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バックアップ入門:Windowsで必ずバックアップすべきファイルとフォルダ完全ガイド

「パソコンのデータはバックアップしよう」という言葉を、これまで何度も耳にしたことがあるでしょう。バックアップを怠ると、大切な写真、文書、設定、カスタマイズ内容、そしてシステム上のすべてのデータを失うリスクがあります。ゼロから環境を再構築するのは決して楽しい作業ではありませんが、事前にバックアップ計画を立てておけば、そうした事態は十分に回避できます。

とはいえ、いざバックアップを始めようとしても、「どのファイルをバックアップすればいいのか分からない」と悩む方も多いはず。この記事では、バックアップすべきファイル・フォルダと、逆に無視してよいフォルダを詳しく解説し、効率的なバックアップを実現する方法をご紹介します。

必ずバックアップすべきファイルとフォルダ

まずは、PCの中でも特に重要度の高いファイルとフォルダから見ていきましょう。以下に挙げるフォルダは、間違いなくバックアップ対象に含めるべきものです。

なお、ここでは各フォルダの標準的な保存場所を紹介していますが、これらの場所は変更可能です。「ドキュメント」フォルダを別ドライブに移していたり、画像を独自の場所に保存している場合は、ご自身の環境に合わせて読み替えてください。

ドキュメント

場所:C:\Users\[ユーザー名]\Documents

バックアップ入門:Windowsで必ずバックアップすべきファイルとフォルダ完全ガイド

ドキュメントフォルダは、個人的なファイルや書類を保管するための場所です。Word文書、領収書のPDF、その他関連データが含まれている可能性が高いため、バックアップの最優先候補といえます。

残念ながら、多くのソフトウェア開発者はこのフォルダ本来の用途を無視し、アプリ関連のデータ保存先として利用しています。たとえば「Overwatch」はログデータ、設定情報、録画クリップなどをここに保存します。

そのため、ドキュメントフォルダ内を一度確認し、不要なアプリ関連フォルダがあればバックアップ対象から除外してもよいでしょう。ただし一般的には、ドキュメントフォルダ内のすべてのデータはバックアップしておく価値があります。

ダウンロード

場所:C:\Users\[ユーザー名]\Downloads

ダウンロードフォルダは、ダウンロードしたファイルが既定で保存される場所です。ほとんどのWebブラウザやメディアダウンロードツールは、初期設定でこのフォルダを使用します。

まずは使わなくなった巨大なダウンロードファイルを整理してからバックアップするとよいでしょう。それでも、このフォルダのバックアップには意味があります。数ヶ月前にダウンロードしたインストーラーやPDFが必要になる瞬間は、いつ訪れるか分かりません。

デスクトップ

場所:C:\Users\[ユーザー名]\Desktop

多くの人は、少なくとも一時的にファイルをデスクトップに置く習慣があるでしょう。このフォルダのバックアップは意外と忘れられがちですが、必ず含めてください。うっかりデスクトップに放置したままのファイルを失う悲劇を防げます。

ミュージック・ピクチャ・ビデオ

場所:C:\Users\[ユーザー名]\Music|C:\Users\[ユーザー名]\Pictures|C:\Users\[ユーザー名]\Videos

バックアップ入門:Windowsで必ずバックアップすべきファイルとフォルダ完全ガイド

ドキュメントダウンロードと同様に、Windowsは個人用メディアファイルの保存場所として、これら3つのフォルダを標準で用意しています。ここにあるデータは重要である可能性が非常に高いため、すべて確実にバックアップしましょう。

一部のメディアアプリは、これらのフォルダをローカルファイルの保存先として使用します(例:iTunesがライブラリファイルをiTunesサブフォルダに保存)。必須ではありませんが、すべてを再ダウンロードする手間を避けたいなら、一緒にバックアップしておくのもよい選択です。

ゲームのセーブデータ

場所:各種(ゲームによって異なる)

Steamの多くのゲームは「Steam Cloud」を使ってゲームデータや設定を同期しており、複数のマシンで一貫したプレイ体験を実現できます。Steam Cloud同期を有効にするには、Steam > 設定を開き、クラウドタブに移動して、対応しているアプリケーションでSteam Cloud同期を有効化するにチェックを入れます。

バックアップ入門:Windowsで必ずバックアップすべきファイルとフォルダ完全ガイド

残念ながら、最新のSteamインターフェースでは、Steam Cloud対応ゲームを一覧で簡単に確認できません。個別に確認するには、ライブラリでゲームを選択し、右側の詳細アイコン(丸の中に「i」が入ったマーク)をクリックします。対応している場合は、詳細リストにクラウドセーブの項目が表示されます。

Steam Cloudに保存されているセーブデータをすべて確認したい場合は、ヘルプ > Steamサポート > マイアカウント > Steamアカウントに関連するデータ > Steam Cloudにアクセスしてください。

バックアップ入門:Windowsで必ずバックアップすべきファイルとフォルダ完全ガイド

インストール済みのSteamゲームは、ライブラリで右クリックしてプロパティを選択し、ローカルファイルタブのゲームファイルのバックアップからバックアップできます。ただしゲーム自体はいつでも再インストールできるため、最も重要なのはセーブデータを確実に保護することです。

Steam以外のゲームについては、セーブデータの保存場所を個別に探す必要があります。主な保存場所は以下の通りです。

  • C:\ProgramData\[ゲーム名]
  • C:\Program Files\[ゲーム名]
  • C:\Program Files\Steam\steamapps\common\[ゲーム名]
  • C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\[ゲーム名]
  • C:\Program Files\Steam\[ユーザー名]\[ゲーム名]
  • C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Roaming\[ゲーム名]
  • C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\[ゲーム名]
  • C:\Users\[ユーザー名]\Documents\[ゲーム名]
  • C:\Users\[ユーザー名]\Documents\My Games\[ゲーム名]
  • C:\Users\[ユーザー名]\Saved Games\[ゲーム名]

これらのファイルを手作業で探し回るのは非効率です。「GameSave Manager」のような自動ツールを使えば、システム内の数百のゲームをスキャンし、セーブデータを指定した場所へまとめてバックアップできます。

プロジェクトやその他の重要な記録

プログラミング、写真撮影、動画編集、執筆などのクリエイティブな作業をされている方は、これらのファイル——特に制作途中の作品!——を必ずバックアップしてください。

自分のプロジェクトがどこに保存されているかは本人しか分かりません。すべて漏れなくバックアップ対象に含めるよう注意しましょう。管理しやすくするために、プロジェクトファイルはランダムな場所に散在させるのではなく、ドキュメントやピクチャなど共通の場所にまとめておくのがおすすめです。

また、上記以外の場所に保存している個人的なファイルも忘れずにバックアップしましょう。税務関係の記録や書類、賃貸契約情報、請求書、銀行やクレジットカードの明細、資格証明書、履歴書、各種スプレッドシートなどが該当します。

バックアップを検討したいファイルとフォルダ

次に、価値あるデータが含まれている可能性はあるものの、状況によってはバックアップが必須ではないフォルダを見ていきます。

AppData

場所:C:\Users\[ユーザー名]\AppData

WindowsのAppDataフォルダには、インストール済みプログラムのユーザー固有の設定が保存されています。内部にはRoamingLocalLocalLowという3つのサブフォルダがあります。

バックアップ入門:Windowsで必ずバックアップすべきファイルとフォルダ完全ガイド

Roamingフォルダには、通常、Windowsドメイン環境で複数のPC間を移動できるデータが格納されます。たとえばFirefoxはユーザープロファイルをここに保存します。

一方、Localはキャッシュファイルのように1台のマシンのみで使われるデータ向けです。LocalLowも似ていますが、厳格なセキュリティ設定を持つアプリ向けに、より低い整合性レベルで動作します。

ただし、開発者がこの規則に必ず従うわけではありません。ChromeはユーザーデータをLocalフォルダに保存しますし、まったく別のディレクトリにデータを置くアプリもあります。

AppDataをバックアップするかどうかは、好みとストレージ容量次第です。アプリによっては、このフォルダを新しいシステムにコピー&ペーストするだけで問題なく動作することもありますが、常にそうなるわけではありません。基本的には、AppDataを直接コピーするよりも、ソフト側のバックアップ/同期機能(Chrome Syncなど)を利用する方が安全です。

容量に余裕があるなら、よく使うアプリのフォルダだけバックアップしてもよいでしょう。ただしフォルダ全体は数GBにもなるため、まるごとバックアップする必要はありません。

なお、AppDataは隠しフォルダのため、表示されない場合はまず隠しファイル・フォルダの表示を有効にしてください。

ProgramData

場所:C:\ProgramData

ProgramDataはAppDataに似ていますが、ユーザー固有のファイルではなく、システム上の全ユーザー共通のアプリ設定やデータを保存します。たとえば、ウイルス対策ソフトの定義ファイルなどが含まれることがあります。

この中身の多くはキャッシュファイルであり、バックアップは不要です。こちらも数GBのサイズになるため、全体をバックアップするのは避けましょう。特定のアプリのデータを完全に保持したい場合のみ、該当フォルダをコピーすれば十分です。そもそもAppData\Roamingの方が重要度は高いはずです。

注意点として、AppDataProgramDataの設定・データは、特定のバージョンのアプリとのみ互換性がある場合があります。記録・参考用としては有効ですが、これらのフォルダをバックアップからそのまま復元すると、不具合が生じる可能性があります。

メール

場所:各種(クライアントによって異なる)

デスクトップ型のメールクライアントを使用している場合は、メールデータのバックアップを検討しましょう。最近の多くのクライアントが採用しているIMAP方式なら、メールはサーバー側に保存されるためバックアップは不要です。しかしPOP3を使用している場合は、必ずメールをバックアップしてください。IMAPとPOP3の違いが曖昧な方は、両者の違いを解説した記事を参照するとよいでしょう。

残念ながら、メールクライアントごとにデータの保存方法は異なります。たとえばOutlookは、メール(カレンダー、連絡先、タスク、メモも含む)を単一のPSTファイルとして保存し、その場所は以下のいずれかです。

  • C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Local\Microsoft\Outlook
  • C:\Users\[ユーザー名]\AppData\Roaming\Microsoft\Outlook
  • C:\Users\[ユーザー名]\Documents\Outlook\Files

メールクライアントは種類が多いため、ここですべてを網羅できません。お使いのクライアントのバックアップ方法は、検索エンジンで調べればすぐに見つかるはずです。

バックアップから除外してよいファイルとフォルダ

「重要そう」と感じるフォルダをすべてバックアップしたくなるかもしれませんが、それは容量の無駄になるだけでなく、バックアップの作成・復元時間も長引かせます。

以下は、安心して除外できるWindowsのファイルとフォルダです。

ドライバー

既存のドライバーをバックアップする意味はありません。ドライバーとは、キーボードなどのハードウェアデバイスとWindowsが正しくやり取りできるようにするソフトウェアのことです。

ハードウェア構成はシステムごとに異なるのが普通なので、同じドライバーは使い回せません。特定のデバイス用のドライバーインストーラーをバックアップしてもよいですが、いずれにせよ新システムには最新版をインストールすべきです。

Program Files

C:\Program FilesC:\Program Files (x86)(64bit版Windowsに2つのフォルダが存在する理由は、64bit Windowsの仕組みを解説した記事を参照)には、システムにインストールされたアプリが格納されています。

これらを別のシステムに単純にコピー&ペーストしても動作しないため、どちらのProgram Filesフォルダもバックアップする必要はありません。プログラムが正常に動作するには、レジストリエントリなど他のデータにも依存しているからです。

唯一の例外は、ポータブル版アプリをインストールしている場合です。ポータブルアプリは自己完結型のフォルダとして設計されており、他の要素なしで単体で動作します。興味があれば、おすすめのポータブルアプリ特集もぜひチェックしてみてください。

一時ファイル(Temp)

一時ファイルとは、その名の通り一時的に作られるファイルです。特定の時点での特定の処理のために生成され、タスク完了後は不要になります。開発者は適宜削除すべきですが、実際には役目を終えても残り続けることが多いのです。

一時ファイルに利用価値はないため、バックアップする必要はまったくありません。

Windowsフォルダ

C:\WindowsフォルダをコピーすればOSのバックアップになる、と思われがちですが、それは誤りです。OSはWindowsシステムフォルダだけでなく、レジストリやブートローダーなど多数のコンポーネントに依存しています。新しいPCにWindowsをインストールする際は、これらすべてを改めてセットアップする必要があります。

システム全体をひとつのスナップショットとしてバックアップしたい場合は、後から(または別のマシンで)復元できるWindows ISOイメージを作成する方法があります。

バックアップ対象を決める際のポイント

お気づきかもしれませんが、重要なフォルダのほとんどはUsers配下のユーザーアカウントフォルダ内にあります。細かく取捨選択したくなければ、このフォルダを丸ごとバックアップすれば、重要なデータの大部分を一括して保護できます。

それでも何をバックアップすべきか迷う場合は、クラウドバックアップサービス「Backblaze」を検討してみてください。月額6ドル(年額60ドル)のサブスクリプションで、PC上の重要なデータを自動的にリモートサーバーへ安全にバックアップしてくれます。

バックアップ入門:Windowsで必ずバックアップすべきファイルとフォルダ完全ガイド

本記事で説明したような不要フォルダは自動的に除外されるため、特別な希望がなければユーザー側で判断する必要はありません。さらに、外付けドライブのバックアップにも対応しています。

もちろん、クラウドではなくローカルバックアップの方が好みという方もいるでしょう。自分に合った方式を選ぶことが大切です。

システムをバックアップするためのヒント

以上、Windows 10でバックアップすべきフォルダについて解説しました。個人文書、写真、ゲームのセーブデータといった代替不可能なデータが最優先です。一方、新規インストール時にWindowsが自動的に再生成するシステムファイルは、バックアップする必要がありません。

バックアップすべき対象が分かったところで、次は「どうやって効率的にバックアップするか」です。Windowsのバックアップと復元に関するガイドも併せてご覧ください。

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