CMOSとは?役割や仕組み、CMOSクリアとバッテリー交換の方法を解説
CMOSの基本
CMOS(相補型金属酸化膜半導体:Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)は、一般的にパソコンのマザーボード上に搭載された小容量メモリを指す用語で、BIOSの設定情報を保存する役割を担っています。保存される内容には、システムの日付や時刻、各種ハードウェア設定などが含まれます。
なお、デジタルカメラに使われている「CMOSセンサー」は別物です。こちらは撮影した画像をデジタルデータへ変換するためのイメージセンサーです。
CMOSの別名
CMOS(発音は「シー・モス」)は、以下のような名称で呼ばれることもあります。
- リアルタイムクロック(RTC:Real-Time Clock)
- CMOS RAM
- 不揮発性RAM(NVRAM:Non-Volatile RAM)
- 不揮発性BIOSメモリ(Non-Volatile BIOS Memory)
- 相補対称型金属酸化膜半導体(COS-MOS)
また、「cellular management operation system」や「comparison mean opinion score」のように、本記事の内容とは無関係な別の用語の略称として「CMOS」が使われることもあるため、文脈に注意が必要です。
CMOSクリアとは
CMOSに関する話題で頻繁に登場するのが「CMOSクリア」です。これはBIOSの設定を初期状態(デフォルト)に戻す操作のことで、非常に簡単な作業でありながら、多くのパソコントラブルの切り分けに有効な手段となります。
たとえば、パソコンがPOST(電源投入時自己診断)中にフリーズしてしまう場合、CMOSをクリアしてBIOS設定を出荷時の初期値に戻すのが、最も手軽な解決策になることがあります。
また、誤って変更したBIOS設定を元に戻すためにCMOSクリアが必要になることもあり、「Code 29エラー」などの特定のハードウェア関連エラーの解消につながる場合があります。その他のCMOS関連エラーには、バッテリー電圧の低下、CMOSチェックサムエラー、バッテリー故障、読み取りエラーなどがあります。
BIOSとCMOSの連携の仕組み
BIOSもCMOSと同じくマザーボード上のチップですが、その役割はプロセッサと、HDDやSSD、USBポート、サウンドカード、ビデオカードなどのハードウェア間の通信を仲介することです。BIOSがなければ、パソコンはこれらの部品がどのように連携して動作すればよいのかを理解できません。
さらに、BIOSファームウェアは、ハードウェアを検査するPOST(Power On Self Test)を実行し、最終的にブートローダーを起動してOSを立ち上げる役割も担っています。
一方、CMOSもマザーボード上のチップですが、より正確にはRAMチップの一種です。通常であれば、パソコンの電源を切ると保存していた設定は失われてしまうはずです(再起動のたびにRAMの内容が保持されないのと同じ理屈です)。しかし、CMOSバッテリーがチップに常時電力を供給することで、設定が維持される仕組みになっています。
パソコンの起動時、BIOSはCMOSチップから情報を読み込み、ハードウェア設定や時刻などを把握します。CMOSチップに保存される情報は、わずか256バイト程度です。
CMOSバッテリーとは
CMOSは通常、コイン型のCR2032ボタン電池(CMOSバッテリーと呼ばれます)によって駆動されています。
多くのCMOSバッテリーはマザーボードの寿命と同等で、多くの場合10年程度持ちますが、デバイスの使用状況によっては交換が必要になることもあります。
システムの日付や時刻がずれる・正しく表示されない、BIOS設定が失われるといった症状は、CMOSバッテリーが寿命を迎えつつある主なサインです。交換は、古い電池を新しいものと取り替えるだけで簡単に行えます。
CMOSとCMOSバッテリーについての補足
ほとんどのマザーボードにはCMOSバッテリー用のソケットがありますが、タブレットやノートパソコンなどの小型機器では、小さな外部コンパートメントにCMOSバッテリーが収められ、細い2本のワイヤーでマザーボードに接続されているケースもあります。
CMOS技術を採用しているデバイスには、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、スタティックRAM(SRAM)などがあります。
重要なのは、CMOSとBIOSは同じものを指す互換的な用語ではないという点です。両者はパソコン内で特定の機能のために協調して動作しますが、まったく別の部品です。
パソコンの起動直後には、BIOS(CMOSセットアップ)に入る選択肢が表示されます。CMOSセットアップを開くことで、日付や時刻、各コンポーネントの起動順序など、保存されている設定を変更できます。また、一部のハードウェアデバイスの有効化/無効化もここで行えます。
CMOSチップは、ノートパソコンなどのバッテリー駆動デバイスに適しています。他の種類のチップよりも消費電力が少ないためです。負極性回路(NMOS)と正極性回路(PMOS)の両方を使用しますが、同時に通電されるのは片方のみです。
MacにおけるCMOSに相当するものは、PRAM(Parameter RAM)と呼ばれます。MacでもPRAMをリセットすることが可能です。
よくある質問
CMOSバッテリーの故障によくある症状は?
CMOSの故障に関連する問題はいくつかあります。たとえば、ノートパソコンの起動に失敗する、インターネットに接続できない、ビープ音が鳴り続けるといった症状です。その他にも、ドライバーが消失する、周辺機器が反応しなくなる、日付と時刻がリセットされるなどの症状が挙げられます。
CMOSチェックサムエラーとは?
CMOSチェックサムエラーは、起動時にCMOSとBIOSの間で生じるデータの不一致のことです。このエラーは、パソコンの再起動、BIOSアップデートのダウンロードと書き込み、BIOSのリセット、場合によってはCMOSバッテリーの交換といったトラブルシューティングの手順で解決できます。
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