JavaScriptで連結リストの各ノードの「次に大きい値」を効率的に求める方法
問題概要
JavaScriptで、連結リストの先頭ノード(head)を唯一の引数として受け取る関数を作成することを考えます。
この連結リストには数値データが格納されており、リスト内の各ノードには「次に大きい値(next larger value)」が存在する場合があります。ノードiに対して next_larger(node_i) とは、j > i かつ node_j.val > node_i.val を満たすノードの中で、j が最小になるような node_j.val のことです。そのような j が存在しない場合、次に大きい値は 0 となります。
つまり私たちの関数は、リスト内の各要素に対応する「次に大きい要素」を格納した配列を生成して返す必要があります。
入力例
例えば、次のような連結リストが与えられたとします。

この場合、期待される出力は以下の通りです。
const output = [7, 0, 5, 5, 0];
出力の解説
リストは [2, 7, 4, 3, 5] となっています。先頭の 2 の次に大きい要素は 7、7 より大きい要素は後続に存在しないため 0、4 の次に大きいのは 5、3 の次に大きいのも 5、そして最後の 5 より大きい要素はないため 0 となります。
解法のアプローチ:スタックを活用したO(n)アルゴリズム
各ノードについて後続ノードをすべて調べる素朴な方法もありますが、その場合計算量は O(n²) となり非効率です。そこで単調スタック(monotonic stack)を利用すると、リストを一度走査するだけで O(n) で解くことができます。
基本的な考え方は次の通りです。
- スタックには「インデックスとノードの値のペア」を保存し、値が降順になるように管理します。
- 新しいノードの値がスタックの先頭(top)の値より大きい場合、そのペアを取り出し(pop)、対応するインデックスの答えとして現在の値を記録します。
- これにより、「まだ次に大きい値が見つかっていないノード」だけが常にスタックに残ります。
実装コード
実際のコードは以下の通りです。
class Node{
constructor(data){
this.data = data;
this.next = null;
};
};
class LinkedList{
constructor(){
this.head = null;
this.size = 0;
};
};
LinkedList.prototype.add = function(data){
const newNode = new Node(data);
let curr
if(this.head === null){
this.head = newNode;
}else{
curr = this.head;
while (curr.next) {
curr = curr.next;
}
curr.next = newNode;
};
this.size++;
};
const list = new LinkedList();
list.add(2);
list.add(7);
list.add(4);
list.add(3);
list.add(5);
const nextGreater = (head) => {
const arr = [];
const res = [];
let curr = head;
let currentIndex = 0
while(curr){
while (arr.length > 0 && curr.data > arr[arr.length - 1][1]) {
const [index] = arr.pop();
res[index] = curr.data;
};
arr.push([currentIndex, curr.data]);
currentIndex += 1;
curr = curr.next;
};
for(let i = 0; i < currentIndex; i++){
if(res[i] === undefined){
res[i] = 0;
};
};
return res;
};
console.log(nextGreater(list.head));出力結果
コンソールには以下のように出力されます。
[ 7, 0, 5, 5, 0 ]
コードのポイント
- arr(スタック):「インデックスと値」のペアを保持し、リストを走査しながら値の降順を維持します。
- res(結果配列):次に大きい値が確定したノードから順に値が書き込まれます。
- 最終ループ:走査終了時点でもスタックに残っているノード(= 次に大きい値が存在しないノード)には
0を代入します。
各ノードは最大で1回プッシュされ、1回ポップされるため、全体の時間計算量は O(n)、空間計算量も結果配列を除けば O(n) となり、非常に効率的です。
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