Pythonで連結リストを「折りたたんで」マージするプログラムの実装方法
問題の概要
連結リスト(Linked List)が与えられたとします。まずリストの前半を切り離し、それを後半に対して折り返すように重ね合わせます。そして、重なり合うノード同士の値を合計してマージし、最終的にできあがった連結リストの先頭ノード(head)を返します。
たとえば、入力が [5, 8, 1, 2, 4, 7, 5] の場合、出力は [2, 5, 15, 10] になります。
この例では、前半の「5, 8, 1」と後半の「4, 7, 5」が対応します(リスト長が奇数のため、中央のノード「2」はスキップされます)。折りたたみでは前半の末尾と後半の先頭がペアになるため、1+4=5、8+7=15、5+5=10 という計算が行われ、先頭には中央ノードの「2」がそのまま残ります。
アルゴリズムの手順
- カウンタ
tempを 0、ポインタptrを先頭ノードで初期化します。 ptrが null になるまでtempを増やしながらノードを辿り、リスト全体の長さを数えます。- 半分の長さ
t = temp // 2を求めます。 - ポインタ
mを先頭ノードにセットし、空のスタックstkを用意します。 tが 0 になるまで次の処理を繰り返します。mの値をスタックにプッシュする- 次ノードへの参照を一時変数に退避させ、現在のノードの
nextを null にしてリンクを切断する mを次のノードへ進め、tを 1 減らす
nodeをm(=後半部分の先頭ノード)に更新します。- リスト長が奇数の場合は中央ノードを計算対象から外すため、
mを一つ先へ進めます。 mが null になるまで、「スタックから値を pop してmの値に加算 →mを次へ進める」を繰り返します。- 結果となる先頭ノード
nodeを返します。
なぜスタックを使うのか
紙を折るとき、折り目を挟んで両側の端同士がくっつきますよね。連結リストでも同じように、前半の末尾ノードと後半の先頭ノードが最初にペアになります。前半の値を順にスタックへ積んでおけば、LIFO(後入れ先出し)の性質によって、後半を先頭から走査しながら自然に逆順の値を取り出せるのです。
計算量についても触れておくと、リストの走査は全体の長さを数えるパスとマージのパスの2回のみなので、時間計算量は O(n)。スタックには前半分の値だけを保持するため、追加メモリも O(n) で抑えられます。
Pythonでの実装例
それでは、実際のコードを見てみましょう。
class ListNode:
def __init__(self, data, next=None):
self.val = data
self.next = next
def make_list(elements):
head = ListNode(elements[0])
for element in elements[1:]:
ptr = head
while ptr.next:
ptr = ptr.next
ptr.next = ListNode(element)
return head
def print_list(head):
ptr = head
print('[', end='')
while ptr:
print(ptr.val, end=', ')
ptr = ptr.next
print(']')
class Solution:
def solve(self, node):
# 全体の長さを数える
temp = 0
ptr = node
while ptr:
temp += 1
ptr = ptr.next
t = temp // 2
m = node
stk = []
# 前半を切り離しながら値をスタックに保存
while t:
stk.append(m.val)
tmp = m.next
m.next = None
m = tmp
t -= 1
node = m
# 奇数長の場合は中央ノードをスキップ
if temp % 2 != 0:
m = m.next
# スタックの値をpopしながら加算してマージ
while m:
m.val += stk.pop()
m = m.next
return node
ob = Solution()
head = make_list([5,8,1,2,4,7,5])
print_list(ob.solve(head))
入力
[5,8,1,2,4,7,5]
出力
[2, 5, 15, 10]
まとめ
このアルゴリズムのポイントは、前半の切り離しとスタックへの退避を同時に行うことです。これにより、余分な走査なしに「折りたたみ」の構造を効率よく再現できます。偶数長・奇数長どちらのリストにも対応しており、連結リストの操作練習としても非常に良い題材です。
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