【C++】線形合同法(LCG)を実装して疑似乱数を生成するプログラムの作り方
線形合同法(LCG)とは
線形合同法(Linear Congruential Generator:LCG)は、乱数生成器のごく単純な例であり、最も古くから知られている疑似乱数生成アルゴリズムの一つです。この手法では、次の漸化式を用いて疑似乱数列を生成します。
Xn+1 = (aXn + C) mod m
ここで X は生成される疑似乱数の列を表し、以下の整数定数によって生成器の特性が決まります。
m, 0 < m …… 「法(モジュラス)」 a, 0 < a < m …… 「乗数」 c, 0 < c < m …… 「増分」 X0, 0 < X0 < m …… 「シード(種)」または「初期値」
この手法の利点は、パラメータを適切に選択することで、周期が既知になり、かつ長い周期を得られる点にあります。
アルゴリズム
開始
クラス mRND を宣言する
関数 Seed(number) を作成する
変数 _seed に number を代入する
コンストラクタ mRND を作成する
_seed(0), a(0), c(0), m(2147483648) を宣言する
関数 rnd() を作成する
戻り値: _seed = (a * _seed + c) mod m
a, c, m, _seed を宣言する
終了
基底クラス mRND を継承するサブクラス MS_RND を宣言する
コンストラクタを作成する
変数 a, c を設定する
関数 rnd() を作成する
戻り値: mRND::rnd() を16ビット右シフトした値
終了
基底クラス mRND を継承する別のサブクラス BSD_RND を宣言する
コンストラクタを作成する
変数 a, c を設定する
関数 rnd() を作成する
戻り値: mRND::rnd()
終了
x = 0 ~ 6 の間
MS_RAND を出力する
x = 0 ~ 6 の間
BSD_RAND を出力する
終了
終了C++サンプルコード
#include <iostream>
using namespace std;
class mRND {
public:
void seed(unsigned int s) {
_seed= s;
}
protected:
mRND() :
_seed(0), a(0), c(0), m(2147483648) { }
int rnd() {
return (_seed = (a * _seed + c) % m);
}
int a, c;
unsigned int m, _seed;
};
class MS_RND: public mRND {
public:
MS_RND() {
a = 214013;
c = 2531011;
}
int rnd() {
return mRND::rnd() >> 16;
}
};
class BSD_RND: public mRND {
public:
BSD_RND() {
a = 1016404597;
c = 12345;
}
int rnd() {
return mRND::rnd();
}
};
int main(int argc, char* argv[]) {
BSD_RND bsd_rnd;
MS_RND ms_rnd;
cout << "MS RAND:" << endl << "-----------" << endl;
for (int x = 0; x < 6; x++)
cout << ms_rnd.rnd() << endl;
cout << endl << "BSD RAND:" << endl << "-------------" << endl;
for (int x = 0; x < 6; x++)
cout << bsd_rnd.rnd() << endl;
return 0;
}このコードでは、基底クラス mRND が線形合同法の核となる計算を実装しています。派生クラスの MS_RND には Microsoft のランタイムライブラリで使われているパラメータ(a = 214013、c = 2531011)を設定し、上位ビットを取り出すために16ビット右シフトを行っています。一方、BSD_RND には BSD 系の rand() でも用いられる定数(a = 1016404597、c = 12345)をそのまま使用しています。
実行結果
MS RAND: ------- 38 7719 21238 2437 8855 11797 BSD RAND: -------- 12345 1915290694 1005338679 629284700 741596485 1834373826
このように、同じ線形合同法でもパラメータや後処理の違いによって、異なる特徴を持つ乱数列が得られます。LCG は暗号用途には適しませんが、学習や簡易的なシミュレーションには今なお有用な手法です。
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