく目にすると思います。DNS over HTTPSは、この仕組みをDNSクエリにも適用したものです。通常、Webサイトにアクセスするとき、ドメイン名をIPアドレスに変換するための問い合わせがDNSサーバーに対して行われますが、DoHを有効にすると、このリクエストが暗号化された安全な通信経路で送信されるようになります。

これにより、通信途中での「中間者攻撃(Man-in-the-Middle攻撃)」によってDNSリクエストが改ざんされ、フィッシングサイトなどの危険なWebサイトへ誘導されるリスクを大幅に減らせます。

Windows 11でDNS over HTTPS(DoH)を有効にする手順

Windows 11でDNS over HTTPS(DoH)のプライバシー機能を使う方法

  1. 設定アプリを開く:「Win + I」キーを押してWindowsの設定を起動します。
  2. ネットワークとインターネットを選択:左側のメニューから「ネットワークとインターネット」をクリックします。
  3. 接続方式を選ぶ:PCの接続方法に応じて「イーサネット」または「Wi-Fi」をクリックします。
  4. DNSサーバーの割り当てを編集:ネットワーク設定画面が開くので、「DNSサーバーの割り当て」の横にある「編集」ボタンをクリックします。
  5. 手動モードに切り替える:「DNS設定の編集」ウィンドウが表示されたら、ドロップダウンで「自動」から「手動」に変更します。これによりDoHが利用可能になります。次に、PCで使用している方に応じて「IPv4」または「IPv6」のトグルをオンにします。
  6. DoH対応サーバーを入力:優先DNSにDoH対応サーバーのIPアドレスを入力し、「優先DNS暗号化」で「暗号化のみ」を選択します。代替DNSについても同じ操作を繰り返します。なお、プライマリにGoogle DNS、セカンダリにCloudflare DNSなど、異なるサービスを組み合わせることも可能です。

Windows 11でDNS over HTTPS(DoH)のプライバシー機能を使う方法

最後に「保存」ボタンをクリックすれば設定完了です。以降、ブラウザやアプリケーションからのDNSクエリはすべてDNS over HTTPS経由で行われるようになります。

Windows 11でDNS over HTTPS(DoH)のプライバシー機能を使う方法

設定後、ネットワーク設定画面のIPv4またはIPv6 DNSサーバーの横に「暗号化」と表示されていれば、正しく有効になっています。

Windowsで選択できるDNS暗号化オプションの種類

  1. 暗号化なし:デフォルトの暗号化されていないDNS。
  2. 暗号化のみ:DoHサーバーのみを使用します。
  3. 暗号化を優先、暗号化なしを許可:第一候補はDoHですが、利用できない場合は暗号化されていないDNSにフォールバックします。

Windowsで動作するDNS over HTTPSサービス一覧

DoHに対応したDNSサービスは数多く存在しますが、安定性と速度の面から、以下のような定番サービスの利用がおすすめです。

  • Cloudflare:1.1.1.1 / 1.0.0.1
  • Google Public DNS:8.8.8.8 / 8.8.4.4
  • Quad9:9.9.9.9 / 149.112.112.112

グループポリシーでDoHを有効にする方法

IT管理者の方や、グループポリシーでPCを一括管理したい場合は、グループポリシーからもDNS over HTTPSを制御できます。Homeエディションを含むすべてのWindowsバージョンで利用可能ですが、Home版では事前にグループポリシーエディターを有効化しておく必要があります。

手順は以下の通りです。

  1. Win + Rキーを押して「ファイル名を指定して実行」を開きます。
  2. gpedit.mscと入力し、Enterキーを押します。
  3. グループポリシーエディターで、以下のパスへ移動します。
コンピューターの構成 > 管理用テンプレート > ネットワーク > DNSクライアント

DNS over HTTPS(DoH)名前解決の構成」というポリシーをクリックし、ドロップダウンから「有効」を選択します。Windows 11でDNS over HTTPS(DoH)のプライバシー機能を使う方法

続いて「DNSサーバー」のポリシーを探し、使用するIPアドレスを設定します。変更を適用すれば設定は完了です。

レジストリでDoHを有効にする方法

Windows 10時代と同じく、レジストリにDWORD値「EnableAutoDoh」を作成する方法でもDoHを有効化できます。ただし、Windows 11では設定アプリから直接利用できるため、レジストリを編集する必要は基本的にありません。

DNS over HTTPSは使うべき?

結論から言えば、使うべきです。ISP(インターネットプロバイダ)やソフトウェア、第三者が、あなたのPCからDNSへの問い合わせ内容を偽装・監視できないようにすることは重要です。DoHを有効にすることで、データを盗む目的の悪質なWebサイトへ誘導されるリスクを防げます。

関連記事:Windows 11でWi-Fiおよびイーサネットアダプターを有効/無効にする方法

よくある質問

ISPはDNS over HTTPSの内容を見られる?

いいえ、見られません。DoHを利用している場合、あなたはISPのDNSを使っていないため、プロバイダ側がDNSクエリの内容を把握したり改ざんしたりすることはできません。ただし、どのサイトにアクセスしているか自体は別の手段で監視される可能性がある点には注意が必要です。

DNS over HTTPSは速くなる?

なる可能性があります。DNS(Domain Name Resolver)は名前解決を行う仕組みであり、応答が速いほどWebサイトやリソースへの接続も速くなります。CloudflareとGoogleは最速クラスのDNSプロバイダとして知られており、体感速度の向上が期待できます。

DNSがHTTPSで動作しているか確認するには?

Cloudflareが提供する専用のチェックページを利用できます。ページにアクセスして「Check my browser(ブラウザをチェック)」をクリックすると、不足しているセキュリティ対策が表示されます。

まとめ

実はDNS over HTTPSは、かつてWindows 10のInsiderビルドで一度有効化されたことがありますが、その後に削除されました。将来的に再び標準搭載されてもおかしくありません。いずれにしても、ローカルISPが提供するDNSのIPアドレスを使い続けるのではなく、Windows 11をはじめとするOSで、GoogleやCloudflareなどが提供するDNS over HTTPS対応サービスへ切り替えることをおすすめします。

TIP:Firefox、Chrome、Edge、Operaなどの主要ブラウザでも、個別にDNS over HTTPSを有効化できます。

Windows 11でDNS over HTTPS(DoH)のプライバシー機能を使う方法
  1. Windows 10 2020年5月アップデートの「フレッシュスタート」機能の使い方【このPCを初期状態に戻す】

    Windows 10の「フレッシュスタート(Fresh Start)」機能は、待望されていた2020年5月アップデート(May 2020 Update)で大幅に刷新されました。以前は「Windowsセキュリティ」アプリの一部として提供されていたこの機能ですが、今回のアップデートにより「回復(Windows Recovery)」セクションへ移動し、「フレッシュスタート」という名称も廃止され、「このPCを初期状態に戻す(Reset this PC)」オプションとして統合されています。 この機能を使えば、Windows OSを再インストールしながら、メーカーがプリインストールした不要なブロートウェア

  2. Windowsのスタートアップフォルダとは?場所・追加方法・無効化の手順を徹底解説

    Windowsのスタートアップフォルダを活用すれば、PC起動時に自動で立ち上げたいアプリケーションを自由にコントロールできます。パソコンを起動するたびに、いつも同じアプリを手動で開いていませんか?スタートアップフォルダを使えば、起動後に一つひとつアプリを立ち上げる手間から解放されます。 この記事では、Windowsのスタートアップフォルダの場所、仕組み、そして登録すべきアプリ・避けるべきアプリについて詳しく解説します。 Windowsのスタートアップフォルダはどこにある? スタートアップフォルダに配置したアプリケーションは、PCの電源を入れた瞬間に自動的に起動します。これはコンピュータ上の特別