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Windowsの隠しツール「ユーザー定義文字エディター」で独自のフォントと文字を作成する方法

WindowsのSystem32フォルダーの奥深くには、知る人ぞ知る小さなプログラムがひっそりと眠っています。

その名も「ユーザー定義文字エディター(Private Character Editor/PCE)」。まるでモノクロ版ペイントのようなシンプルな見た目ですが、用途はまったく異なります。オリジナルのフォントや記号を作りたいとき、立ち上げるべきはこのツールです。

フォントやタイポグラフィにあまり縁のない方にとっては、「こんな機能があったなんて」と驚くような、隠れたWindows機能の一つでしょう。しかし、こうした地味なツールこそ、いざというときに実用的な力を発揮してくれるものです。

フォントの持つ創造的な可能性に興味があるなら、これから5分間かけて、ユーザー定義文字エディターをじっくり理解してみてはいかがでしょうか。

ユーザー定義文字エディターとは

Windowsの隠しツール「ユーザー定義文字エディター」で独自のフォントと文字を作成する方法

ユーザー定義文字エディターは、いわば「縁の下の力持ち」的なプログラムで、ほぼすべてのバージョンのWindowsに搭載されてきました。このエディターでできることは、主に次の2つです。

  1. インストール済みフォントにない特殊な文字や記号、簡易的なロゴを作成する
  2. 既存の文字を編集し、「文字コード表(文字マップ)」を使ってドキュメントに挿入する

FontForgeやFontStructなど、フォントや記号をデザインできるサードパーティ製ツールは数多く存在し、無料フォントを配布するWebサイトも無数にあります。しかし、簡単な記号や文字をひとつ作りたいだけであれば、Windowsに最初から入っているPCEがすぐそばで役立ってくれるのです。手元にあるソフトウェアの限界に挑戦する、創造的な遊びとしても一興です。

どれくらい本格的に使える?

PCEには、文字の作成・編集のための基本的な描画ツールが用意されており、いくつかの高度なオプションも利用できます。

最大6,400個の独自文字を作成でき、フォントライブラリに登録して使用可能です。作成した文字は「文字コード表」から任意のドキュメントに挿入できます。

それでは、その機能を詳しく見ていきましょう。

起動方法は5通りある

方法1:検索ボックスを使う

タスクバーの検索ボックスに「Private Character Editor(ユーザー定義文字)」と入力し、結果から選択します。

方法2:コントロールパネルから開く

検索ボックスに「private」と入力し、「フォント」の下にある「ユーザー定義文字エディター」をクリックします。

方法3:「ファイル名を指定して実行」から開く

Windows + Rキーで「ファイル名を指定して実行」を開き、eudceditと入力して「OK」をクリックします。

方法4:コマンドプロンプトから開く

コマンドプロンプトを開き、eudceditと入力してEnterキーを押します。

方法5:ショートカットを自分で作る

デスクトップの何もないところを右クリックし、メニューから「新規作成 > ショートカット」を選択します。項目の場所に以下のコードを入力してください。

%windir%\system32\eudcedit.exe

「次へ」をクリックしてショートカット名を設定する画面に進み、「完了」を押せばデスクトップにショートカットが作成されます。

頻繁に使う予定があるなら、スタートメニューやタスクバーにピン留めしておくと素早くアクセスできて便利です。

エディター画面の見方

PCEを起動すると、まず「コードの選択」ウィンドウが表示されます。これは、これから作る文字をWindowsの文字ライブラリのどの場所に関連付けるかを決める画面です。グリッド上に並ぶ一見謎めいた数字は、新しい文字に割り当てられる16進コードです。

Windowsの隠しツール「ユーザー定義文字エディター」で独自のフォントと文字を作成する方法

たとえば左上の最初のマスを選べば「E000」、2列目の1行目なら「E001」という具合です。好きなグレーのマスを選んで「OK」をクリックしましょう。

補足:既定では、PCEはUnicode文字セットを使用します。

エディターのインターフェースは非常にシンプルで、格子状の描画エリアと、左側に10個のツールが並んだ描画ツールバーがあるだけです。描画ツールは「ツール」メニューからも呼び出せます。グリッドは1文字分の領域(64×64)を表しており、描いた文字は白黒ビットマップ(*.bmp)として処理されます。

Windowsの隠しツール「ユーザー定義文字エディター」で独自のフォントと文字を作成する方法

描画エリアの仕組みは小学生でも理解できるほど単純ですが、実際に美しい文字を描くには書道家の腕前が必要です。後に紹介する私の拙作を見れば、自分がそうでないことは歴然ですが…。

マウスを筆のように扱うのは思った以上に骨が折れます。左クリックで黒、右クリックで白を描画します。オリジナルの書体をゼロから作るには、この基本インターフェースで十分ですが、相当な根気と労力を覚悟してください。

そのため、メール署名用の「スタンプ」的な記号や、シンプルな特殊文字の作成にとどめておくのが現実的です。

ゼロから描きたくないときに使える、2つの方法があります。

1. 既存の文字をテンプレートとして新しい文字を作成する。既存の文字をグリッドにコピーし、「編集 > 文字のコピー」から呼び出して、手持ちのツールで自由に加工します。また、編集グリッドの横に参照ウィンドウを表示し、ガイドとして利用することも可能です(「ウィンドウ > 参照」を選択)。この方法については後ほど詳しく解説します。

2. PCEとペイントなどのビットマップ描画ソフトの間で、選択範囲をコピー&ペーストする。たとえばペイントで作成したビットマップをPCEに貼り付けることもできます。

Windowsの隠しツール「ユーザー定義文字エディター」で独自のフォントと文字を作成する方法

ユーザー定義文字エディターで文字を作ってみよう

ツールバーには、初めての文字をゼロから作るための基本ツールがひと通り揃っています。

  • 既定のツールは鉛筆で、1マスずつ描画します。ブラシを使うと2×2マスずつ描けます。
  • 直線ツール、塗りつぶしなし四角形ツール、塗りつぶし四角形ツール、塗りつぶしなし楕円ツール、塗りつぶし楕円ツールは、それぞれ名前の通りの機能です。
  • 自由形式の選択ツールと四角形の選択ツールは、グリッド上に描いた図形を選択します。
  • 消しゴムツールは、2×2マスずつ描画を消去します。

あとは創造力次第、そしてどんなフォントを作りたいか次第です。たとえば私は都市のスカイラインのシルエットを作ってみました。いかがでしょうか。ぜひコメントで感想をお聞かせください。

Windowsの隠しツール「ユーザー定義文字エディター」で独自のフォントと文字を作成する方法

もっと簡単に文字を作る方法

既存のフォントを出発点にするほうが、格段に簡単な場合があります。インストール済みのフォントから選んでもよいですし、ネットで入手したフリーフォントから選んでも構いません。

メニューから「ウィンドウ > 参照」を選びます。

Windowsの隠しツール「ユーザー定義文字エディター」で独自のフォントと文字を作成する方法

参照ウィンドウの「フォント」ボタンをクリックして、使用したい書体を選択します。

Windowsの隠しツール「ユーザー定義文字エディター」で独自のフォントと文字を作成する方法

テンプレートにしたい文字を選び、「OK」をクリックするとエディターに読み込まれます。

するとPCEには2つのウィンドウが並んで表示されます。右側の「参照」ウィンドウがお手本、左側の空白の「編集」ウィンドウがあなたのキャンバスです。

Windowsの隠しツール「ユーザー定義文字エディター」で独自のフォントと文字を作成する方法

ツールバーのいずれかの選択ツールで参照文字をドラッグして選択し、Ctrl + Cでコピー。続いてCtrl + Vで編集ウィンドウに貼り付けます。編集ウィンドウを前面に集中したいときは、参照ウィンドウを閉じてしまいましょう。

あとは持てる創造力をすべて注ぎ込んで、自分だけの文字をデザインしてください。

オリジナルのフォントや記号を保存して使う

デザインの保存手順は、どちらの作成方法でも共通しています。

選択肢は2つです。新しい文字を特定のフォントファミリーに関連付けるか、コンピューターにインストールされているすべてのフォントに関連付けるか。特定のフォントファミリーに関連付けた場合、そのカスタム文字はそのフォントからのみ使用できます。

「ファイル」メニューをクリックして「フォントのリンク」を選択し、表示される保存確認画面で「はい」をクリックします。「すべてのフォントにリンク」オプションが選択された状態で「OK」を押しましょう。

Windowsの隠しツール「ユーザー定義文字エディター」で独自のフォントと文字を作成する方法

これで文字がシステム内のフォントにリンクされました。現在の16進コードで文字を保存するには、「編集」メニューから「文字の保存」を選択します。別の16進コードに関連付けて保存したい場合は、代わりに「名前を付けて文字を保存」を選びましょう。

Windowsの隠しツール「ユーザー定義文字エディター」で独自のフォントと文字を作成する方法

作成した文字を使うには、システムの「文字コード表(文字マップ)」を利用します。

新しい文字は、先ほどの関連付けの選択に応じて、「すべてのフォント(ユーザー定義文字)」のドロップダウン、または特定のフォントの「(ユーザー定義文字)」の中に表示されます。文字を選んで「コピー」ボタンを押せば、任意のアプリケーションに貼り付け可能です。

Windowsの隠しツール「ユーザー定義文字エディター」で独自のフォントと文字を作成する方法

貼り付けた直後に小さな黒い塊にしか見えなくても、慌てる必要はありません。他の文字と同じように、フォントサイズを大きくすればきちんと表示されます。

文字コード表自体はWindows XPの時代からほとんど変わっていませんが、PCEはそれを活用するためのもう一つの道を提供してくれるわけです。

注意すべき点:

通常のフォントに適用されるすべてのルールは、新しく作った文字にもそのまま当てはまります。サイズ、太字、斜体といったフォント機能の扱いも同様です。また、カスタム文字は、同じ文字をインストールしていない他のコンピューターでは表示されません。

つまり、自分で作った記号や文字は印刷物では問題なく使えますが、メールや共有ドキュメントでは、受け取り側のシステムにその文字が存在しないため正しく表示されない点に注意しましょう。

ユーザー定義文字エディターの活用アイデア

創造性に制約は本来不要ですが、適度な制約はむしろアイデアを方向付けてくれることもあります。Microsoft Wordでロゴを作ったり、PowerPointでインフォグラフィックをデザインしたりするのと同じように、楽しい創作体験になるはずです。

あなたならユーザー定義文字エディターをどう活用しますか?隠しアプリのままではなく、もっと表立った機能になれば、このツールはより価値を持つと思いませんか?

画像クレジット:ARTIST via Shutterstock.com

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