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C++のSTLでマルチマップ(multimap)を実装するプログラムの解説


マルチマップ(multimap)は、C++の標準テンプレートライブラリ(STL)が提供する連想コンテナの一つで、複数の要素が同じキーを持てるという点を除けば、マップ(map)とよく似ています。マルチマップでは、キー値とマップ値のペアそのものが一意である必要があります。

使用する主な関数

  • mm::find() – マルチマップ内でキー値 'b' を持つ要素を検索します。見つかった場合はその要素へのイテレータを、見つからない場合は end() イテレータを返します。

  • mm::erase() – 指定したキー値(またはイテレータが指す要素)をマルチマップから削除します。

  • mm::equal_range() – ペアのイテレータを返します。このペアは、指定したキーと等価なキーを持つコンテナ内のすべての要素を含む範囲の境界(first と second)を表します。

  • mm::insert() – マルチマップコンテナに要素を挿入します。

  • mm::size() – マルチマップコンテナに格納されている要素数を返します。

サンプルコード

#include<iostream>
#include <map>
#include <string>
using namespace std;
int main () {
    multimap<char, int> mm;
    multimap<char, int>::iterator it;
    mm.insert (pair<char, int>('a', 10));
    mm.insert (pair<char, int>('b', 20));
    mm.insert (pair<char, int>('b', 30));
    mm.insert (pair<char, int>('a', 40));
    cout<<"Size of the multimap: "<< mm.size() <<endl;
    cout << "Multimap contains:\n";
    for (it = mm.begin(); it != mm.end(); ++it)
        cout << (*it).first << " => " << (*it).second << '\n';
    for (char c = 'a'; c <= 'b'; c++) {
        cout << "There are " << mm.count(c) << " elements with key " << c << ":";
        multimap<char, int>::iterator it;
        for (it = mm.equal_range(c).first; it != mm.equal_range(c).second; ++it)
            cout << ' ' << (*it).second;
        cout << endl;
    }
    it = mm.find('b');
    mm.erase (it);
    cout<<"Size of the multimap: "<<mm.size()<<endl;
    cout << "Multimap contains:\n";
    for (it = mm.begin(); it != mm.end(); ++it)
        cout << (*it).first << " => " << (*it).second << '\n';
    return 0;
}

実行結果

Size of the multimap: 4
Multimap contains:
a => 10
a => 40
b => 20
b => 30
There are 2 elements with key a: 10 40
There are 2 elements with key b: 20 30
Size of the multimap: 3
Multimap contains:
a => 10
a => 40
b => 30

コードの解説

このプログラムでは、まず insert() を使って4つの要素を挿入しています。キー 'a' と 'b' にはそれぞれ2つの値が関連付けられているため、size() は 4 を返します。

次に、equal_range() を使って同じキーを持つ要素の範囲を取得し、count() と組み合わせて各キーの要素数と値を表示しています。equal_range() が返すペアの first は範囲の先頭、second は範囲の末尾を指すため、for ループで範囲内のすべての要素にアクセスできます。

その後、find() でキー 'b' の最初の要素を検索し、erase() で削除しています。削除後は要素数が 3 になり、キー 'b' には値 30 のみが残っていることが出力から確認できます。

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