SeleniumにおけるWebDriverのclick()とJavaScriptのclick()の違いと使い方
はじめに
Seleniumでは、リンクをクリックする方法として「WebDriver標準のclick()」と「JavaScript Executorを使ったclick()」の2つのアプローチがあります。それぞれ特徴や使いどころが異なるため、両方を理解しておくとテスト自動化の幅が大きく広がります。
本記事では、WebDriverのclick()によるリンク操作の基本から、JavaScript Executorを使った代替手段まで、コード例を交えてわかりやすく解説します。
WebDriverのclick()でリンクをクリックする方法
Selenium WebDriverでリンクをクリックする場合、linkTextおよびpartialLinkTextというロケーターを使用できます。具体的には、driver.findElement(By.linkText()) と driver.findElement(By.partialLinkText()) のメソッドを使って要素を特定します。
HTML内のリンクはアンカータグ(<a>タグ)で囲まれています。アンカータグ内に記述された完全一致のリンクテキストを引数としてdriver.findElement(By.linkText(<link text>))メソッドに渡し、部分一致のテキストの場合はdriver.findElement(By.partialLinkText(<partial link text>))メソッドに渡します。その後、最終的にclick()メソッドを呼び出すことでリンクをクリックできます。
以下は、アンカータグを持つリンクのHTMLコード例です。

実装例:WebDriverのclick()
コード実装:
import org.openqa.selenium.WebDriver;
import org.openqa.selenium.chrome.ChromeDriver;
import org.openqa.selenium.WebElement;
import org.openqa.selenium.By;
public class DriverClick{
public static void main(String[] args) {
System.setProperty("webdriver.chrome.driver", "C:\\Users\\ghs6kor\\Desktop\\Java\\chromedriver.exe");
WebDriver driver = new ChromeDriver();
driver.get("https://www.tutorialspoint.com/about/about_careers.htm");
// linkTextロケーターでリンクを特定
driver.findElement(By.linkText("Write for us")).click();
System.out.println("Page title after click: " + driver.getTitle());
}
}このコードでは、「Write for us」というテキストを持つリンクをlinkTextロケーターで特定し、click()メソッドでクリックしています。クリック後のページタイトルを出力することで、正常に遷移したかどうかを確認できます。
JavaScript Executorを使ったclick()
Seleniumでは、JavaScript Executorを利用してリンクのクリックなどWeb操作を実行することも可能です。executeScriptメソッドを使用し、引数としてarguments[0].click()と、クリック対象のWebElementを渡します。
この方法は、要素が画面外に存在したり、通常のWebDriverのクリックが他の要素によって遮られて失敗する場合(ElementClickInterceptedExceptionが発生する場合)などに有効な代替手段となります。
実装例:JavaScript Executorでのクリック
JavaScript Executorを使ったコード実装:
import org.openqa.selenium.WebDriver;
import org.openqa.selenium.chrome.ChromeDriver;
import org.openqa.selenium.JavascriptExecutor;
import org.openqa.selenium.By;
public class DriverClickJs{
public static void main(String[] args) {
System.setProperty("webdriver.chrome.driver", "C:\\Users\\ghs6kor\\Desktop\\Java\\chromedriver.exe");
WebDriver driver = new ChromeDriver();
driver.get("https://www.tutorialspoint.com/about/about_careers.htm");
// リンクを特定
WebElement l = driver.findElement(By.linkText("Write for us"));
// JavaScript Executorでクリック
JavascriptExecutor j = (JavascriptExecutor) driver;
j.executeScript("arguments[0].click();", l);
System.out.println("Page title after click: " + driver.getTitle());
}
}実行結果
上記のコードを実行すると、クリック後にページタイトルが出力され、リンク先へ正しく遷移したことが確認できます。

まとめ
- WebDriverのclick():実際のユーザー操作に近い動作をするため、基本的にはこちらを優先して使うのが推奨されます。
- JavaScriptのclick():要素が隠れている・画面外にあるなどの理由で通常のクリックが失敗する場合のフォールバックとして有効です。
ただし、JavaScriptによるクリックはイベントを直接発火させるため、実際のユーザー挙動を再現しないケースもあります。テストの信頼性を保つためにも、まずはWebDriver標準のclick()を試し、問題がある場合にのみJavaScript Executorへの切り替えを検討しましょう。
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