Windows 12は実現するのか?次期大型OSアップデートに関する6つの専門家予測
Windows 12は本当に登場するのだろうか?おそらく「はい」と答えるのが妥当だが、Microsoftはまだ何ひとつ公式に認めていない。この番号付きバージョンのデスクトップOSが、実は永遠に姿を現さない可能性もある。そもそも、同社が近年AIへ強力に舵を切っていることを考えれば、次期OSは「Windows Copilot」と呼ばれるかもしれない。
MicrosoftはCES 2026でWindowsに関する具体的な手がかりを示さなかったが、それでも今後数年のうちに新しいメジャーバージョンが登場すると予想される。Copilot、Copilot+ PC、Windows on Armの開発が続けられることはほぼ確実であり、実際、Microsoftは2025年だけでWindows向けの関連機能を多数リリースしている。
Windows 10の登場から2021年10月のWindows 11発売までには6年を要した。Windows 10以前は、少なくともWindows Vista以降、メジャーリリースは3年ごとのペースで行われていた。しかし「最後のWindows」と謳われたWindows 10が、その転換点となった。今後はどのようなサイクルで新OSが届くのか。その可能性を掘り下げてみよう。
Windows 12はいつ登場する?
MicrosoftがデスクトップOSに年1回の機能更新サイクルを採用して以来、24H2や25H2といった更新は毎年秋に提供されている。このことから、次のメジャーバージョンも秋に登場する可能性が高いと言える。Windows 10のライフサイクルに照らし合わせれば、Windows 12の登場は2027年という計算になる。
ZDNetのEd Bott氏も同じ時期を予想している。この予測を裏付けるもう一つの根拠は、最新の年次アップデートであるWindows 11 25H2が2027年10月までサポート対象となることだ。さらにBott氏は、Windows 12ではニューラルプロセッシングユニット(NPU)を搭載したCopilot+ PCが要件になる可能性があると推測しており、筆者も過去の記事で同様の見解を示してきた。
「Windows as a Service」は終わったのか?
結論から言えば、まったくそんなことはない。
Windows 10の登場時、Microsoftは大きな更新の合間にも継続的にアップデートが届く仕組みを指して「Windows as a service」という言葉を使った。MicrosoftのWindowsライフサイクルFAQには、「Windows 11の新バージョンは年1回リリースされ、セキュリティ更新および非セキュリティ更新を含む月例品質更新を受け取る」と明記されている。
Windows 11も実際にこのパターンに従っており、初期リリース以降、数多くの新機能やインターフェース更新が追加されてきた。Windows 12も静的で一枚岩的な存在にはならないだろう。継続的に進化し、新機能を獲得し続けるはずだ。2020年のWindows 10が、2015年の当初バージョンとは大きく異なる高機能なOSになっていたことを思い出してほしい。その間に無数の機能更新が展開されていたからだ。
「最後のWindows」という表現が使われたにもかかわらず、Microsoftはメジャーな機能更新(22H2や23H2など)と中間更新(いわゆる「Moments」)の両方をリリースする方針がWindows 11でも引き継がれていることを明確にしている。Windows 12においても同じ戦略が続けられると考える十分な根拠がある。
Windows 12はサブスクリプション制になる?
鋭いコード解析者たちが、Canaryチャンネル(最も早期のプレビューチャンネル)のWindows Insiderビルドのコード内に「subscription edition(サブスクリプション エディション)」「subscription type(サブスクリプションの種類)」「subscription status(サブスクリプションの状態)」という記述を発見した。これを受けて、Microsoftが将来的にOSをサブスクリプション制にするのではないか、その結果PC本体の価格が下がるのではないかといった憶測が飛び交うことになった。さらには、広告表示と引き換えに無料で使えるWindows 12が登場する可能性を指摘する声もある。
しかし、これらはあくまで憶測にすぎない。より現実的なのは、こうしたサブスクリプション関連の記述が法人ユーザー向けのものであるというシナリオだ。既存のWindows 365 Cloud PCと同様の位置づけである。実際、Bowden氏自身がサブスクリプション噂を否定する記事を公表している。一方でBott氏は、Windows 12のProエディションにはサブスクリプションが導入され、HomeエディションはMicrosoft Storeアプリのみを実行できる形になるかもしれないと示唆している。筆者はこの2つの見解には懐疑的だが、Bott氏は確かな眼力を持つWindowsウォッチャーである。
仮にサブスクリプションが必須になれば、長年のWindowsユーザーの反発は避けられないだろう。Adobe Photoshopが初めてサブスクリプションモデルへ移行した際にも同じことが起きた。ただし、ユーザーは結局支払いを受け入れ、Adobeの収益を押し上げ、印象的な新機能の開発を可能にした経緯もある。
Windows 12にはさらに多くの内蔵AIが搭載される
2023年のWindows 11アップデートは、Copilotという強力な新AIツールをもたらした。2024年には、とりわけCopilot+ PC向けの機能が大幅に強化された。そして2025年、MicrosoftはPC上のあらゆるものを分析・操作できる、これまでで最も重要度の高いCopilot機能を発表し、あわせてタスクバー用のオプションのCopilot検索ボックスも披露した。これらによって、AIエージェントの実現が一歩近づいている。Microsoft幹部は後者の動作を実演し、「タスクバーでは、Windows 11の検索バー内で@キーを押すことで、直接指示を出せるAIエージェントの一覧を呼び出せる」と説明している。
Copilotには「Hey Copilot」と呼ぶ音声によるPC操作も加わり、Windows版CopilotはCopilot Vision機能を使って指定したアプリウィンドウ内の視覚コンテンツを分析できる。最近では、Windows 11のInsiderプレビュービルドにCopilotのウェイクワード機能も搭載された。Copilot+ PCでは、画面上で選択した項目に対するアクションを提案・実行する便利な「Click to Do」機能が登場しているほか、検索パネル、エクスプローラー、設定アプリでは自然言語によるAI支援セマンティック検索の恩恵を受けられる。
ユーザーの意図を先回りして汲み取るタイプのAIは、Windows 12ではさらに強力になる可能性を秘めている。ただし、往年のClippyのような反発を招くリスクも伴う。デスクトップのシステムコンポーネントやWindows本体に、機械学習をはじめとするAI機能の組み込みサポートが実装された今、それをOSレベルで活かすのは理にかなっている。課題は「侵入感」と「有用性」のバランスをどう取るかに尽きる。
また、バックエンド側のAI技術は、コードの安定性、セキュリティ、更新プログラムの配信効率の改善にも役立つはずだ。
Windows 12はより多くのAIハードウェアを活用する
IntelとQualcommの幹部による発言には、NPUへの言及が含まれていた。実際、Computex 2025ではAMD、Intel、Nvidia、Qualcommの各社がこぞってAIハードウェアについて語っていた。
筆者がWindows 12に搭載されると予想するAI機能の多くは、機械学習などのローカルAI処理においてNPUの恩恵を受けることになる。NPUを搭載しないPCは、Windows 12の登場時に取り残される可能性があり、公式サポートすら受けられないかもしれない。現状のCopilot+ PCでさえ、オンデバイスAI機能は画像生成、Recall、セマンティック検索、ビデオ通話エフェクトなどに限られている。今後はMicrosoftのサーバーではなく端末側のローカル処理に依存するAI機能が増えていくと予想している。オンデバイスAI処理は、高速な応答性能と低い環境負荷というメリットから、Apple、Google、Microsoftの各社デバイス共通の潮流となっている。
Windows 12でARMプロセッサ対応は向上する?
Microsoftは長年、Intel/AMD製CPU以外を搭載したPCでの物足りないパフォーマンスに頭を悩ませてきた。主力競合であるAppleがApple Siliconで成し遂げた圧倒的な速度向上を目の当たりにすれば、なおさらだ。しかし、新しい「Germanium」プラットフォームのコードが、ようやくこの構図を覆しつつある。
ARM対応の強化は最近のWindows更新の重要な焦点であり、Snapdragon X搭載のCopilot+ PCには、ARM非最適化アプリを良好なパフォーマンスで動作させる新しいPrismエミュレータが組み込まれている。筆者はArmベースのSurface Laptopで、最適化済み・未最適化のさまざまなアプリを日常的に使用しているが、互換性やパフォーマンスの問題は一切確認できていない。
Qualcommは、Snapdragon X EliteがAppleのM3チップより21%高速であると主張している。高性能チップは喜ばしい限りだ。特にCopilotが求める強力なAI処理能力を備えたチップならなおさらである。ただし、OSのコードとアプリケーション自体の速度も同様に重要だ。ARMベースPCは、より多くのユーザーを最新のWindowsへ移行させるきっかけとなる存在になり得る。そしてWindows 12は間違いなく、この流れをさらに加速させるだろう。
コンポーネント化とCore PC
AIと並んで、モジュール型Windowsの構想は少なくともここ5年間、業界で繰り返し浮上し続けている。「Core OS」あるいは「CorePC」とも呼ばれるこのモジュラー型Windowsは、OSコンポーネントを分離することで、よりスムーズな更新と強固なセキュリティを実現する狙いがある。また、Microsoftが特定のプラットフォームや用途に合わせてWindowsの構成を柔軟にカスタマイズできるようになる点も魅力だ。たとえば、膨大なレガシーWindowsアプリをすべて実行する能力を必要としない軽量構成のインスタンスを作れば、不要な要素を省いてシステムリソースを節約できる。
このコアベース方式の代表例が、正式リリースに至らなかった「Windows X」だ。ChromeOSに対抗できる軽量OSを目指したプロジェクトだったが、頓挫した末に、中央揃えのタスクバーといったWindows Xのインターフェース思想の一部がWindows 11に受け継がれることになった。
Windowsの先行機能をチェックする最良の方法は?
MicrosoftのOSに搭載予定の新機能をいち早く確かめたいなら、テスト用PCをWindows Insiderプログラムに登録しよう。このプログラムには4つのチャンネルがあり、最も実験的で不安定なCanaryチャンネルから、安定性と完成度の高い順にDev、Beta、Release Previewチャンネルが用意されている。
これまでInsiderプログラム経由で提供されてきた機能には、刷新された音量インジケーターのようなインターフェース調整、Media Playerのような新アプリ、タスクマネージャーのタブ表示のような既存機能の強化などが含まれている。
Copilot+ PCという存在意義
現時点でMicrosoftが最も力を注いでいるのは、生成AI機能CopilotとCopilot+ PCだ。対象には、Snapdragon Xプロセッサを搭載したARMベースPCのほか、新AI機能を駆動するNPUを備えたIntel製・AMD製デバイスが含まれる。これらはWindowsにとって重大な進歩だが、現時点ではOSは依然としてWindows 11のままである。
OSの名前に込められた意味は?
ここ数年、メジャーバージョン名の変更とは無関係に、主要な新機能やデザイン更新がWindowsへ絶えず流れ込んできた。Microsoftはペイントやフォトといったコアアプリを刷新し、エクスプローラーにはタブ機能を追加した。2025年だけを見ても、Copilotによるハードディスク内検索、ロック画面ウィジェット、電話連携パネルを備えた新スタートメニュー、そして目覚ましい「Copilot Vision with Highlights」機能がWindowsに加わった。Copilot+ PC限定で初登場した機能群のことは、言うまでもない。
Windowsユーザーは大きな変化を嫌う傾向があるため、Microsoftが看板製品の改名に消極的な姿勢を崩さないのは、むしろ歓迎すべきことかもしれない。もちろん、企業幹部が語ってきたように、MicrosoftがOS全体にAIエージェントを本格的に取り込めば、話は変わってくる可能性がある。幸い、現状ではそれらの機能はすべてオプトイン方式であり、ベータテスト段階にとどまっている。
現在のリリースについて詳しく知りたい方は、Windows 11の特集記事や詳細レビュー、そしてWindows 11を最大限に活用するためのヒント集もぜひ参考にしてほしい。
エキスパート紹介
Michael Muchmore(マイケル・マッチモア)/ コントリビューター
20年以上にわたりPCおよびモバイルソフトウェアのテストを担当してきたベテランで、写真・動画編集ソフト、OS、Webブラウザを専門分野とする。現職以前はExtremeTechでソフトウェアとアプリを担当し、PCMagのエンタープライズソフトウェアチームを率いた経験を持つ。Microsoft、Google、Appleの展示会に出席し、各社とその製品について数多くの記事を執筆してきた。
動画・写真編集ソフトの最新動向や、OSが時代とともにどう変わっていくのかを見守るのが今も何よりの楽しみだ。『PC Magazine』印刷版最終号の表紙ストーリー(Windows 7レビュー)の署名を任された栄誉に浴し、最新のWindows 11に至るまで、Microsoftの足跡——失敗も成功も——をすべて目撃してきた。
また、熱心な野鳥写真家かつ旅行者で、40カ国を訪問(多くは野鳥の名所!)。クラシック音楽愛好家で元演奏者でもあり、クラシック音楽系ストリーミングサービスのレビューも手掛けている。
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