Windows 10 Fall Creators Updateで進化したCortanaの新コマンド&設定を徹底解説
残念ながら「Cortana、夕飯を作ってシャツにアイロンをかけて」といったコマンドはまだ使えません。とはいえ、未来の世界へ少しずつ近づいているのは確かです。そして、今すぐ試せる便利な新コマンドもいくつか登場しています。
Cortanaは、2014年にMicrosoftがアプリを公開して以来、常に改良を重ねてきたバーチャルアシスタントです。Windowsの大型アップデートがリリースされるたびに、新しいコマンドや設定項目が追加されてきました。
直近の大型アップデートである「Fall Creators Update(2017年10月配信)」では、これまでで最も大規模なCortanaの刷新が行われました。
では、具体的にどんな新コマンドが使えるのか?どのような新設定を知っておくべきなのか?詳しく見ていきましょう。
Cortanaの設定場所が変わった
以前のCortanaの設定は、アシスタントを起動したときに表示されるウィンドウの中に隠れていました。直感的ではなくカスタマイズもしにくく、「自分の端末には設定項目がないのでは?」と感じた人も多かったはずです。
Fall Creators Updateでは、この点が大きく改善されました。Cortanaの設定は、システム全体の「設定」アプリ内に移動しています。本来あるべき場所に配置され、格段に使いやすくなりました。
新しいCortanaオプションにアクセスするには、「スタート > 設定 > Cortana」の順に選択します。
Talk to Cortana(会話)設定
刷新されたCortanaオプションの中核となるのが「Talk to Cortana(会話)」メニューです。ここでアシスタントの基本的な設定を行います。以前タスクバーからアクセスできた旧Cortana設定ページと同じ役割を担っています。
「Hey Cortana」の応答設定
Microsoftは、「Hey Cortana」と呼びかけたときの認識精度を高めるため、複数の設定や調整機能を導入しました。
「'Hey Cortana' と話しかけたときにCortanaが応答する」のトグルスイッチをオンにすると、追加のオプションが表示されます。
例えば、電源に接続している間はPCをスリープさせないよう設定できます。こうすることで、OSはいつでも即座にCortanaの呼び出しに応答できる状態になります。
また、Cortanaがあなた本人にだけ応答するのか、それとも「Hey Cortana」と声をかけた全員に応答するのかを選ぶことも可能です。
自分の声だけに反応させたい場合は、まず自分の声をCortanaに覚え込ませる必要があります。「'Hey Cortana' の発音を学習させる」をクリックすると、Windowsがトレーニング手順を案内してくれます。ちなみに、Cortanaを使えば使うほど、音声認識の精度は向上していきます。
その他の設定
新しい「Talk to Cortana」メニューには、ほかにも注目すべき設定があります。
Windowsキー + C を押すたびにCortanaがコマンドの聞き取りを開始するようにするには、対応するトグルをオンに切り替えます。
さらに、PCがロックされている状態でもCortanaを使用できる設定もあります。日常業務でCortanaを頻繁に使うなら、このオプションを有効化するだけで大幅な時間短縮とストレス軽減につながります。
ロック画面でCortanaを使う場合は、画面ロック中にカレンダーやメールなどプライバシーに関わるアプリの内容を表示してよいかどうかも併せて設定しましょう。
最後に、Cortanaで使用する言語を選択できます。対応言語は英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、日本語、中国語です。
アクセス許可と履歴の管理
Cortanaは登場初期、プライバシーへの取り組みについてかなりの批判を受けました。
問題はデータ収集そのものではありません。バーチャルアシスタントを使う以上、データの収集は避けられないものだからです。問題は、Microsoftが収集データのコントロールや管理を非常に難しくしていたことにありました。
Fall Creators Updateでは、この点も改善されました。新しい「アクセス許可と履歴」ポータルから、すべてのデータを確認・管理できるようになっています。
メニューの上部には、5つの重要な設定が並んでいます。
- すべてのCortanaデバイスのアクティビティを確認する
- このデバイスからCortanaが収集できる情報を管理する
- クラウド上でCortanaが把握している情報を変更する
- Cortanaが実行・閲覧・利用できる内容を管理する
- 他のサービスからCortanaがアクセスできる情報を管理する
プライバシーの観点では、「このデバイスからCortanaが収集できる情報を管理する」が最も重要な設定といえるでしょう。ここでは、位置情報、メール履歴、閲覧履歴、連絡先などへのCortanaのアクセスを拒否できます。
「アクセス許可と履歴」メニューでは、Cortanaのセーフサーチ設定(「厳格」「中程度」「オフ」から選択)の調整や、検索関連設定の変更も行えます。
通知設定
執筆時点では、「通知」サブメニューに含まれる設定は1つだけです。有効にすると、スマートフォンの通知をPC上に表示できます。不在着信の確認やスマホのバッテリー残量チェックなどに便利です。
Cortanaとスマートフォンの連携が今後さらに進化すれば、このメニューも拡充されていくと期待されます。
モバイル版CortanaアプリはAndroidとiOS向けに提供されています。
新しく追加された音声コマンド
Cortanaのインテリジェンスは現在も進化を続けています。Fall Creators Updateでは、OS操作に関する4つの新コマンドが追加されました。
その4つとは以下のコマンドです。
- 「Hey Cortana、PCを再起動して」(Hey Cortana, restart PC)
- 「Hey Cortana、PCをシャットダウンして」(Hey Cortana, turn off PC)
- 「Hey Cortana、サインアウトして」(Hey Cortana, sign out)
- 「Hey Cortana、PCをロックして」(Hey Cortana, lock PC)
非常にシンプルなコマンドですが、その分とても実用的です。「なぜ今まで搭載されていなかったのか」と不思議になるほどです。
CortanaでPCの再起動・シャットダウン・サインアウトを行う場合は、確認メッセージに対して「はい」と答える必要があります。これは、保存していない作業を誤って失わないための安全策です。
興味深いことに、この4つのコマンドはWindowsのロック画面からでも使用できます。先述の「Talk to Cortana」メニューで「デバイスがロックされていてもCortanaを使用する」オプションを有効にしておきましょう。
注意:「シャットダウン(shutdown)」という単語のコマンドは、Windows 10のshutdownコマンドラインツールと競合するため使用できません。
あなたもCortanaユーザーに?
Cortanaは今もなお進化を続けています。かつては一部の技術好きにとっての遊び心ある機能にすぎませんでしたが、今やWindows OSの中核を担う存在となりました。一度使い始めると、その便利さに魅了される人が多いのも事実です。ぜひ本記事で紹介した新コマンドや設定を試してみてください。
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