C++におけるI/Oリダイレクトの実装方法
C言語では、freopen() 関数を使うことでリダイレクトを実現できます。この関数を利用すると、既存の FILE ポインタを別のストリームへ向けることが可能です。構文は以下のとおりです。
FILE *freopen(const char* filename, const char* mode, FILE *stream)
C++におけるリダイレクトの仕組み
C++でも同様にリダイレクトが可能です。C++ではストリームという概念が使われており、独自のストリームを作成できるだけでなく、システム標準のストリームもリダイレクトできます。C++のストリームには主に次の3種類があります。
- istream: 入力のみをサポートするストリーム
- ostream: 出力のみをサポートするストリーム
- iostream: 入出力の両方を扱えるストリーム
これらのクラスやファイルストリームクラスは、すべて ios クラスおよび streambuf クラスから派生しています。そのため、ファイルストリームオブジェクトと入出力ストリームオブジェクトは同じように振る舞います。
C++では、任意のストリームに対してストリームバッファを設定できます。つまり、ストリームに関連付けられたバッファを差し替えるだけで、簡単にリダイレクトが実現できるのです。例として、ストリームAをストリームBへリダイレクトしたい場合は、以下の手順に従います。
- ストリームAのバッファを取得し、バックアップとして保存する
- ストリームAのバッファを、別のストリームBのバッファに設定し直す
- 必要に応じて、ストリームAのバッファを元の状態に戻す(任意)
サンプルコード
以下の例では、cout の出力先を一時的にテキストファイルへ切り替え、その後コンソールに戻しています。
#include <fstream>
#include <iostream>
#include <string>
using namespace std;
int main() {
fstream fs;
fs.open("abcd.txt", ios::out);
string lin;
// ストリームバッファのバックアップを取る
streambuf* sb_cout = cout.rdbuf();
streambuf* sb_cin = cin.rdbuf();
// ファイルのストリームバッファを取得
streambuf* sb_file = fs.rdbuf();
// coutの出力先をファイルに変更
cout.rdbuf(sb_file);
cout << "This string will be stored into the File" << endl;
// バックアップから元のバッファを復元
cout.rdbuf(sb_cout);
cout << "Again in Cout buffer for console" << endl;
fs.close();
}実行結果(コンソール出力)
Again in Cout buffer for console
abcd.txt の内容
This string will be stored into the File
このように rdbuf() を活用することで、標準出力の宛先を柔軟に変更でき、ログのファイル出力やテスト時の出力検証など、さまざまな場面で役立ちます。
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