C++で各頂点の指定された次数からグラフを生成する方法
頂点のリストと、それぞれの頂点に割り当てられた次数(degree)が与えられたとき、その次数列から無向グラフを生成することを考えます。ここで生成するグラフには、自己ループや多重辺は含まれないものとします。
例えば、次数列が [2, 2, 1, 1] の場合、生成できるグラフは次の図のようになります。

アルゴリズムの手順
この問題は、貪欲法(グリーディ法)の考え方を使って解くことができます。具体的な手順は以下の通りです。
グラフの構造を保存するための隣接行列 adj を定義し、すべての要素を 0 で初期化します。
各頂点 i について、それより後ろの頂点 j を順に調べます。
頂点 i と頂点 j の次数がどちらも 0 より大きい場合、両者の次数を 1 ずつ減らし、隣接行列上で i と j を結ぶ辺を設定します(adj[i][j] = adj[j][i] = 1)。
すべての頂点について処理が完了したら、隣接行列を整形して表示します。
サンプルコード
#include <iostream>
#include <iomanip>
using namespace std;
void generateGraph(int vert_degree[], int n) {
int adj_mat[n][n];
// 隣接行列を0で初期化
for(int i = 0; i<n; i++){
for(int j = 0; j < n; j++){
adj_mat[i][j] = 0;
}
}
// 次数が残っている頂点同士を辺で結ぶ
for (int i = 0; i < n; i++) {
for (int j = i + 1; j < n; j++) {
if (vert_degree[i] > 0 && vert_degree[j] > 0) {
vert_degree[i]--; vert_degree[j]--;
adj_mat[i][j] = adj_mat[j][i] = 1;
}
}
}
// 隣接行列を見やすい形式で表示
cout << endl << setw(3) << " ";
for (int i = 0; i < n; i++)
cout << setw(3) << "(" << i << ")";
cout << endl << endl;
for (int i = 0; i < n; i++) {
cout << setw(4) << "(" << i << ")";
for (int j = 0; j < n; j++)
cout << setw(5) << adj_mat[i][j];
cout << endl;
}
}
int main() {
int vert_degree[] = { 2, 2, 1, 1, 1 };
int n = sizeof(vert_degree) / sizeof(vert_degree[0]);
generateGraph(vert_degree, n);
}出力結果
(0) (1) (2) (3) (4) (0) 0 1 1 0 0 (1) 1 0 0 1 0 (2) 1 0 0 0 0 (3) 0 1 0 0 0 (4) 0 0 0 0 0
補足:この手法の注意点
上記の貪欲なアプローチはシンプルで理解しやすい一方、与えられた次数列が「グラフィカル(実際のグラフとして構成可能)」でない場合、正しいグラフを生成できないことがあります。次数列が有効かどうかを厳密に判定したい場合は、Havel–Hakimi アルゴリズムやErdős–Gallai の定理を利用するとよいでしょう。また、計算量は頂点ペアを二重ループで走査するため O(n²) となり、頂点数が多い場合でも比較的効率的に動作します。
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