Javaの抽象クラスとインターフェースの違いを徹底解説!使い分けのポイントも紹介
Javaにおいて抽象化(Abstraction)は、抽象クラス(Abstract Class)とインターフェース(Interface)の2つの仕組みによって実現されます。どちらも抽象メソッドを含み、その実装は子クラスや実装クラスに委ねられますが、それぞれ役割や特性が異なります。
本記事では、抽象クラスとインターフェースの主な違いを比較表でわかりやすく整理し、実際のコード例とあわせて解説します。
抽象クラスとインターフェースの主な違い
| No. | 項目 | 抽象クラス | インターフェース |
|---|---|---|---|
| 1 | サポートされるメソッド | 抽象メソッドと具象メソッド(実装あり)の両方を持つことができます。 | 基本的には抽象メソッドのみ。ただしJava 8以降はdefaultメソッドおよびstaticメソッドも定義できます。 |
| 2 | 多重継承 | 多重継承はサポートされていません。 | 複数のインターフェースを実装できるため、多重継承が可能です。 |
| 3 | サポートされる変数 | final・非final・static・非staticのすべての変数を宣言できます。 | 暗黙的にpublic static finalとなる変数(定数)のみ許可されます。 |
| 4 | 実装 | インターフェースを実装(implements)できます。 | インターフェースを実装することはできず、他のインターフェースをextendsで拡張することのみ可能です。 |
| 5 | 宣言キーワード | abstractキーワードを使用して宣言します。 | interfaceキーワードを使用して宣言します。 |
| 6 | 継承の範囲 | extendsキーワードで別のクラスを継承しつつ、インターフェースを実装できます。 | 継承できるのはインターフェースのみです。 |
| 7 | 継承・実装の方法 | extendsキーワードによって継承されます。 | implementsキーワードによって実装されます。 |
| 8 | アクセス修飾子 | private、publicなど任意のアクセス修飾子を持つメンバーを定義できます。 | メンバーは暗黙的にpublicとなり、public以外のメンバーは定義できません。 |
抽象クラスとインターフェースのコード例
次のサンプルコードでは、インターフェースAnimalを実装したTigerクラスと、抽象クラスCatを継承したLionクラスを定義しています。
JavaTester.java
public class JavaTester {
public static void main(String args[]) {
Animal tiger = new Tiger();
tiger.eat();
Cat lion = new Lion();
lion.eat();
}
}
// インターフェースの定義
interface Animal {
public void eat();
}
// インターフェースを実装するクラス
class Tiger implements Animal {
public void eat(){
System.out.println("Tiger eats");
}
}
// 抽象クラスの定義
abstract class Cat {
abstract public void eat();
}
// 抽象クラスを継承するクラス
class Lion extends Cat{
public void eat(){
System.out.println("Lion eats");
}
}
実行結果
Tiger eats Lion eats
使い分けのポイント
どちらを選ぶべきか迷った場合は、以下の観点で判断するとよいでしょう。
- 共通の状態(フィールド)や部分的な実装を持ちたい場合 → 抽象クラスが適しています。コンストラクタや非publicメンバーも定義できます。
- 無関係なクラス群に共通の契約(API)を課したい場合 → インターフェースが適しています。1つのクラスは1つのクラスしか継承できませんが、複数のインターフェースは同時に実装できます。
- 将来的な拡張性 → Java 8以降のインターフェースはdefaultメソッドを持てるため、柔軟性が向上しましたが、状態を持たないという制限は変わりません。
一般的には「is-a関係の階層構造を表現しつつ共通処理を提供したいなら抽象クラス」「できること(capability)を定義して複数実装させたいならインターフェース」という使い分けが基本となります。
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