CD・DVDコレクションをデジタルライブラリに変換する方法
テクノロジーはますます小型化・モバイル化が進んでいますが、その一方で、新しいライフスタイルとの相性が悪くなりつつあるのがCDやDVDのコレクションです。ネットブックやウルトラブック、さらには一部のデスクトップPCでも、光学ドライブを搭載しない機種が増えています。DVD1枚のケースは小さなタブレットほどの大きさですが、CDを何十枚も積み重ねた分のデータは、わずか1枚のmicroSDカードに収まってしまいます。せっかくの音楽や映画をこれからも楽しみたいなら、棚で埃を被っているDVDや箱の中の音楽CDをデジタルライブラリへ移行してみましょう。本記事では、その具体的な手順をわかりやすく解説します。
音楽CDをリッピングする
音楽CDのリッピングは、今さら目新しいことではありません。お使いのパソコンに標準搭載されているミュージックプレーヤーの多くには、すでにCDをデジタル形式に取り込む機能が備わっています。Windows Media PlayerやiTunesなら、操作も比較的シンプルです。

LinuxではRhythmboxが定番のメディアプレーヤーです。音楽CDを挿入するとサイドバーに表示され、クリックすればディスク内のトラック一覧やタグ情報の編集画面が開きます。「抽出」ボタンを押すか、サイドバーのディスクを右クリックするだけで、音楽が自動的にパソコンへ転送され、デジタルライブラリに追加されていきます。
DVDをリッピングする
お気に入りのDVDをポータブルメディアプレーヤーで視聴したい、あるいはパソコンからテレビへメディアをストリーミングしたいという場合は、まず映像を光学ディスクから取り出す必要があります。そんなときに便利なのが無料ツール「HandBrake」です。Windows・Mac・Linuxに対応したクロスプラットフォームのDVDリッピングアプリケーションで、起動すると次のようなウィンドウが表示されます。

変換したいDVDを選択し、エンコードするフォーマットを指定して、保存先のフォルダを決めたら、あとはリッピングが完了するのを待つだけです。HandBrakeにはフォーマット、アスペクト比、ビットレート、字幕など、細かな設定項目が豊富に用意されていますが、扱いやすいMP4ファイルさえ作れればよいという方には、デフォルト設定のままで十分でしょう。
ファイルを再生する
音楽と動画をパソコンに取り込めたら、Windows Media Player、iTunes、VLCなど、対応するプレーヤーで自由に視聴できます。ただし、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末で楽しみたい場合は、もう少し工夫が必要です。端末を接続したときにMTP(Media Transfer Protocol)でマウントされるタイプなら、メディアのやり取りに使えるソフトが限定されることがあります。Apple製品の場合は基本的にiTunes、Android端末は機種によって挙動が異なります。一方、MSC(Mass Storage Class)として認識される端末なら、USBメモリ感覚でファイルをコピーできるため非常に簡単です。MTPとMSCを切り替えられる機種もありますが、多くの場合はどちらかに固定されています。
メディアをストリーミングする
パソコンからスマホへファイルをコピーすることも可能ですが、手持ちの映画をすべて保存できるだけの容量がスマホにあるとは限りません。そこでおすすめなのが、ファイルをパソコンやポータブルHDDなど一箇所にまとめて保管し、必要に応じて他の端末へストリーミング配信する方法です。ストリーミング用ソフトとしては「Subsonic」や「PS3 Media Server」が人気で、どちらも無料・高機能・導入が簡単で、クロスプラットフォームにも対応しています。
また、自宅に本格的なメディアサーバーを構築したい方には、「Amahi Home Server」が最適な選択肢となるでしょう。
クラウドプレーヤーを活用する
コレクションの大半が音楽やオーディオファイルなら、クラウドに保存するのも有効です。ローカルの保存容量を節約できるうえ、インターネットに接続できる環境さえあれば、どこからでも自分の音楽ライブラリにアクセスできます。かつてのGoogle Play Musicは無料で最大2万曲まで保存できる太っ腹なクラウドプレーヤーでした(現在は後継のYouTube Musicへ移行)。iOSユーザーならiCloudを使って音楽を管理することもできますし、「Amazon Cloud Player」(現在のAmazon Music)もオンライン保存先として選択肢になります。
ライブラリを整理・管理する
メディアを保存するためのフォルダ構成を論理的に整えるのはそれほど難しくありませんが、さらにきちんと管理したいなら、「Tellico Collection Manager」のようなアプリケーションを使えば、さまざまなライブラリを一元管理できます。

Tellicoでは、映画のジャケット画像、監督名、公開年、ジャンルといった詳細情報を登録できます。音楽や映画だけでなく、電子書籍やその他思い思いのコレクションも管理可能です。デジタルの家の中が片付いたら、家にある実物の持ち物の記録もデジタルで残しておきたくなるかもしれませんね。
まとめ
iTunes、Google Play、Amazonでデジタル版の映画を購入すると、専用アプリ内でしか視聴できないといった制約が生じることがあります。いつでも、どんな方法でも自由にデジタルライブラリを楽しみたいなら、物理メディアを購入して自分でリッピングするのが一番確実です。音楽CDについては事情が変わってきていますが、DVDは今なお入手しやすく、デジタル版より安く手に入ることも少なくありません。このフォーマットを無駄にせず、ぜひ有効活用してください。
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