MySQLで累積合計(累計)列を作成する方法をわかりやすく解説
MySQLで累積合計(累計)列を作成する方法
MySQLで累積合計(累計)列を作成するには、ユーザー定義変数を作成し、初期値を0に設定するのが基本的な手法です。累積合計とは、各行の値に対して、それまでの行の値を順番に加算していった結果のことです。
本記事では、変数を使った伝統的な方法と、MySQL 8.0以降で利用できるウィンドウ関数を使ったモダンな方法の両方を、実際のコード例とともに解説します。
1. ユーザー定義変数を使った累積合計列の作成
まず、SET文を使って変数を作成し、初期化します。構文は以下の通りです。
SET @anyVariableName := 0;
続いて、SELECT文の中でこの変数を利用し、累積合計列を生成します。基本構文は以下の通りです。
SELECT yourColumnName1, yourColumnName2, ...N,
(@anyVariableName := @anyVariableName + yourColumnName2) AS anyVariableName
FROM yourTableName
ORDER BY yourColumnName1;
サンプルテーブルの作成
ここまでの内容を理解するために、実際にサンプルテーブルを作成してみましょう。テーブル作成のクエリは以下の通りです。
mysql> CREATE TABLE CumulativeSumDemo
-> (
-> BookId int,
-> BookPrice int
-> );
Query OK, 0 rows affected (0.67 sec)
サンプルデータの挿入
次に、INSERT文を使ってテーブルにレコードを挿入します。各書籍のIDと価格のデータを登録していきましょう。
mysql> INSERT INTO CumulativeSumDemo VALUES(101,400);
Query OK, 1 row affected (0.15 sec)
mysql> INSERT INTO CumulativeSumDemo VALUES(102,500);
Query OK, 1 row affected (0.16 sec)
mysql> INSERT INTO CumulativeSumDemo VALUES(103,600);
Query OK, 1 row affected (0.16 sec)
mysql> INSERT INTO CumulativeSumDemo VALUES(104,1000);
Query OK, 1 row affected (0.18 sec)
登録データの確認
挿入した全レコードをSELECT文で表示してみます。
mysql> SELECT * FROM CumulativeSumDemo;
実行結果は以下の通りです。
+--------+-----------+
| BookId | BookPrice |
+--------+-----------+
| 101 | 400 |
| 102 | 500 |
| 103 | 600 |
| 104 | 1000 |
+--------+-----------+
4 rows in set (0.00 sec)
変数を初期化して累積合計を求める
累積合計列を追加する前に、まず変数を作成して初期化します。
mysql> SET @CumulativeSum := 0;
Query OK, 0 rows affected (0.00 sec)
その後、冒頭で説明した構文を実装し、累積合計列を追加した結果を取得します。
mysql> SELECT BookId, BookPrice,
-> (@CumulativeSum := @CumulativeSum + BookPrice) AS CumSum
-> FROM CumulativeSumDemo ORDER BY BookId;
実行結果は以下の通りです。右端に累積合計列(CumSum)が追加されていることが確認できます。
+--------+-----------+--------+
| BookId | BookPrice | CumSum |
+--------+-----------+--------+
| 101 | 400 | 400 |
| 102 | 500 | 900 |
| 103 | 600 | 1500 |
| 104 | 1000 | 2500 |
+--------+-----------+--------+
4 rows in set (0.00 sec)
このように、BookPriceの値が上から順番に加算され、400 → 900 → 1500 → 2500 という累積合計が計算されています。
2. ウィンドウ関数を使う方法(MySQL 8.0以降で推奨)
MySQL 8.0以降では、ウィンドウ関数 SUM() OVER() を使うことで、変数を用意することなく、よりシンプルかつ安全に累積合計を計算できます。
SELECT BookId, BookPrice,
SUM(BookPrice) OVER (ORDER BY BookId) AS CumSum
FROM CumulativeSumDemo;
実行結果は、先ほどの変数を使った方法と同じになります。ORDER BY句で並び替えの基準となる列を指定すると、その順序に従って累積合計が計算されます。
まとめ
- MySQL 5.x以前や古い環境では、ユーザー定義変数(@変数)を使った方法で累積合計列を作成できます。
- MySQL 8.0以降では、ウィンドウ関数 SUM() OVER() を使う方法が標準的で、パフォーマンス・可読性・保守性の面でも優れています。
- 変数を使う方法は実行順序に依存するため、意図しない結果になる可能性があります。新規開発ではウィンドウ関数の利用を検討しましょう。
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