C++の関数・メソッドにおけるinlineキーワードの使い方と書くべきタイミング
C++におけるinlineキーワードは、さまざまな場面で使用されます。具体的には、inline変数の作成、inline名前空間の宣言、そしてinline関数(メソッド)の定義などが挙げられます。
inline関数とは何か
C++のinline関数は、特にクラスと組み合わせてよく使われる強力な概念です。関数をinlineとして宣言すると、コンパイラはコンパイル時に、その関数が呼び出される各箇所へ関数本体のコードのコピーを直接埋め込みます。
この仕組みには注意点もあります。inline関数に変更を加えた場合、その関数を利用しているすべてのコードの再コンパイルが必要になることがあります。これは、コンパイラが呼び出し箇所すべてのコードを再度置き換える必要があるためです。再コンパイルを行わないと、プログラムは古い処理内容のまま動作し続けてしまいます。
inline関数の定義方法
関数をinline化するには、関数名の直前にinlineキーワードを記述し、かつその関数が呼び出されるよりも前に関数を定義しておきます。
なお、定義された関数の本体が複数行にわたる場合など、コンパイラの判断によってはinline指定が無視されることがあります。inlineはあくまでコンパイラへの「ヒント」であり、強制ではない点を理解しておきましょう。
また重要なルールとして、クラス定義の中で定義された関数は、inline指定子を明示的に書かなくても、自動的にinline関数として扱われます。
inline関数のサンプルコード
以下は、2つの数値のうち大きい方を返すinline関数を使用した例です。
#include <iostream>
using namespace std;
// 2つの整数の最大値を返すinline関数
inline int Max(int x, int y) {
return (x > y)? x : y;
}
// プログラムのmain関数
int main() {
cout << "Max (20,10): " << Max(20,10) << endl;
cout << "Max (0,200): " << Max(0,200) << endl;
cout << "Max (100,1010): " << Max(100,1010) << endl;
return 0;
}実行結果
Max (20,10): 20 Max (0,200): 200 Max (100,1010): 1010
このように、短い処理を頻繁に呼び出す場合にはinline関数が有効です。一方で、大きな関数や再帰的な関数に対しては効果が限られるため、適切な場面を見極めて活用することが大切です。
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