C++で2つの多項式を乗算する方法:アルゴリズムと実装例を解説
多項式の各項の係数は、配列として与えられることが一般的です。本記事では、配列形式で表された2つの多項式を乗算する方法を、具体的な例とともに解説します。
入力
A = [1, 2, 3, 4] B = [4, 3, 2, 1]
出力
4x6 + 11x5 + 20x4 + 30x3 + 20x2 + 11x1 + 4
この例では、配列 A は多項式 1 + 2x + 3x² + 4x³ を、配列 B は多項式 4 + 3x + 2x² + x³ を表しています。これらを掛け合わせると、次数6の多項式が得られます。
アルゴリズム
2つの多項式(係数配列)を初期化します。
積の多項式を格納するため、長さ (m + n − 1) の新しい配列を作成します。ここで m と n はそれぞれの多項式の項数です。
2つの多項式を反復処理します。
最初の多項式から1つの項を取り出し、2番目の多項式のすべての項と掛け合わせます。
計算結果を、インデックス (i + j) に対応する位置の積の多項式に加算していきます。
この手法の計算量は O(m × n) であり、単純な二重ループで実装できるため理解しやすいのが特徴です。
実装
以下は、上記のアルゴリズムをC++で実装したコードです。
#include <bits/stdc++.h>
using namespace std;
int *multiplyTwoPolynomials(int A[], int B[], int m, int n) {
int *productPolynomial = new int[m + n - 1];
for (int i = 0; i < m + n - 1; i++) {
productPolynomial[i] = 0;
}
for (int i = 0; i < m; i++) {
for (int j = 0; j < n; j++) {
productPolynomial[i + j] += A[i] * B[j];
}
}
return productPolynomial;
}
void printPolynomial(int polynomial[], int n) {
for (int i = n - 1; i >= 0; i--) {
cout << polynomial[i];
if (i != 0) {
cout << "x^" << i;
cout << " + ";
}
}
cout << endl;
}
int main() {
int A[] = {1, 2, 3, 4};
int B[] = {4, 3, 2, 1};
int m = 4;
int n = 4;
cout << "First polynomial: ";
printPolynomial(A, m);
cout << "Second polynomial: ";
printPolynomial(B, n);
int *productPolynomial = multiplyTwoPolynomials(A, B, m, n);
cout << "Product polynomial: ";
printPolynomial(productPolynomial, m + n - 1);
return 0;
}
コードのポイント
multiplyTwoPolynomials関数では、まず結果を格納する配列をすべて0で初期化しています。外側のループ変数
iは最初の多項式の項、内側のjは2番目の多項式の項に対応し、積A[i] * B[j]はx^(i+j)の係数に加算されます。printPolynomial関数は、最高次の項から順に降べきの順で多項式を出力します。
出力
上記のコードを実行すると、次のような結果が得られます。
First polynomial: 4x^3 + 3x^2 + 2x^1 + 1 Second polynomial: 1x^3 + 2x^2 + 3x^1 + 4 Product polynomial: 4x^6 + 11x^5 + 20x^4 + 30x^3 + 20x^2 + 11x^1 + 4
このように、係数同士の積を適切な次数の位置に足し合わせていくことで、2つの多項式の積を簡単に求めることができます。より大規模な多項式の乗算が必要な場合は、FFT(高速フーリエ変換)を利用することで O(n log n) への高速化も可能です。
-
【C++入門】2つの数値を乗算するプログラムの書き方
乗算(掛け算)の基本 2つの数値 a と b の乗算とは、両者を掛け合わせて「積」を求める計算のことです。概念的には、a の値を b の回数分だけ足し合わせることで、a と b の積を求めることができます。 例: 5 * 4 = 20 7 * 8 = 56 9 * 9 = 81 *演算子を使って2つの数値を乗算するプログラム C++では、* 演算子を使用することで、2つの数値の積をシンプルに計算できます。以下は、* 演算子を使って2つの数値を乗算するプログラムです。 サンプルコード #include <iostream> using namespace std; int main
-
C++で2次元配列を関数に渡す3つの方法を解説
C++では、配列全体をそのまま関数の引数として渡すことはできません。しかし、配列名をインデックスなしで指定することで、配列へのポインタを引数として渡すことは可能です。2次元配列を関数に渡す方法は、主に以下の3つがあります。1. 2次元配列の列のサイズを指定する最も一般的な方法です。関数の引数として、2次元配列の列数を明示的に指定して渡します。void processArr(int a[][10]) { // 何らかの処理 }2. ポインタを格納した配列を渡すポインタの配列を引数として渡す方法です。呼び出し側では、各行を動的に確保したポインタ配列を用意します。void processAr