iPhoneで書類や写真をスキャンする方法!「メモ」アプリの便利な使い方を徹底解説
iOS 11で追加された新機能の中でも、特に便利だったのがiPhoneを使って書類をスキャンできる機能です。
iOS 11が登場する前は、大切な書類のコピーを残したいとき、iPhoneのカメラで撮影して保存するのが一般的でした。古い写真をデジタル化する際にも、カメラで撮影するしかありませんでした。
しかし、カメラで撮影しただけの「スキャン」では画質に限界があります。切り抜き(トリミング)しようとすると台形に歪んでしまい、端が切れて見栄えが悪くなるリスクもありました。
また、重要な書類をスマホ内にファイリングする場合も、「写真」アプリのアルバムに整理するか、せいぜい「メモ」に添付して保管するくらいしか方法がありませんでした。
ところがiOS 11以降では、重要な書類を直接「メモ」アプリにスキャンできるようになり、よりプロフェッショナルな仕上がりになり、必要なときにすぐ見つけられるようになりました。さらに写真をスキャンする場合、AR(拡張現実)技術を活用することで、カメラで直接撮影するよりも精度の高い自動切り抜きが可能になっています(詳細は後述します)。
また、iOS 12とmacOS Mojaveが登場してからは、MacユーザーはKeynoteやPagesで作業中の書類に、iPhoneやiPadをスキャンソースとして指定できるようになりました。この「Continuity Camera(コンティニュイティカメラ)」の使い方も後ほどご紹介します。
iPhoneでスキャンしたいものの例
- レシート
- 名刺
- 写真
- 重要な書類
- 申込書・応募書類
スキャンに必要なもの
iOS 11以降が動作するデバイスが必要です(iPhone 5と5cは「メモ」でのスキャンに対応していませんが、そもそもiOS 11にアップデートできない機種です)。
なお、古いiPhoneでスキャン画像を開こうとすると、「添付ファイルを表示するにはiOS 11へのアップデートが必要です」というメッセージが表示されます。
iPhoneでスキャンする基本の手順
- 「メモ」アプリを開きます。
- ペンのアイコンが描かれた四角形のボタンをタップして、新規メモを作成します。
- 既存のメモにスキャン書類を追加したい場合は、そのメモを開きます。
- メモ下部にある「+」アイコンをタップします。
- 一番上の選択肢「書類をスキャン」をタップします。
- スキャン前に、フラッシュアイコンの横にある三つの丸が並んだアイコンをタップすると、スキャンモードを選べます。「カラー」(雑誌などに最適)、「グレースケール」(写真を白黒の階調に変換)、「白黒」(白黒印刷物に最適。グレースケールの方がきれいに見えることもあります)、「写真」(写真をスキャンする場合)の4種類から選択できます。設定は後から変更も可能です。
- スキャンしたい書類の上にiPhoneをかざし、テキスト部分に黄色い枠が表示されるのを待ちます。「自動」モードと「手動」モードを選べます。「自動」モードではページを認識した瞬間にスキャンされるため、大量のページをスキャンする際に時短になります。「手動」モードでは、黄色い枠の位置が決まったら白いシャッターボタンを自分で押します。
- 罫線や枠のあるページをスキャンする場合は「手動」モードがおすすめです。「自動」だとメモアプリがページ全体ではなく枠にフォーカスしてしまうことがあるためです(それでもカメラはページ全体を撮影しているので、後から修正できます。方法は後述します)。
- スキャン後、「角をドラッグして調整」というオプションが表示され、四隅をドラッグしてスキャン範囲の端を調整できます。ページが斜めに写っていても、メモアプリが自動的に遠近補正を行い、かなりきれいに傾きを修正してくれますが、枠をテキストのラインに沿わせるように編集すれば、さらに仕上がりが良くなります。
- 切り抜きがきれいにできたら「スキャンを保持」をタップします。
- スキャン後に角をドラッグするオプションが表示されない場合でも、切り抜きは可能です。撮影したばかりのスキャン画像(画面左下に表示されます)をタップし、トリミングアイコンをタップしてください。
- 複数枚スキャンしたい場合は、「次のスキャンへ」というメッセージが表示されたら、再びカメラを次のページにかざすだけでOKです。
- すべてのスキャンが完了したら「保存」をタップします。保存ボタンにはスキャンした枚数が括弧付きで表示されます。
- 後から特定のスキャンを削除したくなったら、そのスキャンをタップしてゴミ箱アイコンをタップすれば削除できます。
- メモ内には、スキャンした1ページ目と2ページ目の一部が表示されます。左右にスワイプすると、同じシリーズの他のスキャン画像も確認できます。
- 各スキャンを拡大表示したい場合は、スキャン画像をタップしてください。

スキャンした画像を編集する方法
- スキャン画像を選択すると、画面下部に「トリミング」「フィルタ」「回転」「削除」などのオプションが表示されます。
- 「トリミング」では画像の四隅を調整でき、位置合わせや傾きの補正が行えます。
- 「フィルタ」は中央にある三つの丸のアイコンです。選択肢は「カラー」(雑誌向け)、「グレースケール」(写真を白黒階調に)、「白黒」(白黒印刷物に最適)、「写真」(写真のスキャン用)の4つ。なお「写真」を選んでも、メモアプリ経由で共有する際はPDF形式になります。
- 「回転」では90度単位で画像を回転できます。
- 「削除」を選ぶと、スキャンページを1枚ずつ削除できます。注意点として、削除したスキャンはどこにも保存されず、「写真」アプリのような30日間の復元猶予もありません。削除する際は慎重に行いましょう。
スキャン書類に名前を付ける方法
デフォルトでは「スキャン済み書類」という名前が付けられますが、名前を変更しておくと後で探しやすくなります。誰かに送信する前にリネームしておけば、相手との混乱も防げます。
- スキャン書類を開き、上部の「スキャン済み書類」と表示されている行をタップします。
- ファイル名を変更するオプションが表示されます。
スキャン書類の共有・印刷・PDF化の方法
- スキャン書類を共有するには、まず送信したいスキャンが含まれるメモを見つけます。そのメモ内の全スキャンを送るのか、一部のシリーズだけを送るのかで手順が異なります。
- すべてのスキャンを送りたい場合は、メモを開いて右上の共有アイコンをタップします。
- 特定のスキャンやシリーズだけを送りたい場合は、送りたいスキャンを選択してから右上の共有アイコンをタップします。
- 共有先は「メッセージ」「メール」、その他設定済みの共有オプションから選べます。AirDrop対応のAppleデバイスが近くにあれば、AirDropで直接送信することも可能です。
- スキャンのうち1ページだけを素早く共有したい場合は、サムネイル(メイン画像の下に表示)を長押しして「共有」を選びます。
- 印刷したい場合も、共有アイコンをタップして「プリント」を選択するだけです。
- 「ファイルに共有」を選ぶと、iCloud上のファイルとして保存でき、どのデバイスからでもアクセス可能になります。保存先は「iPhone内」または「iCloud Drive」を選べます。後者を選べば、すべてのAppleデバイスからアクセスできます。場所を選んで「追加」をタップしましょう。
- PDFを作成して共有するという選択肢もあります。なお、メモから送信またはファイルに保存される書類は常にPDF形式になります。
- 「iBooksにコピー」を選んで、後からPDFとして読むこともできます。
- もちろん、MacやiPadで「メモ」を開けば、そこでもスキャン書類を閲覧できます。
スキャン画像を「写真」アプリに保存する方法
- 画像をフォトライブラリに保存したい場合は、画像を強めに長押しすると「コピー」「削除」「共有」のオプションが表示されます。
- 「共有」をタップすると「イメージを保存」という項目が現れます(メモアプリ右上の共有ボタンからは、このオプションは表示されないので注意してください)。
メモ内のスキャン書類を探す方法
- メモで作成したすべてのスキャンを一覧表示したい場合は、現在のメモから戻ってライブラリ画面に移動し、左下のアイコン(小さな四角が4つ並んだマーク)をタップします。
- 下にスクロールして「スキャン書類」まで進むと、これまでにスキャンしたすべての画像をスワイプして確認できます。
- 「すべてを表示」をタップすれば、「写真」ライブラリのようなグリッド表示で全スキャンを見られます。
- また、下にスクロールして「書類」セクションの「すべてを見る」をタップすると、スキャンしたシリーズごとにグループ化された一覧が表示されます。ここにはメモに追加した他のPDFや書類も表示されます。
- 1つのメモに大量のスキャンがある場合は、表示形式を変更するとナビゲートしやすくなります。
- そのメモ内のスキャン書類グループを見つけ、「スキャン済み書類」の部分を長押しします。
- 「カット」「コピー」「削除」「共有」「小さいイメージ」などのオプションが表示されます。
- 「小さいイメージ」を選ぶと表示が切り替わり、各スキャンの1ページ目がサムネイルで表示されるようになります。
既存のスキャンシリーズに新しいスキャンを追加する方法
- 該当するスキャンが保存されているメモを開きます(メモが見つからない場合は「添付ファイル」ブラウザをスワイプして、追加したいシリーズのスキャンを見つけ、「メモ内で表示」をタップしてください)。
- スキャンのセットをタップし、「+」をタップしてスキャンを追加します。
- スキャンが完了したら「保存」をタップします。
- これで、既存のシリーズの末尾に新しいスキャンが追加されます。
- 書類をスキャンしたら、メモ下部のサムネイルをスクロールして確認できます。
スキャンして署名を入れる方法
- 上記の手順に従って書類をスキャンします。
- メモ内の書類をタップします。
- マークアップしたいページを見つけ、右上の共有ボタンをタップします。
- 2列目のオプションから「マークアップ」を選択します。
- スキャンにマークアップを加えるか、署名を追加して「完了」をタップします。
- 再度共有アイコンをタップし、「メール」を選択すれば送信できます。
iPhoneで写真をスキャンする方法
- 「メモ」を開いて新規メモを作成します。
- 「+」アイコンをタップします。
- 「書類をスキャン」を選択します。
- フィルタ(三つの丸)アイコンをタップして「写真」を選びます。
- 黄色い枠が自動的に表示されない場合は「手動」モードに切り替えます。うまく枠が表示されなくても心配いりません。後からトリミングできます。
- 「保存」をタップします。
- この画像を編集して、楽しいエフェクトを加えることもできます。スキャンを開いて、もう一度フィルタアイコンをタップしてください。
- 例えば、スキャンした写真を線画風にしたい場合は「白黒」オプションを試してみてください。
- 仕上がりに満足したら、スキャンを開いて長押しし、「コピー」「削除」「共有」の中から「共有」を選びます。
- オプションから「イメージを保存」を選ぶと、「写真」アプリに追加されます。
- 画質という点では「カメラ」アプリで直接撮影した方が良いかもしれませんが、スキャン機能は傾いた画像の歪み補正に非常に優れているのが魅力です。

iPhoneのスキャナーでPCやTV画面を撮影する方法
通常の方法ではスクリーンショットが撮れない場面もあります。そんなとき、iPhoneのスキャン機能が非常に役立ちます。
例えば、リカバリーモードで起動したMacのディスクユーティリティ画面を撮影したい場合や、Apple TVのインターフェース上の情報を記録したい場合などが挙げられます。
画面をスキャンするには、上記の手順に従い、スキャン時にiPhoneを画面にかざすだけでOKです。
Continuity Cameraでスキャンを追加する方法
iOS 12とmacOS Mojaveの登場以降、PagesやKeynoteで編集中の書類にスキャン画像を追加したい場合、iPhoneやiPadをスキャンソースとして選択できるようになりました。
Macで編集中の書類にスキャン書類を追加したい場合は、画像を挿入したい場所で右クリック(またはcontrolキーを押しながらクリック)し、「iPhoneまたはiPadから挿入」→「書類をスキャン」を選択するだけです。
なお、iPhoneでQRコードをスキャンする方法については、別のチュートリアル記事をご参照ください。
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