Tkinterでオートコンプリート付きのコンボボックスを作成する方法
TkinterのComboboxウィジェットは、アプリケーションにドロップダウンメニューを実装する際に便利なウィジェットの一つです。内部的にはEntryウィジェットとListboxウィジェットを組み合わせた構成になっており、Entryフィールドに項目名を入力することで(メニューリストに存在する場合)、目的のメニュー項目を選択できます。
しかし、単純な選択だけでなく、オートコンプリート(自動補完)を使ってメニュー項目を絞り込みながら選択したいケースも少なくありません。本記事では、入力内容に応じて候補がリアルタイムに絞り込まれるコンボボックスの作成方法を解説します。
オートコンプリート付きコンボボックスの仕組み
オートコンプリート機能を実現するには、まず候補一覧を表示するListboxと、ユーザーが入力を行うEntryウィジェットを作成します。そして、Entryウィジェットに「<KeyRelease>」イベントをバインドすることで、キー入力のたびにリスト内から該当するキーワードを検索できます。マッチする項目が存在すれば、Listboxの内容を動的に更新します。
サンプルコード
ここでは、以下の2つの関数を作成します。
- check(e):入力されたテキストがリスト内に存在するかどうかを判定する関数です。入力キーワードと一致する項目があれば、そのデータを使って表示を更新します。
- update(data):渡されたデータでListboxの内容を書き換える関数です。
# 必要なライブラリをインポート
from tkinter import *
from tkinter import ttk
# tkinterフレーム(ウィンドウ)のインスタンスを作成
win = Tk()
# ウィンドウのサイズを設定
win.geometry("700x350")
# ウィンドウのタイトルを設定
win.title("Combobox - オートコンプリート")
# 入力内容に応じて候補を絞り込む関数
def check(e):
v = entry.get()
if v == '':
data = values
else:
data = []
for item in values:
if v.lower() in item.lower():
data.append(item)
update(data)
# Listboxの内容を更新する関数
def update(data):
# 既存の候補をすべて削除
menu.delete(0, END)
# 新しい候補を追加
for value in data:
menu.insert(END, value)
# ラベルウィジェットを追加
label = Label(win, text="デモ:Comboboxウィジェット",
font=('Helvetica 15 bold'), background="green3")
label.pack(padx=10, pady=25)
# 説明用ラベルを追加
text = Label(win, text="プログラミング言語を選択してください")
text.pack(padx=15, pady=20)
# Entryウィジェットを作成し、KeyReleaseイベントにcheck()をバインド
entry = Entry(win, width=35)
entry.pack()
entry.bind('<KeyRelease>', check)
# 候補一覧を表示するListboxウィジェットを作成
menu = Listbox(win)
menu.pack()
# メニュー項目のリストを定義
values = ['Python', 'C++', 'Java', 'Ruby on Rails', 'Rust',
'GoLang', 'Objective-C', 'C#', 'PHP', 'Swift', 'JavaScript']
# 初期状態としてすべての項目を表示
update(values)
win.mainloop()ポイント解説
- 大文字・小文字を区別しない検索:
v.lower() in item.lower()とすることで、入力が「py」「PY」「Py」のいずれでも「Python」がヒットするようになります。 - 空文字への対応:入力欄が空の場合は全項目を再表示するため、文字を削除すると候補が元に戻ります。
- <KeyRelease>イベント:キーが離されたタイミングで発火するため、確定した入力内容に対して毎回検索処理が実行されます。
実行結果
上記のPythonスクリプトを実行すると、EntryウィジェットとListboxが配置されたウィンドウが表示されます。キーワードを入力するたびに、入力内容に一致する項目だけがListboxにリアルタイムで表示されます。たとえば「J」と入力すれば「Java」と「JavaScript」のみが残り、さらに絞り込むことも可能です。

なお、Listboxから項目をクリックして選択できるようにしたい場合は、「<<ListboxSelect>>」イベントをバインドし、選択された値をEntryウィジェットに挿入する処理を追加すると、より完成度の高いオートコンプリートUIになります。
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