Pythonのthreadingモジュール入門!Threadクラスの使い方とマルチスレッドの基本
Python 2.4以降に標準搭載されているthreadingモジュールは、旧来のthreadモジュールよりも強力で高レベルなスレッド操作機能を提供します。マルチスレッドプログラミングを行う際には、こちらのthreadingモジュールを使うのが一般的です。
threadingモジュールの主な関数
threadingモジュールは、threadモジュールのすべての機能を引き継ぎつつ、以下のような便利な関数を追加で提供しています。
- threading.activeCount() ― 現在アクティブなスレッドオブジェクトの数を返します。
- threading.currentThread() ― 現在実行中のスレッドオブジェクトを返します。
- threading.enumerate() ― 現在アクティブなすべてのスレッドオブジェクトをリスト形式で返します。
Threadクラスの主要メソッド
threadingモジュールには、スレッド処理を実装するためのThreadクラスが用意されています。このクラスが提供する主なメソッドは以下のとおりです。
- run() ― スレッドのエントリーポイント(処理の開始点)となるメソッドです。
- start() ― run()メソッドを呼び出してスレッドを開始します。
- join([time]) ― スレッドの終了を待機します。
- isAlive() ― スレッドがまだ実行中かどうかを判定します。
- getName() ― スレッドの名前を取得します。
- setName() ― スレッドに名前を設定します。
threadingモジュールを使ったスレッドの作成手順
threadingモジュールで新しいスレッドを実装するには、次の3つのステップに従います。
- Threadクラスのサブクラスを定義する
- __init__(self [,args])メソッドをオーバーライドし、必要な引数を追加する
- run(self [,args])メソッドをオーバーライドし、スレッド開始時に実行したい処理を記述する
Threadクラスのサブクラスを作成したら、そのインスタンスを生成し、start()メソッドを呼び出すだけで新しいスレッドが起動します。start()は内部で自動的にrun()メソッドを呼び出す仕組みになっています。
サンプルコード
実際に2つのスレッドを生成し、並行して動作させる例を見てみましょう。
#!/usr/bin/python
import threading
import time
exitFlag = 0
class myThread (threading.Thread):
def __init__(self, threadID, name, counter):
threading.Thread.__init__(self)
self.threadID = threadID
self.name = name
self.counter = counter
def run(self):
print "Starting " + self.name
print_time(self.name, 5, self.counter)
print "Exiting " + self.name
def print_time(threadName, counter, delay):
while counter:
if exitFlag:
threadName.exit()
time.sleep(delay)
print "%s: %s" % (threadName, time.ctime(time.time()))
counter -= 1
# 新しいスレッドを作成
thread1 = myThread(1, "Thread-1", 1)
thread2 = myThread(2, "Thread-2", 2)
# スレッドを開始
thread1.start()
thread2.start()
print "Exiting Main Thread"
Python 3で使う場合の注意点
上記のコードはPython 2系の構文で書かれています。Python 3ではprintが関数になったため、print("Starting " + self.name)のように括弧が必要です。また、activeCount()・currentThread()・isAlive()は、それぞれactive_count()・current_thread()・is_alive()という名称に変更されています(旧名称も互換性のため残されていますが、新規コードでは新しい名称の使用が推奨されます)。
実行結果
上記のコードを実行すると、次のような出力が得られます。
Starting Thread-1 Starting Thread-2 Exiting Main Thread Thread-1: Thu Mar 21 09:10:03 2013 Thread-1: Thu Mar 21 09:10:04 2013 Thread-2: Thu Mar 21 09:10:04 2013 Thread-1: Thu Mar 21 09:10:05 2013 Thread-1: Thu Mar 21 09:10:06 2013 Thread-2: Thu Mar 21 09:10:06 2013 Thread-1: Thu Mar 21 09:10:07 2013 Exiting Thread-1 Thread-2: Thu Mar 21 09:10:08 2013 Thread-2: Thu Mar 21 09:10:10 2013 Thread-2: Thu Mar 21 09:10:12 2013 Exiting Thread-2
この出力から、Thread-1が1秒間隔で5回、Thread-2が2秒間隔で5回、それぞれ独立して並行処理されていることがわかります。メインスレッドは子スレッドの完了を待たずに先に終了していますが、join()メソッドを使えば、すべてのスレッドの終了を明示的に待つこともできます。
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