Windows 10に必要なディスク容量は?インストールサイズと節約術を徹底解説
Windowsユーザーの中には、OSを極限まで削ぎ落とし、最小限のインストール環境を作ることを楽しむ人もいます。一方で、使用しているデバイスのストレージ容量が、OSのサイズを決める要因になることも少なくありません。
Windows 10を軽量化するためのツールはいくつか存在します。プリインストールアプリ(いわゆるブロートウェア)を削除するもの、特定の状況でしか使われないサービスを無効化するものなど、目的は様々です。
本記事では、Windows 10のインストール容量を最小限に抑えるための方法を詳しく解説します。
Windows 10に必要なディスク容量はどれくらい?
リリース当初は、Windows 10は前身のWindows 8よりもコンパクトでした。しかし、その後のアップデートで状況は変わりました。
開発期間中にコードの最適化が進み、新機能が追加されながらもフットプリントは抑えられていました。特にモバイルデバイスでの動作を想定していたためです。しかし、デスクトップやノートPCユーザーにとっては、回復イメージの自動作成が廃止されるなど、必ずしも歓迎されない変更もありました(その分、起動速度は数秒速くなりました)。
結局のところ、これはユーザーの好みと環境によります。 筆者のノートPCには1TBのHDDと128GBのSSDが搭載されており、OSはSSDにインストールしています。起動はウサイン・ボルト並みに速く、リカバリ用の領域もHDD側に確保できます。しかし、64GBのeMMCストレージしかないタブレットユーザーにとっては、話は別です。
Windows 10の必要容量が増加(2019年5月アップデート以降)
2019年5月のアップデート(バージョン1903)で、MicrosoftはWindows 10の最小インストール要件を大幅に変更しました。それまで32ビット版16GB、64ビット版20GBだったものが、両方とも32GBに統一・引き上げられたのです。
この大幅増の理由は、アップデートプロセスの仕様変更にあります。以前は空き容量が確保できてから更新プログラムをダウンロードしていましたが、バージョン1903以降は7GBを「予約済みストレージ」として常時確保し、将来のアップデートが失敗しないようにする仕組みになったためです。
大容量ストレージを搭載したデスクトップやノートPCでは問題になりませんが、ストレージ交換が困難なモバイルデバイスユーザーにとっては深刻な問題です。
では、ストレージ容量の小さいデバイスを使っているユーザーはどうすればよいのでしょうか?
残念ながら、Windows 10 バージョン1809のまま、そのサポート期間が終了するまで使い続けるしかありません。メインストリームのサポートは2020年5月12日に終了しました。長期サービスチャネル(LTSC)の1809であれば、バグ修正とセキュリティ更新が2024年1月まで、セキュリティ修正のみが2029年1月まで提供されます。
ユーザーに落ち度がないにもかかわらず、サポート終了が迫っていることを考慮すると、Microsoftには延長サポートの提供を検討してほしいところです。
Windows 10はどのように容量を節約しているか?
リリース時、MicrosoftはWindows 10が「効率的な圧縮アルゴリズムでシステムファイルを圧縮する」と発表しました。これにより、32ビット版で約1.5GB、64ビット版で約2.6GBの節約が可能になったとしています。

この圧縮はハードウェア構成に応じて動的に働きます。搭載RAMの量からファイルのアクセス頻度を推測し、CPUが高速であればより多くのファイルを圧縮してさらなる節約を図ります。
Compact OSとWIMBOOT
小型デバイス向けの圧縮技術のベースには、WIMBOOT(Windows Image Boot)の進化系であるCompactOSがあります。WIMBOOTはWindows 8.1で導入されましたが、対応デバイスはごく少数でした。
Windows 10では、このアルゴリズムがOSに完全統合され、「CompactOS」として機能します。最大のメリットは、約4GBを消費するリカバリパーティションを不要にできる点です。メーカー独自のリカバリパーティションにはブロートウェアが含まれ、さらに容量を圧迫することが多いため、これを削除できるのは大きな利点です。
詳細は「CompactOSを使ってWindows 10のディスク容量をさらに節約する方法」を参照してください。
Windows 10のインストールサイズを減らす具体的な方法
ここからは、Windows 10のフットプリントを減らすための、より実践的な手順を紹介します。
1. ブロートウェア(プリインストールアプリ)を削除する
Windows 10には、3D Builder、Candy Crush Saga、Groove ミュージック、マネー、天気、ニュース、スポーツなど、多くのプリインストールアプリが含まれます。多くのユーザーは代替アプリを使うため、これらは単なる容量の無駄になりがちです。

ただし、これらを手動で削除するのは手間がかかり、得られる容量もわずかです。効率的に削除するには、専用のツールやスクリプトを利用するのがおすすめです。スタートメニューから一括で削除できるツールなども公開されています。
2. hiberfil.sys(休止状態ファイル)を縮小・削除する
Windows 10ではデフォルトで休止状態(ハイバネーション)が有効になっています。大容量ストレージがあれば問題ありませんが、hiberfil.sys というファイルがシステムドライブ上に作成され、搭載RAMの最大75%の容量を消費します。例えば16GBのRAMなら、最大12GBをディスク上で占有します。
休止状態を使わないなら、無効化してこのファイルを削除できます。

- スタートメニューで「コマンド プロンプト」を検索し、右クリックして「管理者として実行」を選択。
powercfg /hibernate offと入力してEnter。これで休止状態は無効化され、hiberfil.sysが即座に削除されます。- 再度有効にする場合は
powercfg /hibernate onを実行。
※ 高速スタートアップも無効になるため、起動速度がわずかに低下する可能性があります。
3. ページング ファイル(仮想メモリ)のサイズを調整する
ページング ファイル(pagefile.sys)は、物理メモリ(RAM)が不足した際にHDD/SSDを仮想メモリとして使うためのファイルです。RAMより遅いためパフォーマンスに影響しますが、システムの安定性のために必要です。
このサイズを制限したり、別ドライブに移動したりできます。
- コントロール パネル > システムとセキュリティ > システム を開く。
- 左ペインの「システムの詳細設定」をクリック。
- 「詳細設定」タブ > 「パフォーマンス」の「設定」ボタン。
- 「詳細設定」タブ > 「仮想メモリ」の「変更」ボタン。


ここで以下の選択が可能です。
- カスタム サイズ:初期サイズと最大サイズを手動指定(例:2048MB〜4096MB)
- システム管理サイズ:Windowsに任せる(推奨)
- ページング ファイルなし:無効化(非推奨。メモリ不足でクラッシュするリスクあり)
完全に無効化するのは危険ですが、RAMが十分(16GB以上など)ある場合は、最小サイズを小さく設定(例:1024MB)しておくのが現実的です。
4. Windows.old フォルダを削除する
大型アップデート(機能更新プログラム)を適用すると、前のバージョンのシステムファイルが Windows.old フォルダとして保存されます。これはロールバック(元のバージョンに戻す)ためのもので、通常10日後に自動削除されます。しかし、その間は数GB〜数十GBを占有し続けます。過去には不具合で複数世代分が残り、大量の容量を圧迫したケースもあります。

注意: 手動で削除するとゴミ箱を経由せず完全に消え、ロールバック不能になります。アップデート後10日以内に不具合が出た場合に備え、削除は慎重に判断してください。
安全な削除方法:ストレージ センス / ディスク クリーンアップ
スタートメニューで「空き領域を増やす」または「ディスク クリーンアップ」を検索・起動します。「システム ファイルのクリーンアップ」を選び、「以前の Windows のインストール」や「Windows アップグレード ログ ファイル」にチェックを入れて実行すると安全に削除できます。

上級者向け:WinReducer EX-100 でインストールイメージ自体を軽量化
さらに踏み込んで、Windows 10のインストールメディア(ISO)自体をカスタマイズし、不要なコンポーネントを削除してからインストールする方法があります。有名なツールに WinReducer EX-100 があります。

サービス、ドライバ、アプリ、機能などを細かく選択して削除できますが、依存関係を誤るとOSが起動しなくなったり、後から機能が追加できなくなったりするリスクがあります。ツールチップや説明をよく読み、不明な項目はネットで検索してから判断してください。初心者はプリセット(推奨設定)を使うのが無難です。
ダウンロード: WinReducer EX-100 (32-bit / 64-bit 対応、無料)
結論:Windows 10はこれ以上小さくならない
バージョン1903以降、Windows 10はクリーンインストール時に最低32GBの空き容量を必要とします。32GBストレージのデバイスでは、実質的にアップデートが不可能になりました。今後この要件が下がる見込みはありません。
ブロートウェア削除、休止状態無効化、ページングファイル調整、一時ファイル削除などを徹底しても、節約できるのはせいぜい数GB程度です。OSとしての機能要求が高まるにつれ、Windows 10のサイズは増え続ける一方です。
「予約済みストレージ」の管理方法について知りたい方は、関連記事「Windows 10の予約済みストレージを管理する方法」を参照してください。また、どのエディションを選ぶべきか迷っている場合は「Windows 10の全エディション比較ガイド」も参考になります。
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