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SSDへのアップグレードが失敗するケースとは?HDDとSSDの賢い選び方

パソコンのハードディスクを交換する際、SSD(ソリッドステートドライブ)へのアップグレードを選ぶのは理にかなっているように思えます。しかし、内蔵HDD(ハードディスクドライブ)とSSDを比較すると、状況によってはHDDの方が総合的に優れた選択となることもあるのです。

SSDが持つ数々のメリット

SSDとHDDでは、動作の仕組みが根本的に異なります。可動部品を持つHDDに対して、SSDはより「ソリッド(固体)」な構造です。そのため、衝撃や落下による破損に強く、可動部品が少ない分、摩耗する箇所も限られます。

SSDへのアップグレードが失敗するケースとは?HDDとSSDの賢い選び方画像出典:Unsplash

SSDへのアップグレードを検討する場合、主なメリットは以下の通りです。

  • NAND型フラッシュメモリを採用しており、HDDのような回転部分がない
  • 起動時間、ファイルアクセス、アプリの読み込みが高速
  • 消費電力が低い
  • 物理的なサイズが小さい(外付けバックアップ用途でも人気)
  • 耐衝撃性に優れているため、持ち運びに適している
  • フラグメンテーション(断片化)を気にする必要がない

これだけ見ると、HDD対SSDの勝負はSSDの圧勝に思えますよね。しかし、これは話の半分にすぎません。筆者もSSDの速度は大好きですが、大きな欠点がないわけではないのです。

大容量ストレージが必要ならHDDが有利

筆者の最大の不満は、SSDの保存容量の限界です。従来、内蔵HDD搭載のミドルレンジPCには、標準で1〜2TBのストレージが搭載されていました。ところが現在、上記のメリットを求めてほとんどのパソコンがSSDを採用した結果、同じ価格帯で手に入るのは256GB〜512GB程度にとどまっています。SSDを選ぶ前に、自分にどれだけの容量が必要かをよく考えてみましょう。

実際、筆者が新しいノートパソコンを購入した際、余裕のある1TBのHDDから256GBのSSDへ移行することになり、あまり嬉しくありませんでした。だからこそ、外付けHDDで追加の保存領域を確保しているのです。

SSDへのアップグレードが失敗するケースとは?HDDとSSDの賢い選び方画像出典:Pexels

容量についてもう少し掘り下げると、一般消費者が入手できるSSDは最大8TB程度が上限です。現時点で最大容量のSSDはNimbus Dataの「ExaDrive」で、100TBもの保存容量を誇ります。ただし、価格は約4万ドル(約600万円)と、ほとんどの消費者の手の届く範囲を大きく超えています。

一方、現在市販されている最大級のHDDの一つは48TBです。ExaDriveの100TBと比べると物足りなく感じるかもしれません。しかし、SanDisk Professionalの48TB HDDはわずか1,500ドル(約23万円)ほど。2台購入しても3,000ドルで、4万ドルのSSDとほぼ同等の容量を確保できます。

コストを抑えたいならHDDがお得

HDD対SSDで迷っているなら、価格も重要な判断材料です。前述の通り、SSDは価格こそ下がりつつあるものの、依然としてHDDより大幅に高価です。例えば、筆者は最近、ノートパソコンの265GB SSDの補完として、6TBのSeagate外付けHDDを購入しました。その価格はわずか133ドル(約2万円)でした。

一方、持ち運び用に購入したポータブルのSanDisk製4TB SSDは、セール価格でも300ドル(約4.5万円)でした。容量は少ないのに、費用は2倍以上です。

より公平に比較するために、内蔵ドライブ同士で見てみましょう。Western Digital製2TBの内蔵SSDが160ドル(約2.4万円)であるのに対し、同社の2TB内蔵HDDはわずか75ドル(約1.1万円)です。

予算が限られているなら、HDDを選ぶことでコストを節約でき、浮いた資金をCPUやメモリなど他のパーツに回すことができます。

長期保存にはHDDが適している

正直に言えば、可動部品の摩耗の関係で、HDDの方がSSDより早く故障することが多いのは事実です。しかし、SSDにも書き込み回数の上限があります。これはメーカーによって異なりますが、多くの場合、デバイスの寿命期間中に書き込める総データ量が明示されています。標準的な使用では、平均寿命はおよそ5年とされています。MacやLinuxでSSDの健康状態をチェックできるツールもあるので、活用してみてください。

より過酷な使用環境向けに設計された高性能SSDも存在します。もちろん価格は高くなりますが、そうしたニーズには十分応えてくれます。

では、なぜ筆者はSSDへのアップグレードを後悔しているのでしょうか?答えは、長期保存にはHDDの方が向いているからです。パソコンを乱暴に扱わない限り、HDDは古いデータに上書きし続けるだけで書き込み回数の制限がないため、簡単にSSDより長持ちします。

SSDへのアップグレードが失敗するケースとは?HDDとSSDの賢い選び方画像出典:Unsplash

筆者が長期保存用にあえてHDDを選んだのも、すぐに買い替える手間を省くためです。10年以上前に購入したノートパソコンは、動作がかなり遅くなったものの今でも問題なく使えています。一方、3年前に買ったSSD搭載のノートパソコンは、すでに書き込み速度の低下を感じるようになりました。

さらに、SSDをバックアップ用途に使う場合、定期的に通電しないとデータが失われる可能性があるという落とし穴もあります。HDDならこの心配は不要です。ただし、強力な磁石の近くに置いたり、落下させたりしないよう注意してください。

プライバシー保護の観点から見たHDDの強み

内蔵HDDとSSDを比較すると、HDDの方がデータを完全に消去しやすいという傾向があります。ドライブ消去ソフトは、HDD上のすべてのデータを何度も上書きすることで完全に消去できます。ところが、同じ方法をSSDに適用すると、ドライブの寿命を損ない、それでも一部のファイルが残ってしまうことがあります。

多くのSSDメーカーは、SSDを出荷時の状態に戻す専用の消去ツールを提供しています。これにより、Windowsのdiskpartユーティリティなど他のツールが見逃しがちなオーバープロビジョニング領域も含めて、データを確実に消去できます。

もちろん、HDDならプラッタを物理的に破壊すればドライブ上のデータはすべて無効になります。SSDの場合は、内部のフラッシュチップそのものを破壊しなければなりません。

SSDへのアップグレードが失敗するケースとは?HDDとSSDの賢い選び方画像出典:Pexels

HDDがSSDに勝る小さな利点ではありますが、プライバシーを重視する人にとっては知っておく価値のあるポイントです。

パソコンがSSDに対応していない場合

新しいパソコンであれば、これはほぼ問題になりません。しかし、古いパソコンの中には、SSDが必要とするフォームファクタやインターフェースに対応していない機種が少なくありません。そのような場合、SSDへのアップグレードは意味をなしません。代わりに、安価な内蔵HDDを購入してLinuxをインストールすれば、古いマシンでも快適な速度で使い続けられるでしょう。

HDD対SSDの比較におけるベストな選択肢は、内蔵SSDとHDDの両方を搭載したパソコンを購入し、両方の長所を享受することです。WindowsでSSDを使う予定があるなら、事前に押さえておきたい10のポイントを確認してください。また、SSDが認識されない場合は、いくつかの対処法を試してみるとよいでしょう。

画像クレジット:Unsplash

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