デュアルGPUノートPCの性能を最大化する方法:ピークパフォーマンスを実現する実証済み設定術
内蔵GPUと専用GPU(ディスクリートGPU)を両方搭載したノートパソコンは数多く存在します。多くの場合、これらは問題なく連携して動作し、必要に応じてシステムが自動的に切り替えてくれます。しかし、最適化されていない状態では、本来の性能を十分に引き出せません。この記事では、デュアルGPUノートPCをピークパフォーマンスへと導くために筆者が実際に試した最適化手法を紹介します。
両方のGPUドライバーを最新版に更新する
デュアルGPUノートPCのトラブルの多くは、GPUドライバーの更新だけで解決できます。特に2つのGPUが連携して動作し、最新の最適化を最大限に活かすためには、ドライバー同士の同期が欠かせません。
ドライバー更新には、GPUメーカー純正のソフトウェアを使うことを強くおすすめします。正しいドライバーを自動的にインストールしてくれるだけでなく、GPU機能をより細かく制御できるのも魅力です。代表的なメーカーソフトウェアは以下の通りです。
- NVIDIA GeForce Experience
- NVIDIA Control Panel(旧型ノートPC向け)
- AMD Software: Adrenalin Edition
- AMD Catalyst Control Center(旧型ノートPC向け)
- Intel Graphics Command Center
- Intel Driver & Support Assistant(旧型ノートPCにも対応)
これらのアプリは最新ドライバーを自動インストールしてくれます。メーカーソフトの導入を避けたい場合は、ドライバーアップデートツールを利用するのも一案です。詳しくは、NVIDIAおよびAMDグラフィックスドライバーの更新ガイドも併せてご覧ください。
電源プラン設定で専用GPUを優先させる
Windowsが各タスクに対して内蔵GPUと専用GPUのどちらを使うかは、電源プランの設定によって決まります。例えば、省電力を優先して、可能な限り内蔵GPUを使おうとします。より高いパフォーマンスを求めるなら、最も強力な専用GPUをほとんどのタスクで使用するよう設定を変更しましょう。
まず、Windowsの検索ボックスに「電源プラン」と入力し、「電源プランの編集」を開いて「詳細な電源設定の変更」をクリックします。
続いて「Switchable Dynamic Graphics」(または「Nvidia Optimus」)→「Global Settings」を開き、「Maximize performance」に設定します。「Optimize performance」オプションも試しましたが、こちらはバッテリー駆動時間や発熱を気にしつつ、重いプログラムを動かせる性能も維持したい場合にうってつけです。
アプリごとに使用するGPUを手動で指定する
デフォルトでは、Windowsがアプリごとに使用するGPUを自動判定します。しかし筆者は、プログラム(多くの場合ゲーム)が専用GPUに切り替わらず、パフォーマンスが低下するトラブルに何度も遭遇しました。こうした事態を防ぐには、アプリごとにGPUを手動で指定するのが効果的です。
Windowsの設定から「システム」→「ディスプレイ」→「グラフィック」と進みます。ここで任意のアプリのグラフィックス設定を変更でき、専用GPUを使わせたい場合は「高パフォーマンス」を選択しましょう。
逆に、専用GPUのリソースを消費させたくないアプリには「省電力」モードを割り当てることも可能です。
GPU温度に応じたファン制御を行う
専用GPUをフル活用すると、過熱問題に直面しがちです。ところが残念なことに、ほとんどのノートPCはCPU温度を主な指標としてファン速度を調整しています。デュアルGPU環境では、むしろGPUの方が先に高温になりやすいのです。そこで筆者は、GPU温度に基づく積極的なファン制御を採用しています。
この用途にはSpeedFanをおすすめします。多くのノートPCに対応し、きめ細かな制御が可能です。アプリを起動し、ファンが検出されたら「Configure」をクリックします。
「Fan Control」タブに移動し、「Add」をクリックして新しいコントローラープロファイルを作成します。次にプロファイルを開き、「Temperatures」セクションの「Add」をクリックして専用GPUを選択します。
あとは右側のグラフを調整すれば、より低いGPU温度でもファンが高速回転するように設定できます。筆者は50℃から最大風速にする設定が好みですが、状況に応じてしきい値を上下させてください。
スロットリングを無効化してボトルネックを防ぐ
冷却手段が限られる専用GPU搭載ノートPCにとって、サーマルスロットリング(熱による性能制限)は深刻な問題です。完全に回避するのは困難ですが、しきい値を引き上げることは可能です。デフォルトでは、CPU温度に問題がない場合でも、GPUからの信号を受けてCPUがスロットリングされる仕組みになっているノートPCが大半です。CPUがスロットリングされるとGPUまでボトルネックが生じ、システム全体のパフォーマンスが落ちてしまいます。
この挙動はThrottleStopアプリで無効化できます。アプリを起動したら「BD PROCHOT」のチェックを外し、必ず「Save」をクリックして変更を適用してください。
ただし、これで防げるのは一種類のスロットリングのみです。GPUパフォーマンスを制限する要因は他にも多数あります。ノートPCのあらゆるスロットリングを無効化する方法をまとめたガイドも参考にしてみてください。
さらに、NVIDIAやAMDのソフトウェア設定を掘り下げれば、Radeon Chillを有効にしてGPU温度を抑えるなど、専用GPUを管理するさまざまな方法が見つかるはずです。
画像クレジット:Freepik。スクリーンショットはすべてKarrar Haider氏によるものです。
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