C++でシーケンスを一意に再構築できるか判定する方法
この記事では、与えられた部分シーケンスの集合 seqs から、元のシーケンス org を一意に再構築できるかどうかを判定する問題をC++で解く方法を解説します。
問題の概要
元のシーケンス org は、1からnまでの整数の順列です。ここで n の範囲は 1 ≤ n ≤ 10^4 とします。「再構築」とは、seqs 内のシーケンスすべての最短共通超列(shortest common supersequence)を作ることを意味します。つまり、seqs から再構築できるシーケンスがただ1つであり、それが元のシーケンス org と一致するかどうかを確認する必要があります。
入力例
例えば、入力が org = [1,2,3]、seqs = [[1,2],[1,3]] の場合を考えてみましょう。このとき出力は false になります。なぜなら、[1,2,3] は再構築できる唯一のシーケンスではないからです。[1,3,2] もまた有効な再構築結果となり得るためです。
解法のアプローチ:トポロジカルソート
この問題は、グラフ理論におけるトポロジカルソートの考え方を使うことで効率的に解けます。各シーケンス内の隣接する要素間に「u → v」という有向辺を張り、その上で一意なトポロジカル順序が存在するかを確認します。具体的には、以下の手順に従います。
- まず、
seqs内の各シーケンスについて、隣接する2要素 u と v の間に有向辺 u → v を追加し、v の入次数(indegree)を1増やします。 - このとき、要素が範囲 [1, n] 外であれば、直ちに false を返します。
- 入次数が0のノードをキューに入れます。
- キューを処理する際、常にキュー内の要素数が1以下である必要があります。2つ以上の候補があるということは、順序が一意に定まらないことを意味するため、false を返します。
- 取り出したノードが
org[idx]と一致しない場合も false を返します。 - 最後に、処理したノード数 idx が org のサイズと一致していれば true を返します。
C++での実装例
理解を深めるために、以下の実装を見てみましょう。
#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
class Solution {
public:
bool ok(vector <int>& v1, vector <int>& v2){
if (v1.size() != v2.size())
return false;
for (int i = 0; i < v1.size(); i++) {
if (v1[i] != v2[i])
return false;
}
return true;
}
bool sequenceReconstruction(vector<int>& org, vector<vector<int>>& seqs){
int n = org.size();
vector<int> graph[n + 1];
unordered_map<int, int> indegree;
int idx = 0;
for (int i = 0; i < seqs.size(); i++) {
if (seqs[i].size() >= 1 && (seqs[i][0] > n || seqs[i][0] < 1))
return false;
if (seqs[i].size() >= 1 && !indegree.count(seqs[i][0])) {
indegree[seqs[i][0]] = 0;
}
for (int j = 1; j < seqs[i].size(); j++) {
int u = seqs[i][j - 1];
int v = seqs[i][j];
graph[u].push_back(v);
indegree[v]++;
if (u > n || v > n || u < 1 || v < 1)
return false;
}
}
queue<int> q;
for (int i = 1; i <= n; i++) {
if (indegree.count(i) && indegree[i] == 0) {
q.push(i);
}
}
while (!q.empty()) {
if (q.size() > 1) {
return false;
}
if (idx == org.size()) {
return false;
}
int node = q.front();
q.pop();
if (org[idx] != node) {
return false;
}
idx++;
for (int i = 0; i < graph[node].size(); i++) {
int v = graph[node][i];
indegree[v]--;
if (indegree[v] == 0) {
q.push(v);
}
}
}
return idx == org.size();
}
};
main(){
Solution ob;
vector<int> v = {1,2,3};
vector<vector<int>> v1 = {{1,2},{1,3}};
cout << (ob.sequenceReconstruction(v, v1));
}入力
{1,2,3}, {{1,2},{1,3}}出力
0
計算量について
このアルゴリズムの時間計算量は O(V + E)、空間計算量も O(V + E) となります。ここで V はノード数(最大 n)、E は seqs から構築される辺の総数です。n が最大10^4程度であれば十分高速に動作します。
まとめ
シーケンスの一意な再構築可能性の判定は、「隣接要素から有向グラフを構築し、トポロジカルソートの順序が常に一意であること」を確認することで実現できます。キュー内の候補が複数になった時点で順序が確定しないため false を返すのがポイントです。競技プログラミングや技術面接でも頻出のパターンなので、ぜひマスターしておきましょう。
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