Chromebook
 Computer >> コンピューター >  >> システム >> Chromebook

ChromebookでWindowsソフトウェアを実行する7つの方法【2024年最新版】

Chromebook(クロームブック)は、Googleが開発したChrome OSを搭載したノートパソコンまたはタブレットです。Chrome OSはLinuxカーネルをベースにし、Google Chromeブラウザをメインインターフェースとして、主にクラウド上のWebアプリケーションを実行するよう設計されています。2017年以降に発売されたすべてのChromebookでは、Google PlayストアからAndroidアプリも利用可能になりました。

しかし、Chrome OSはWindows、macOS、主要なLinuxディストリビューションと比較すると、まだ機能面で大きな隔たりがあります。ChromebookではネイティブにWindowsソフトウェアを実行できません。これは「Windows特有の不要なアプリを避けられる」というメリットである一方、Adobe Photoshop、フル版Microsoft Office、その他のWindowsデスクトップアプリケーションがインストールできないというデメリットでもあります。

幸い、ChromebookでWindowsデスクトッププログラムを利用するためのいくつかの回避策が存在します。大きく分けて「リモート実行」「Android経由」「開発者モード活用」「Chromebook上で直接実行」の4つのアプローチがあり、以下に代表的な7つの方法を難易度順に解説します。

方法1:Microsoft 365 Online(Web版Office)を利用する

Officeスイート(Word、Excel、PowerPointなど)のみを利用したい場合、これが最も簡単で推奨される方法です。インストール不要で、Chromeブラウザだけで完結します。

  1. Chromeブラウザで Office.com にアクセスします。
  2. 無料で始める」または「サインイン」をクリックします。
  3. Microsoftアカウント(Outlook、Hotmail、Live等)でサインインします。アカウントがない場合は無料で作成可能です。
  4. サインイン後、Office.comのホーム画面が表示されます。
  5. 使用したいアプリ(Word、Excel、PowerPoint、OneNote等)をクリックすると、ブラウザ内でWeb版が起動します。

メリット: 設定不要、常に最新版、OneDriveと自動同期、無料で利用可能。
デメリット: オフライン不可(一部機能を除く)、デスクトップ版に比べ機能が制限される、インターネット接続必須。

方法2:ChromeリモートデスクトップでWindows PCに接続する

手元にWindows 10/11のPCがあり、それがインターネットに接続されている場合、Chromebookからリモート操作してWindowsアプリを利用できます。まるで仮想マシンのように、別OSのデスクトップ画面をブラウザ内で操作可能です。

  1. Chromebook側: Chromeリモートデスクトップ にアクセスし、「アクセス」タブの「ダウンロード」ボタンから拡張機能をインストールします。
  2. Windows PC側: 同様にChromeリモートデスクトップにアクセスし、「このデバイスを共有」でインストーラーをダウンロード・実行します。デバイス名と6桁のPINを設定し、オンライン状態にします。
  3. 接続: Chromebookでリモートデスクトップサイトを開き、登録したデバイス名をクリック、PINを入力するとWindowsのデスクトップが表示されます。

メリット: ほぼすべてのWindowsアプリがネイティブ動作、Chromebookのスペックに依存しない。
デメリット: 別途Windows PCが常時稼働・ネット接続されている必要がある、ネットワーク遅延の影響を受ける、モバイル利用に不向き。

方法3:CrossOver(クロスオーバー)でWindowsアプリを直接実行する

CrossOverは、CodeWeavers社が開発したWineベースの商用互換層で、WindowsアプリをLinux(およびChrome OS)上でネイティブに近い形で動作させます。Chrome OS版はAndroidアプリとして提供されています。

動作要件(重要)

  • Intel/AMD(x86_64)プロセッサ搭載のChromebookであること(ARMプロセッサ非対応)
  • Androidアプリ対応モデルであること(Google Playストア利用可能)
  • RAM 2GB以上、ストレージ空き 200MB以上(アプリ分の容量別途必要)
  • Android 5.0以降

※ 古いChromebookやARM搭載機(多くのMediaTek、Qualcomm、一部Intel Celeron機種)では動作しません。購入前・導入前に必ず仕様を確認してください。

インストール手順

  1. 設定 > 「アプリ」 > 「Google Play ストア」をオンにする
  2. Playストアで「CrossOver」を検索しインストール(有料版・試用版あり)
  3. CrossOverを起動し、検索ボックスにアプリ名を入力(例:"Microsoft Office 2016"、"Steam"、"Notepad++"等)
  4. 候補から選んで「インストール」をクリック。CrossOverが必要なコンポーネントを自動取得します。
  5. ウィザードに従いインストール完了。インストール先フォルダは変更しないでください(エラーの原因になります)。
  6. CrossOverを再起動し、「インストール済みアプリ」から「プログラムの起動」で実行。

非対応アプリをインストールする場合

検索で見つからないアプリは、事前にオフラインインストーラー(.exe/.msi)を公式サイト等からダウンロードし、CrossOverの「未登録アプリケーションのインストール」から実行ファイルを指定して導入します。

制限事項

  • ベータ版相当のため、動作が不安定なアプリがある
  • 64ビットアプリのサポートは限定的(近年のバージョンで改善傾向)
  • DirectX 11/12等の高度なグラフィック機能を必要とするゲーム・アプリは動作困難
  • ライセンスは有料(試用期間後は購入必要)

方法4:Wine for Androidを使用する(開発者モード必須)

Wine(Wine Is Not an Emulator)は、Windows APIをLinux上で再実装するオープンソース互換層です。Android版Wine(ベータ版)をChromebookで動作させる方法ですが、開発者モードの有効化提供元不明アプリの許可が必要で、ハードルが高いです。また、ARMプロセッサ機ではWindows RTアプリ(32ビットARM向け)のみ対応で、実用性は低いです。

手順概要

  1. リリースチャネルを「デベロッパー」に変更: 設定 > 「Chrome OSについて」 > 「詳細なビルド情報」 > 「チャネルを変更」 > 「デベロッパー」
  2. 開発者モードを有効化: 電源オフ状態で Esc+↻(更新)+電源 でリカバリモード起動 > Ctrl+D で確認。全データが初期化(Powerwash)されます。
  3. 提供元不明アプリを許可: 設定 > 「アプリ」 > 「Google Play ストア」 > 「Androidの設定を管理」 > 「セキュリティ」 > 「提供元不明のアプリ」をオン
  4. WineのAPKをインストール: ファイル管理アプリ(Solid Explorer等)でダウンロードしたAPKを開きインストール
  5. Wineアプリ起動後、最小限のWindows環境が利用可能に

⚠ 注意: 開発者モードはセキュリティ機能を無効化し、保証の対象外となる可能性があります。自己責任で実施してください。

方法5:CroutonでLinux(Ubuntu)を導入し、Wineを実行する

Crouton(Chromium OS Universal Chroot Environment)は、Chrome OSのカーネルを共有してUbuntu等のLinuxディストリビューションをchroot環境で並行動作させるツールです。再起動不要でChrome OSとLinuxをキーボードショートカットで切り替え可能です。

※ 現在、多くのChromebookでCrostini(Linux開発環境)がネイティブサポートされており、Croutonは非推奨・非公式となっています。Crostini対応機種ではそちらを強く推奨します。

Crostini(Linux開発環境)を使う場合(推奨・公式)

  1. 設定 > 「詳細設定」 > 「開発者」 > 「Linux開発環境」をオン
  2. ターミナルで sudo apt update && sudo apt install wine64 wine32 を実行
  3. WindowsアプリのインストーラーをLinuxファイル共有フォルダに置き、wine setup.exe でインストール

Croutonを使う場合(非公式・古い機種向け)

  1. 開発者モードを有効化(方法4と同じ)
  2. Crouton公式GitHub から最新版をダウンロード
  3. Ctrl+Alt+T でcroshを開き、shell 入力
  4. sudo install -Dt /usr/local/bin -m 755 ~/Downloads/crouton
  5. sudo crouton -t xfce (Xfceデスクトップ環境でインストール)
  6. インストール完了後、sudo startxfce4 でLinuxデスクトップ起動
  7. Linux内で sudo apt install wine 等でWine導入

切り替え: ARM機は Ctrl+Alt+Shift+←/→、x86機は Ctrl+Alt+←/→(ブラウザの戻る/進むキー)

方法6:Linuxネイティブアプリで代替する

Windows版しかないと思われているソフトでも、Linux版が提供されているケースが多々あります。CrostiniまたはCroutonでLinux環境を用意すれば、以下のような主要アプリをネイティブ動作させられます。

  • ブラウザ: Firefox、Chrome、Vivaldi等
  • オフィス: LibreOffice、OnlyOffice(高互換)
  • 画像編集: GIMP、Krita、Inkscape、Darktable
  • 動画編集: Kdenlive、Shotcut、DaVinci Resolve(要高スペック)
  • 開発: VS Code、IntelliJ IDEA、Android Studio、Docker
  • ゲーム: Steam(Linux対応タイトル多数)、Lutris、Heroic Games Launcher
  • 通信: Discord、Slack、Zoom、Signal、Element

※ Steam等の一部アプリはIntel/AMD(x86_64)プロセッサ必須です。ARM機では動作しません。

方法7:仮想マシンでWindowsを動作させる(上級者向け)

CrostiniまたはCroutonでLinux環境を構築した上で、VirtualBox、VMware、GNOME Boxes等の仮想化ソフトをインストールし、その中でWindows 10/11をゲストOSとして動作させます。

  1. Linux開発環境(Crostini推奨)を有効化
  2. ターミナルで仮想化ソフトをインストール(例:sudo apt install gnome-boxes または VirtualBox公式リポジトリから)
  3. Windows ISOイメージから仮想マシンを作成・インストール
  4. ゲストアドション/ツール導入でクリップボード共有・ファイル共有・シームレスモード等を有効化

メリット: 完全なWindows環境、ほぼすべてのアプリが動作、スナップショットで安全にテスト可能。
デメリット: 高スペック必須(RAM 8GB以上、CPU 4コア以上、SSD 64GB以上推奨)、ARM機非対応、ディスク容量を大きく消費、バッテリー消費大、設定が複雑。

まとめ:どの方法を選ぶべきか?

用途・状況 推奨方法 難易度
Officeのみ使いたい、常時オンライン 方法1:Microsoft 365 Online ★☆☆☆☆
手元にWindows PCがある、重いアプリを使いたい 方法2:Chromeリモートデスクトップ ★★☆☆☆
Intel/AMD機で軽量〜中程度のWinアプリをローカルで動かしたい 方法3:CrossOver ★★★☆☆
Linuxアプリで代替可能、開発・学習用途 方法6:Linuxネイティブアプリ(Crostini) ★★☆☆☆
どうしても特定のWinアプリが必要、高スペック機を持っている 方法7:仮想マシン(Crostini上) ★★★★★
古いARM機、上級者、自己責任で何でも試したい 方法4・5:Wine/Crouton(非推奨) ★★★★☆

まずは「方法1」と「方法6」から試し、要件を満たせない場合に段階的にハードルの高い方法へ進むのが賢明です。Chromebookのモデル(CPUアーキテクチャ、RAM、ストレージ、Chrome OSバージョン)によって利用可能な選択肢が大きく変わるため、導入前に必ず自分のデバイスの仕様を確認してください。

  1. Windows 8で古いソフトウェアを動かす方法【互換モード活用ガイド】

    友人から「新しくインストールしたWindows 8で、Windows 7用のソフトウェアを動かす方法はないか」と相談を受けました。使っているソフトすべての新版を購入したくないというのが理由です。多くのソフトウェアメーカーは特定のWindows OSを前提にソフトを設計しているため、特にWindows XP、Vista、Windows 98、DOSといった古いOS向けに作られたソフトの中には、Windows 8では正常に動作しないものがあります。 以下でご紹介するヒントは、あらゆる種類のソフトウェアに共通して役立つ内容です。ぜひ参考にしてください。 なぜソフトウェアが動かない?互換性の問題 プ

  2. MacでWindowsを使う方法|Parallels・Boot Campなど5つの手段を徹底比較

    Macは安全性と快適な操作性で知られています。しかし、「Windows専用のソフトウェアを使いたいから」という理由で、Windowsからの乗り換えをためらっている方も多いのではないでしょうか。 実は、その心配は不要です。仮想マシン(Virtual Machine)などの仕組みを活用すれば、1台のMac上でmacOSとWindowsの両方を利用することができます。再起動なしにOSを切り替えられる方法もあれば、ネイティブ性能でWindowsを動かせる方法もあります。 この記事では、MacでWindowsを実行する代表的な5つの方法(Parallels Desktop、VMware Fusion、B