APFSとMac OS拡張(HFS+)の違いとは?Macに最適なフォーマットの選び方
Macでドライブをフォーマットしようとしたことがあるなら、ディスクユーティリティに多数のファイル形式が用意されていることに気づいたかもしれません。その中には、APFS、Mac OS拡張、exFAT、MS-DOS(FAT)などが含まれています。
選択肢が多いあまり、どれを選べばいいのか迷ってしまうこともあるでしょう。APFSとMac OS拡張はどちらもMac専用に設計されたファイルシステムですが、両者にはどのような違いがあるのでしょうか。この記事では、それぞれの特徴を詳しく解説し、用途に合わせた最適な選び方をご紹介します。
Apple File System(APFS)とは
APFS(Apple File System)は、AppleがSSDやフラッシュメモリ向けに開発した比較的新しいファイルシステムです。2017年リリースのmacOS High Sierraからデフォルト形式となり、従来のMac OS拡張に比べて多くのメリットを持っています。
APFSはデータの読み書き、コピー、貼り付けなど、あらゆる操作が高速です。また、メタデータ処理の改善により、フォルダがドライブ上で占める容量といった詳細情報も瞬時に把握できるようになりました。
さらに、APFSは信頼性にも優れており、Mac OS拡張と比べてファイル破損が発生しにくいという特徴があります。速度と安定性の両面で最適化された、非常に優れたファイルシステムだと言えるでしょう。
一方で、APFSには弱点もあります。macOS 10.12.6 Sierra以前の古いmacOSでは、APFSでフォーマットされたドライブの読み書きやアクセス自体が行えません。古いMacを使っている場合は、Mac OS拡張を使い続けるか、exFATなどの代替形式を選ぶ必要があります。
また、Time Machine用ドライブをAPFSでフォーマットしたい場合も注意が必要です。現時点では、Time MachineはMac OS拡張形式にしか対応していません。APFS形式のドライブでTime Machineによるバックアップを実行しようとすると、macOS側からMac OS拡張への再フォーマットを求められます。
Mac OS拡張(HFS+)とは
Mac OS拡張(HFS+とも呼ばれます)は、1998年に登場した従来のMac標準ファイルシステムです。macOS High Sierra以降では、HDDやハイブリッドドライブ(Fusion Drive)向けのデフォルト形式として採用されています。
APFSの方が高速で信頼性が高いものの、Mac OS拡張を選ぶべき理由もいくつかあります。最大のメリットは下位互換性です。前述のとおり、古いmacOSではAPFSドライブにアクセスできないという問題があります。
例えば、APFSでフォーマットした外付けドライブを、macOS El Capitanが動作するMacに接続しても、中のデータを読み取ることはできません。そのため、古いmacOS環境でも使用する予定のあるドライブは、Mac OS拡張(ジャーナリング)でフォーマットすることが推奨されます。
もう一つのメリットは、Mac OS拡張が機械式ハードディスク(HDD)向けに最適化されている点です。APFSはSSDとの相性を考えて設計されていますが、だからといってHDDをAPFSでフォーマットできないわけではありません。ただし、APFSがもたらす速度やパフォーマンス向上の恩恵の多くは、高速なSSDやポータブルフラッシュメモリを使用してこそ実感できるものです。
同様に、Time MachineやFusion Driveも現時点ではMac OS拡張にしか対応していません。これらの用途でドライブを使用する予定があるなら、Mac OS拡張を選ぶのが賢明です。
Mac OS拡張の4種類のフォーマット
Mac OS拡張を選ぶ場合、ディスクユーティリティには4種類のフォーマットが用意されています。それぞれ機能が少しずつ異なるため、以下で違いを確認しておきましょう。
- Mac OS拡張(ジャーナリング):最も基本的な標準形式です。暗号化や大文字・小文字の区別が不要な場合は、このオプションを選びましょう。
- Mac OS拡張(ジャーナリング、暗号化):Mac形式に加えてパスワード入力が必要となり、パーティションが暗号化されます。
- Mac OS拡張(大文字/小文字を区別、ジャーナリング):フォルダ名などの大文字と小文字を区別する形式です。例えば「Assignments」と「ASSIGNMENTS」は別々のフォルダとして扱われます。
- Mac OS拡張(大文字/小文字を区別、ジャーナリング、暗号化):大文字・小文字の区別に対応し、パスワード保護とパーティションの暗号化も備えた形式です。
その他のフォーマット(exFATとMS-DOS FAT)
ディスクユーティリティには、exFATとMS-DOS FAT(FAT32)という2つの形式も用意されています。APFSとMac OS拡張がmacOS専用であるのに対し、WindowsやLinuxでも同じドライブを使いたい場合は、exFATでフォーマットするのがおすすめです。
exFATはMicrosoftが開発したファイルシステムで、Windows XP以前にシステムドライブで使われていたさらに古いFAT32の後継として登場しました。FAT32には1ファイルあたり約4GBのサイズ上限や2TBのボリューム上限といった厳しい制約がありましたが、exFATはこれらの制限を取り払っています。そのため、クロスプラットフォームで使えるフラッシュストレージとしては、より優れた選択肢とされています。
WindowsからAPFSやMac OS拡張のドライブを読み取ることは可能ですが、外部のサードパーティ製ソフトウェアが必要になります。同様に、macOSは新しいWindowsのNTFSドライブを読むことはできますが、書き込むことはできません。そのため、MacのディスクユーティリティにはNTFSでフォーマットする項目が存在せず、Windows PCには用意されているというわけです。
APFS vs Mac OS拡張:どちらを選ぶべき?
APFSとMac OS拡張のどちらが優れているかについては、明確な勝者は存在しません。どちらの形式にも長所と短所があります。APFSはMac OS拡張よりも高速で信頼性の高い形式ですが、一方のMac OS拡張は古いMac、Time Machine、Fusion Driveなど、幅広い環境との互換性を備えています。
結局のところ、ドライブを何の目的で使うのかによって選択が変わります。Mac内蔵のSSDを再フォーマットするのであれば、使用しているmacOSのバージョンが対応していればAPFSを選ぶのが良いでしょう。一方、外付けドライブを再フォーマットする場合は、古いMacでも使用する予定があるならMac OS拡張へ、Time Machineのバックアップ用途で使うならMac OS拡張を選ぶのが無難です。
正解はひとつではない!
お気づきのとおり、ファイル形式に関して唯一の正解は存在しません。大切なのは、自分のニーズとドライブの用途に合った形式を選ぶことです。フォーマットを実行する前に、必ず十分な情報収集を行いましょう。データが入った状態で後からフォーマットし直すのは、かなりの手間がかかる作業になるからです。
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