Java 9のOptional.or()メソッドとは?null安全な代替値の取得方法を解説
Java 9で追加されたOptionalクラスの新メソッド
Java 9では、Optional<T>クラスにstream()、or()、ifPresentOrElse()という3つの新しいメソッドが追加されました。OptionalクラスはNullPointerException(ヌルポインタ例外)を防ぐために導入されたクラスであり、値が存在しない可能性を型レベルで明示することで、より安全で読みやすいコードの実現を可能にします。
or()メソッドは、値が存在する場合はその値を含むOptionalをそのまま返します。一方、値が存在しない(空のOptionalである)場合は、引数として渡したサプライヤ関数(Supplier)が生成した別のOptionalを返します。この仕組みにより、複数の候補から順番に値を探すような処理を簡潔に記述できます。
構文
public Optional<T> or(Supplier<? extends Optional<? extends T>> supplier)
引数には、代替となるOptionalを返すSupplier関数を指定します。重要なポイントとして、このサプライヤは元のOptionalが空の場合にのみ呼び出されるため、遅延評価が行われます。つまり、不要な場合は代替値の生成コストが発生しません。
コード例
import java.util.Optional;
import java.util.function.Supplier;
public class OptionalOrTest {
public static void main(String args[]) {
Optional<String> optional = Optional.of("TutorialsPoint");
Supplier<Optional<String>> supplierString = () -> Optional.of("Not Present");
optional = optional.or(supplierString);
optional.ifPresent(x -> System.out.println("Value: " + x));
optional = Optional.empty();
optional = optional.or(supplierString);
optional.ifPresent(x -> System.out.println("Value: " + x));
}
}
実行結果
Value: TutorialsPoint Value: Not Present
動作のポイント
この例では、次のような流れで処理が行われています。
- 1回目:optionalに「TutorialsPoint」という値が存在するため、or()メソッドはサプライヤを呼び出さず、元の値を含むOptionalをそのまま返します。
- 2回目:optionalがOptional.empty()(空)であるため、or()メソッドはサプライヤを実行し、「Not Present」を含む代替のOptionalを返します。
or()メソッドを使うメリット
- nullチェックの排除:if文による煩雑なnull判定を書かずに、代替値の取得ロジックを宣言的に記述できます。
- 遅延評価によるパフォーマンス向上:サプライヤは必要なときだけ実行されるため、重い初期化処理やDB検索などを無駄なく扱えます。
- チェーン可能な設計:戻り値もOptionalなので、or()を連続して呼び出し、複数のフォールバック候補を優先順位付きで記述できます。
このように、Optional.or()メソッドは「値がなければ代わりの値を用意する」というよくあるパターンを、null安全性を保ちながらエレガントに実装するための強力な手段です。
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