汎用バイナリを使ったUnix/LinuxへのMySQLインストール手順を徹底解説
MySQLのバイナリ配布物とは
Oracleは、MySQLのさまざまなバイナリ配布物を提供しています。その中には、多くのプラットフォーム向けに圧縮tarファイル(拡張子 .tar.xz)形式で提供される汎用バイナリ配布物や、特定のプラットフォーム向けにそのプラットフォーム固有のパッケージ形式で提供されるバイナリが含まれています。
MySQLの圧縮tarファイル形式バイナリ配布物は、「mysql-VERSION-OS.tar.xz」という命名規則に従っています。「VERSION」はバージョン番号を表し、「OS」はその配布物が動作するオペレーティングシステムの種類を示しています。
インストールの全体像
圧縮tarファイル形式のバイナリ配布物をインストールするには、ユーザーが任意に選んだ場所にアーカイブを展開します。なお、mysqldバイナリのデバッグ版は「mysqld-debug」という名前で用意されています。
また、ソース配布物からMySQLをコンパイルする際に独自のデバッグ版を使用したい場合は、適切な設定オプションを指定する必要があります。
インストールに必要なコマンド一覧
MySQLバイナリ配布物をインストールして使用するには、以下のコマンドを順番に実行します。
shell> groupadd mysql shell> useradd -r -g mysql -s /bin/false mysql shell> cd /usr/local shell> tar xvf /path/to/mysql-VERSION-OS.tar.xz shell> ln -s full-path-to-mysql-VERSION-OS mysql shell> cd mysql shell> mkdir mysql-files shell> chown mysql:mysql mysql-files shell> chmod 750 mysql-files shell> bin/mysqld --initialize --user=mysql shell> bin/mysql_ssl_rsa_setup shell> bin/mysqld_safe --user=mysql & # 以下のコマンドは任意です shell> cp support-files/mysql.server /etc/init.d/mysql.server
上記の手順は、システムに対するroot(管理者)権限を持っていることを前提としています。
さらに、「mysql-files」ディレクトリは、secure_file_privシステム変数の値として利用しやすい場所を提供します。この変数を設定することで、データのインポート・エクスポート操作を特定のディレクトリのみに制限できます。詳細については、マニュアルのセクション5.1.8「サーバーシステム変数」を参照してください。
各ステップの詳細解説
1. mysqlユーザーとグループの作成
まず、以下のコマンドでmysqlユーザーとグループを作成します。
shell> groupadd mysql shell> useradd -r -g mysql -s /bin/false mysql
「-s /bin/false」オプションを付けることで、このユーザーではログインできないようにしています。セキュリティ上、推奨される設定です。
2. 配布物の取得と展開
次に、以下のコマンドで/usr/localディレクトリへ移動します。
shell> cd /usr/local
配布物を展開すると、インストールディレクトリが自動的に作成されます。使用している「tar」コマンドが圧縮解除オプションに対応していれば、展開と圧縮解除を同時に実行できます。
shell> tar xvf /path/to/mysql-VERSION-OS.tar.xz
このコマンドにより、「mysql-VERSION-OS」という名前のディレクトリが作成されます。
環境によっては、tarコマンドの代わりに以下のようにxzコマンドと組み合わせて圧縮解除・展開を行うことも可能です。
shell> xz -dc /path/to/mysql-VERSION-OS.tar.xz | tar x
3. シンボリックリンクの作成
tarによって作成されたインストールディレクトリへのシンボリックリンクを作成します。
shell> ln -s full-path-to-mysql-VERSION-OS mysql
「ln」コマンドはインストールディレクトリへのシンボリックリンクを作成します。これにより、バージョン番号を含む長いパスを意識せず、「/usr/local/mysql」という短いパスで簡単に参照できるようになります。
4. PATH環境変数への追加
最後に、/usr/local/mysql/binディレクトリをPATH環境変数に追加しておくと、どのディレクトリからでもmysqlコマンドを実行できて便利です。
shell> export PATH=$PATH:/usr/local/mysql/bin
この設定を永続化したい場合は、シェルの設定ファイル(~/.bash_profileなど)に同じ行を追記してください。
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