C++で解く「エイリアン辞書」問題 ― トポロジカルソートで文字の順序を求める方法
問題の概要
ある新しい異星人の言語(エイリアン語)がラテン文字を使用しているとします。ただし、文字同士の順序関係は不明です。この言語のルールに従って辞書順にソートされた、空でない単語のリストが与えられるので、この言語における文字の順序を求めてください。
例えば、入力が ["wrt","wrf","er","ett","rftt"] の場合、出力は "wertf" となります。
解法のアプローチ:トポロジカルソート
この問題は、グラフ理論におけるトポロジカルソートを用いることで効率的に解けます。隣接する2つの単語を比較し、最初に異なる文字が現れた位置から文字間の順序関係(有向エッジ)を抽出し、そのグラフに対してトポロジカルソートを実行します。
アルゴリズムの手順
- 各文字の入次数を管理するマップ
degreeを定義する - 文字間の依存関係を管理するマップ
graphを定義する - 単語に登場するすべての文字について、入次数を 0 で初期化する
- 隣接する単語ペアを順に比較する
- 最初に異なる文字 x と y が見つかったら、グラフにエッジ x → y を追加し、degree[y] を 1 増やす
- それ以降の文字比較には順序の情報が含まれないため、ループを抜ける
- 入次数が 0 の文字をすべてキューに追加する
- キューが空になるまで次を繰り返す
- キューから文字を取り出し、結果文字列の末尾に追加する
- その文字が指す隣接文字の入次数を 1 減らし、0 になった文字をキューに追加する
- 結果の文字数が登場した全文字数と一致すればその文字列を返し、一致しない場合(順序関係に循環=矛盾が存在する場合)は空文字列を返す
例の解説
入力 ["wrt","wrf","er","ett","rftt"] に対して、隣接する単語同士を比較すると、次の順序関係が得られます。
- "wrt" と "wrf" の比較 → 3文字目が異なる:t < f
- "wrf" と "er" の比較 → 1文字目が異なる:w < e
- "er" と "ett" の比較 → 2文字目が異なる:r < t
- "ett" と "rftt" の比較 → 1文字目が異なる:e < r
これらの関係を統合すると w → e → r → t → f という一連の順序が導かれ、答えは "wertf" となります。
C++での実装例
より理解を深めるために、以下の実装を見てみましょう。
#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
class Solution {
public:
string alienOrder(vector<string>& words) {
map<char, int> degree;
map<char, vector<char> > graph;
int n = words.size();
for (int i = 0; i < words.size(); i++) {
for (int j = 0; j < words[i].size(); j++) {
degree[words[i][j]] = 0;
}
}
for (int i = 0; i < n - 1; i++) {
int l = min((int)words[i].size(), (int)words[i + 1].size());
for (int j = 0; j < l; j++) {
char x = words[i][j];
char y = words[i + 1][j];
if (x != y) {
graph[x].push_back(y);
degree[y]++;
break;
}
}
}
string ret = "";
queue<char> q;
map<char, int>::iterator it = degree.begin();
while (it != degree.end()) {
if (it->second == 0) {
q.push(it->first);
}
it++;
}
while (!q.empty()) {
char x = q.front();
q.pop();
ret += x;
vector<char>::iterator sit = graph[x].begin();
while (sit != graph[x].end()) {
degree[*sit]--;
if (degree[*sit] == 0) {
q.push(*sit);
}
sit++;
}
}
return ret.size() == degree.size() ? ret : "";
}
};
main(){
Solution ob;
vector<string> v = {"wrt","wrf","er","ett","rftt"};
cout <<(ob.alienOrder(v));
}
入力
{"wrt","wrf","er","ett","rftt"}
出力
wertf
計算量の分析
- 時間計算量: O(C) — C はすべての単語に含まれる文字の総数です。
- 空間計算量: O(1) — 使用される文字がラテン文字(最大26種)に限られるため、グラフやマップのサイズは実質的に定数とみなせます。
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